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カテゴリー「晃零」の検索結果は以下のとおりです。

「悪いおてては」初稿っぽいもの

データを整理していたら「悪いおてては」の初稿らしきものが見つかったんだけど、あきらかにこっちの方がよくて「なんでこっちにしなかったの!?」ってショックだったので上げます……
書いたのが去年の今頃っぽくて、その頃からすでに「どうしてうまく書けないんだろう……」って悩んでたから、これも迷走のすえ書き直したのかな……
でも冒頭でセックスのこと匂わせてるのに口淫だけで終わるのはそりゃねーや!って思う
いつかセックスの部分(と解釈違いの部分)も書き足しますたぶん

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忠犬

泊まっていくかと聞かれたので、零はどうしようかと答えた。
「えっ」
「なんじゃ」
「どうしようって……他に何があるんだよ」
首を傾げる。
「泊まらないとか」
「泊まってけよ!」
肩を揺さぶられてくらくらした零は、
「えぇ~? お泊まりセット持ってきとらんぞい?」
とか言う。
「……ッ!」
晃牙が何度も口を開いては何も言えずに俯くので、だんだん可哀想になった零は後ろを向いた。こらえた笑いが吹き出そうだった。
「冗談じゃ」
「はあ?」
「とうぜん泊まってくぞい」
「最初からそう言えよ!」
悔し紛れの怒声が背中にぶつかる。
零はこう言って浴室に消えた。
「お伺いを立てるようでは狼とは言えんのう?」

零は洗濯機の回る音で目を覚ました。
起き上がって服を着ようにも見当たらない。そこらへんに脱ぎ散らかしたのに。
「起きたか」
洗面所から出てきた晃牙はニヤニヤしている。
「あんたの服、洗ってやったぜ!」
微笑む零を、不思議そうに晃牙が見ている。

時間

晃牙は授賞式以来のスーツを着て、お土産を提げて、左手と左足を一緒に出した。
「……笑うなよ」
精悍な横顔が項垂れるのを、それこそ零はいつぶりに見たか。
ひび割れたアスファルトを跨ぎながら、そっと横目で眺めていた。ピアスホールが寂しげだった。短い毛足が春風に揺れた。糊のききすぎた白シャツが裏地に擦れて音を立てた。右手を空けるのが癖になっていた。
「晃牙、ありがとう」
「何が」
「いろいろ」
涙もろくていかんのう。笑った零を、晃牙の右手が抱き寄せた。
「披露宴まで取っとけよ」
きつく寄せた眉間より、目尻の皺が深かった。それがふたりの時間だった。

 

 

ミルククリームタルトの憂鬱

うらやましかろ.jpg

完全に自慢ですが↓を書いて渡したらパス子さんたいへん喜ばれたので「じゃあ真冬のデートコーデの零くん描いて」とふっかけて↑を奪い取りました、零くん最高にかわいくてシコいよね……海老で鯛を釣ったよね……

~これまでのあらすじ~

10月12日のSkype
わたし「イベント告知日なのでどこがくるか賭けませんか? 勝った方が負けた方に好きなものを書かせるんです」
タヌキことパス子さん「いいですね!」
わたし「じゃあわたしヴァルらびっつで」
タヌキさん「トリスタで!」
わたし「(ふふふ馬鹿め……最近きてないなず兄ぃとみかちの☆5で雪解けハロウィン間違いなしだ……スケベ小説はもらったぞ……)」
運営くん「ロックフェスやで」
タヌキさん「やったぁ! リクエスト考えておきますね!」

4日後
タヌキ「乳牛零くんでお願いします!」

~あらすじおわり~
 

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月を引き留める

 零が目を覚ますと、あたりは濃い闇に包まれていた。
 リビングで寝てしまったらしい。内も外も静まり返っている。ガタンゴトンと、いつもの電車の音も聞こえないということは、終電の時間を過ぎたのだろうか。
 晃牙はどこだろう。そういえば飲み会で遅くなると言っていた。ちょうど車の止まる音。少し待つと、バンと閉まって、発進する。晃牙だ。体を起こし、足元に気を付けながらドアに近づく。
 ドアノブに手を掛けた瞬間、玄関がガチャリと音を立てた。「ただいま、レオン」コーギー1頭分の重さを加えた足音が近づく。出るタイミングを失った。せめておかえりを言おうとドアの傍から離れると、零のいたところにドアが開いた。
「晃……」 
「やべ~やべ~」
 晃牙はいつになく興奮している様子だった。キッチンの冷蔵庫に直行している。
「どうした?」
「どうしたもこうしたも、月明かりの下で見た先輩がマジでかっこよくてよ! ポスターなんだけど」
「お、おぉ……」
 ポスターとはきのう掲出を開始したソロシングルの広告だろう。零がこちら側に手を伸ばして不敵に笑っているやつだ。それとも両手で顔を撫でて悩ましげな表情をしている方だろうか。もう見られたのか。頬に血液が集まるのを感じる。
 晃牙が零に背中を向けながら、ペットボトルの水出し麦茶を取り出して、近くのコップに注ぎ、飲み干す。流し台にコップを置く。レオンは床に置く。麦茶をしまう。冷蔵庫のドアを閉めて、眉間にしわを寄せたまま零を振り向くと、両目を見開いて、
「~~~~~~!!!」
「あ、これ!」
 廊下に飛び出す。
 前にもあったなこういうの、と思いながら追いかける。レオンがついてくる。レオンの飼い主はトイレの向かいの寝室に飛び込み、ひとっ飛びにベッドに乗ると布団をかぶって縮こまった。「忘れろよ!」晃牙が叫ぶ。くぐもっている。聞こえないフリで布団を剥いだ。
「わ、わす……ん、」
 口の中が冷たかった。舌は温かったけれどお酒の味が残っていた。赤ワイン。渋いのにもっと絡めたくなる。
「は、ぁ、せんぱいっ」
「ん、んぅ――あっ」
 くらりと酔ったところを引きずり込まれて押し倒された。手首を縫い止められる。のしかかった晃牙の後ろに満月が見える。カーテンを閉め忘れたと気づいても、晃牙から離れる気になれない。
 離してくれない。
「忘れさせてやる」
 スーパームーンが零を見ている。

 

LOVE WOLF Op.

『wish star』の続きというより蛇足

 

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wish star

零くん誕生日おめでとう!
2016年ロックフェスの話

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宵の蜜華

えっちな晃零・エロコメは作中で2回セッさせるものだと習った

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描写練習・朝

 中学校の教室の日焼けしたカーテンにくるまって感じた日差しのような、やわらかい光を瞼に感じる。
 自然と目を開けると、白い天井が広がっていて、南向きの窓の外には金色に近い水色の空。
 朝だ。
「んん~……おっす、レオン」
 伸びをした腕を愛犬の頭に下ろしてひと撫ですると、レオンの飼い主――晃牙は躊躇うことなく布団から出た。梅雨には珍しい快晴の朝、学校に行く前にたくさん散歩してレオンのストレスを晴らしてやろうと思ったのだ。
 パジャマを脱いで制服に着替える。夏用スラックスを穿いてから半袖シャツに腕を通し、お気に入りのネクタイを締めるのを忘れない。と、顔を洗うのを忘れていた。律儀に玄関からお散歩セットを咥えてきたレオンをマテさせて、洗面台に向かう。
「……なんだ?」
 なんで頬が濡れてんだ。急にヒリヒリしだした頬と充血した目に首をかしげつつ、水洗顔を終えると晃牙は初夏の住宅街に繰り出した。

 

描写練習・鳥居

文章書きに送る50枚の写真お題(http://petit.hotcom-web.com/50photo/)





朝から続いていた曇り空はここにきて大きく崩れ、生温い水の粒を住宅街に落とし始めた。
井戸端会議の主婦がパラパラと散ってゆく。庭のスズメみたいだと思っていたら、塀の上で日向ぼっこしていた猫まで身を起こした。俺達も帰路を急ぐことにした。
住宅街の、緩やかなカーブを描く道を小走りで行く。
「ツイてないのう」
朔間先輩がぶるぶる首を振ると、黒髪があちこちへ跳ね、死神の鎌のような毛先がコンクリート塀の灰色を切り取る。
その手には日傘はない。ちょっとそこまでだからと玄関の隅に置いたときは、ひと駅近く歩くつもりはなかったのだ。
俺だってなかった。ただ、何となく、たまのデートだったから、散策するだけじゃつまらなかったから、住んでる町を探検とかしたかったからだ。
発見は沢山あった。たとえば耄碌してるじ~ちゃんの、プラモとか並んだ駄菓子屋。よく吼える犬のいる屋敷。児童公園。置物かと思ったら店員だった古本屋。八百屋の隣に肉屋があって、コロッケがうまそうだったから2つ買って食べた。八百屋は毎週水曜日が安いらしい。
喉が渇いたから100円自販機でサイダー買って飲んでるときに雨がぽつぽつ降ってきて、さあおうちに帰りましょ。……って、小学生かよと思わなくもない。
でも、楽しかったからいいか。
「あ! 雨宿りできるぞい!」
俯いて雨に耐えていた先輩がそう叫んだのは、児童公園を通り抜けているときだった。
点在する遊具の奥、色あせたゾウの向こうを指差すと、
「鳥居じゃ!」
と俺を振り返る。そして鳥居にダッシュ。
「あ! おい、転ぶなよ!」
「平気じゃよ、これで止むまでここにいられ………いられない……?」
軽い足取りが赤い塊に近づくにつれて遅くなる。
先は読めていたが、朔間先輩と小さな鳥居に駆け寄ると、濡れた頭めがけて脱ぎたてのライダースを投げた。
先輩はスカスカの鳥居を見て呆然としていた。
「雨宿りできんのう……」  
ま、そりゃそうだよな。間隔を空けて並ぶ鳥居の、細い赤を眺める。
頬に雨が流れた。頭上と背後で雨が本降りになっていた。鳥居を囲む雑木林も役に立たず、根元の落ち葉が濡れ始めている。
鳥居の奥の社を見る。社? 祠? とにかく人ふたり分くらいの神様の部屋は格子で締め切られ、罰当たりなのを抜きにしても雨宿りできそうになかった。
神様はいいよな。
だからというか、まあちょっと、一瞬、邪魔するぜ。先輩の腕を掴むと、鳥居をくぐって社の前まで連れていく。
「ばっ、罰当たりじゃ……」
「大丈夫だろ。これくらい近所のガキもしてる」
ジャケットごと抱きすくめた先輩は、体は冷え切り、頬もしっとり濡れて震えていた。
目を逸らされる。
青ざめた唇は薄く開いて、熱い息を吐き出す合間に結ばれる。もの言いたげな紅い瞳が俺を見る。伏せられる。力を抜く。唇がほどける。
呼吸を奪う。


雨粒の隙間を縫って、朔間先輩の声が耳に染みる。
「罰当たりじゃよ……」
もう当たったから大丈夫。大丈夫じゃなかったが、雨はじきに止みそうだ。
耳を澄ませる。悪寒が背中と肩を撫でる音、100円自販機のサイダーの音。
中学生だったな、と探検の成果を振り返りながら、腕の中のぬくもりに浸る。

お題写真
002.jpg

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