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「Mit Sahne」は二次創作小説保管庫です。

色んなジャンルで書き散らしたものを放り込んであります。

受け攻めは挿入時の挿入・被挿入関係で決める派です。
(なのでセメチャンがウケチャンの性技でアンアン言わされてる話が稀によくあります)

❤拍手レス(2/19更新)※長期休止中のため拍手ボタンを片づけました 

 

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恋は(2018.6.17書きかけを発掘)


休止前に「吸血鬼の嘘は夏の匂い」というタイトルの晃→←零本を作ろうと考えていて、内容は返礼後のふたりが夏休み中だけ恋人同士のふりをする(嘘をつく)話だったと思うのですが、うまくプロットが切れず、冒頭(と結末)だけ書いて筆を置いていました。
以下はその冒頭部分です。冒頭なのに何も伏線がない……。

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 狼がカレー食っていいのかと聞かれることがある。
 愚問だ。俺の魂と在り方は狼だが、体は人間以外の何物でもない。中辛が好きだ。
 ニンジンとジャガイモは中くらいに切る。玉ねぎも適当に切って適当に炒める。飴色になるまで炒めろとかお袋はうるさいが、味は変わらないし最悪食えりゃいい。まあ半生は好きじゃないから、玉ねぎはそこそこ炒めるし、ニンジンジャガイモはレンジでチンする。
 安い牛肉に鍋でまんべんなく焼き目をつけ、野菜と水を入れて一煮立ち。一度火を消して、ルーを溶かすと、カレーの匂いがキッチンに充満する。
あとは中火で馴染ませるだけ、というところで玄関から物音がする。先輩だ。
「おかえり」
「ただいま。夏はカレーじゃな。お土産たくさん買ってきたぞい」
 先輩はダイニングの入り口にしゃがみこみ、でかすぎるキャリーケースをゴソゴソやりだした。
 珍しく大荷物で行ったと思えば。だが菓子やらキーホルダーやらに混じって、俺が追ってるアーティストの本国限定盤が出てくる。それにショートブレッドとかクランペットとかは嫌いじゃない。
 俺も中腰になった。手あたり次第詰められたそれらを、ありがたく頂戴してドアの横に置く。
「晃牙」
 振り返ると、抱きしめられてキスされた。
「……疲れてんじゃね~の」
 その先を感じさせる口づけ。夜は獣の時間じゃよ、と先輩が鋭い八重歯を見せて笑う。
 でも、俺は一ヶ月先輩に飢えてたけど、先輩はロケだったのに。
「好きな子の傍を離れるのは、夜ごと身を裂かれる思いじゃった。……晃牙」
 甘い声が鼓膜に沁みたら、我慢できるはずがなかった。
 先輩の腕を掴んで寝室に行く。ドアを開けた瞬間の暖気に先輩が笑う。そうだよ、すぐヤりたかったんだよ。
 無言で抱きつかれる。
 求められるままに肌に触れた。飛行機で少し寝たのか、先輩の鎖骨は汗の匂いがした。
 先輩の腕が俺の首に絡みつく。自分の中でだんだん遠慮がなくなるのを感じる。海外ロケの休みは長い。どうせ消えるだろうから、先輩の色んなところを噛んでやった。
 歯を立てるたびに、先輩の奥はきゅうと締まって、喉がせつなく仰け反った。
 先輩と一緒にイった。
「んで、どうだった」
「一月ぶりの閨かや?」
「ロケだよ馬鹿。脚本押してるとか言ってただろ」
 ダイニングに戻り、シャワーを浴びる間にイチャついて一度焦がしたカレーを好きなだけ大盛りにしながら、先輩は「面白かったぞ」と明るい声で答えた。
「だいぶ演技指導をしてもらえてのう、本場の吸血鬼に近づけたんじゃなかろうか」
 大盛りの皿は俺へ。自分のは普通盛りにして席に着く。
「けど異端?鬼子?役なんだろ」
「まあ吸血鬼には変わらんしな。いただきます」
「いただきます」
 だが俺が先輩を見ていると、先輩は二口目を掬って俺の鼻の先に突き出した。
「たんと食べねばベッドで飢え死にするぞ。それとも食わせてやろうか?」
 どんだけヤるんだよ。
 だけど誘われてるのが嬉しかったから、先輩の挑発を一口で食べて目の前の大盛りを掻き込んだ。うまい。苦しい。うまいけど腰振る前に食う量じゃねぇ。
 先輩は俺の分も食器を流しに置いて戻り、俺の膨らんだ腹を見て笑うと、食卓の下にもぐって俺の脚の間に座り込んだ。
「腹ごなししておいで」
 薄暗がりに先輩の白い指が踊った。赤い唇の、内側の柔らかく濡れたところが、ペニスを根本から咥えて啜り上げた。俺の知らない筋や皺の隅々まで舌先でなぞられ、ねぶられる。俺のペニスなのに先輩の方が詳しいのはおかしな話だった。
 ぷは、と先輩が口を離す。亀頭から唇が剥がされるときの刺激でイきそうになった。
 先輩の形の良い鼻がペニスに寄せられ、我慢汁を垂らす鈴口をくんくん嗅ぐ。
「……カレーの匂いになるかと思ったが」
「なんね~よ!」
「では。動けそうかや」
 もちろん。椅子を引いて先輩を抱きかかえた。膝に乗せたから、先輩は俺の頭にしがみつく。
「ん、」
 ほぐれた尻を右手で揉みしだき、左手はTシャツの裾に潜り込ませると、先輩の腹筋がびくびくと震えた。まだ指すら入れてないのに。
 挿れたら、さっきはゴムに出したけど、この奥に出したい。俺の精液の匂いを先輩のいちばん奥につけたい。
 どう頼もうか迷いながら顔を上げると、先輩の真っ赤な瞳が俺を見ていた。
 ねだるような血の色。
 いけるかな、いけるよな。尋ねる前にズボンを脱がせてボクサーの隙間にねじ込んでいた。
 一度イった体はやわらかく、ずぶずぶと俺を根本まで飲み込む。
「あっ! ぁ、あぁ……」
 ばか……、とこぼす吐息が甘い。
「ゴムあったじゃろ……行儀のわる、っ、あ!」
 揺らしてごまかしたら、とろとろの目尻が少し吊り上がってかわいい。じゃなくて。
「わりぃ。傷とかつけたらアレだけど、なんか、したくて」
「はっ、ぁ、そう、じゃなくてっ、出したらっ、あぁ……できんじゃろ……っ」
 できない? あぁ、中で出したら腹痛くなるもんな。そっか。
 じゃあつけるか、と先輩の腰を持ち上げると、先輩が絶妙な動きで元の位置に戻った。絶妙すぎて説明できない。
「は?」
「……煽るだけ煽って焦らすのかや……」
「訳わかんね~し!」
 あとかわいいし! 吸血鬼ヤロ~の癖に!
 混乱しすぎて懐かしい名で呼んでしまった。心の中でだけど。
 でも、先輩は俺の心が読めるらしく、躾と称して首筋をがぶりとやられた。
「悪いわんこにはお仕置きじゃよ……んっ、んぁ、」
「っ、無駄口、叩く暇あんならっ、もっと激しく犯してやる……ッ」
「 く、はぁっ、は、はは、してみせよ……っ」
 ムカつくヤロ~だぜという顔を作りながら、必死に腰を動かすのは普通に馬鹿だ。それにノる先輩も馬鹿だ。
 結局、なんとなく昔の先輩を思い出してシたからか、いつもより俺の射精は早かった。
 
 
 イカ臭い部屋の窓を開けたら、ぬるい風がカーテンを揺らした。
 藍色の闇にぼんやりと滲む街明かり。何かの虫の鳴き声。クーラーの送風板が動く音。電灯のまたたく音。自販機。
 肌に張り付く湿気と、祭りの次の日の夜みたいな匂い。
 夏だ。
「一月見ない間に、ずいぶんと背中が大きくなったのう」
 ベッドから降りない先輩がそう呼ぶから、俺は水だけ持って先輩の横に戻った。
「おくれ」
 目を閉じて澄まし顔を向ける先輩の唇に、ペットボトルの口を押し当てる。綺麗な喉仏が上下する。
 ボトルの栓を閉めると、手を取られてベッドに乗り上げた。
「共寝しようぞ」
「いつも寝てんじゃね~か」
「うむ、そうじゃけども、改めてというか」
 改まるようなことでもあったか。
 ……と聞く代わりに、唇にキスする。
「ん……」
「おやすみ」
 なんとなく先輩の頭に右腕を敷いてやった。タオルケットなんかも掛けてやった。
 それだけで先輩の目蓋が開かなくなる。完全夜型でも、さすがに今夜は限界らしかった。
 寝息だけの部屋を見回して、ようやく窓の鍵のことを思い出したが、まあいい。先輩が寝返りを打ちたくなるときにでも、こっそり抜ければいい。
 
 それに、今夜は思い出すことがたくさんある。そのための時間もたくさんある。
 
 俺は遠い昔の記憶を辿った。
 記憶の部屋のドアは、嘘の色をしている。

お知らせ

  • 2018/12/12 12:12
  • Posted by あひ

SAN値が底をついた『Mit Sahne』は長期休止中(2/13~)です。


・休止に伴い拍手ボタンを一時撤去しました。
・管理者本垢(@mitsahne108)もほぼ留守のためリンクを切っています。
・連絡先を残さないことになりますが、サイトにはちょくちょく遊びに来ているので、サイトが何らかのトラブルに巻き込まれた場合はなるべく早く対応します。
・告知垢(@WLV_oishii)がレ〇バンに乗っ取られたときは…………どうしよう…………この3年間乗っ取られなかったので大丈夫だと思いたいのですが、念のため定期的に様子を見に行きます。
・毎年この時期にSAN値が底をついている感じがする。拙宅をご愛顧くださる方にはたいへんご迷惑をおかけし申し訳ございません……。



マイナス人生のすすめ方

  • 2018/07/21 11:31
  • Posted by あひ
原稿から逃げるために推し盤の布教記事を書こうと思い立ったもののどう布教してよいかわからず書きあぐねるうちに十分な現実逃避ができてしまったので、簡潔に布教記事を書いて原稿に戻ります……。
マイナスちゃんもっと売れるといいね。頑張って布教するね(信者ムーヴ)。
(7/24追記:ぜんぜん布教記事になってないので原稿終わったら推したいところをちゃんと書きたい)

★マイナス人生オーケストラとは★
・ボーカルがホ×(オラネコらしい)
・まずはhttps://www.youtube.com/watch?v=Ox-RKyMqPOUが「同カプ大手が解釈違いで苦しむ腐女子」の歌に聞こえるので聞いてください
・素頓教という新興宗教音楽団体をやっているという設定なのでボーカルが教祖でライブは自己啓発セミナァ
・アンコールはサービス残業
・↓セミナァの様子をご覧ください
http://www.nicovideo.jp/watch/so21113647
http://www.nicovideo.jp/watch/so21113024
https://www.youtube.com/watch?reload=9&v=U-_OzuBpJeA
http://www.nicovideo.jp/watch/so32453758(ベース(現下手ギター)の笑顔がかわいいSE)
https://www.youtube.com/watch?v=UengSnk9aKg(肉フェス)
https://www.youtube.com/watch?v=_Q9r1Fo-x0Aは「(このゴスロリ)けっこう高かったのよ」が肝
・何年か前のロングインタビューhttp://ure.pia.co.jp/articles/-/50443
・「ご主人様はホ×!そして僕は犬!」の『犬人間よしお』がBL
・「桐島、人間辞めるってよ。」と「凡才テレビくん」もたぶんBL
・ボーカルは常に性癖があけすけでかわいい
・ボ「おっさんずラブの春田きゅん」
・ボ「うっ!!!(他盤名)の(麺名)さんかわいいっ!!くっ!!」ドラム「またドラム!!」ボ「だってかわいいんやもん!!」
・下手ギター(作画:萩尾望都の美青年)も不思議かわいい
・新曲が出るたびに「こっこれはっ僕のための曲ですか!?」と教祖に聞きに行く下手
・↑のインタビューで宇宙と呼ばれていた上手ギターが下手の兄貴分になってギターの面倒を見ている
・インストでの下手「チャージマン研……?」ベース「後で一緒に調べよな」
・ボ「もとはる(下手)怖いねんて!この間お手洗い行ったら誰か入ってたから別のフロアのお手洗い行って、戻ってきたら、栗山さんどこ行ってたんですか?別のフロアのお手洗いまでわざわざ何を?ってめっちゃ聞いてくるねん!」
・ベースはくしゃくしゃの笑顔でベースバキバキ鳴らしててかわいいしドラムはドラムの妖精みたいにちんまくて常にso cuteだし上手ギターはhttps://www.youtube.com/watch?v=QAgOxPha6TUはイントロであくびしてて超かわいい&いつも衣装がかわいい(信者の多数には不評の通称キシリトール衣装)し大体みんなかわいい
・10月11月に主催セミナァ東阪10本やるので是非
 東京:10月20,21日、11月11,24,25日
 大阪:10月13,14日、11月4,17,18日
・12月24日(東京)と12月30日(大阪)は無料ワンマンセミナァです!!!よろしくお願いします!!!

・日付的にも布教にうってつけの日でしたね

♡Long Time Sex♡

という名前の違法薬物があるらしい、あまりにも直接的すぎませんか
晃零の♡Long Time Sex♡が見たい
 
 
 
 
 それは長い長い夜のこと。
「どこまでもおぬしは男の子じゃのう」
 当たり前だろ俺は男だと言い返すと、零は薄く笑って枕に顔を伏せた。
 忍び笑いが漏れ聞こえる。訳わかんね~。
「ういやつじゃと言ったのじゃよ……ん」
「相変わらずスカしやがって。息も吐けね~くらい犯してやる」
 根元までうずめたそこは熱くて狭い。力強く俺を締め付けて離さないから、腰を打ち付けるのも一苦労だ。
「あっぁ……んん、くふ、ふはは……っは……、あぁ……ぁぅ……っ」
 零が好きな後背位。
 だらしなく感じ入る顔を見られたくない、と零は思っているに違いない。だが顔以外もずいぶん淫らだ。突くたびにぱっと紅潮するうなじやきつくしなる背中、快楽を逃がしきれずに跳ねる腰。俺が抱くうちにむっちりと肉付きの良くなった尻はきゅうと中を締めてえくぼを作っている。この柔らかい尻たぶを割り開いて、俺は夜毎この人を侵略している。
 ーーもう何度抱いただろう。
 今日で付き合って5年目だ。俺とこの人は、数えきれないほど同じ夜を過ごしている。
 なのに感じる顔を見せたくないとか、俺への挑戦かなにかだろうか。そうに違いない。なら恥じらう余裕もないくらい感じさせてやればいい。

 ……が。
「う、……っ」
「ぁ……わんこ、もう終いかえ? ククク……我輩に、んっ、気兼ねせず……っおゆき」
「う~……!」
 持てる限りのテクニックを使って攻めているが、そこは朔間零、絶妙な尻使いで先に俺をイかせ、余裕を残したまま自分もイく。
 すんでのところで搾られた俺は、零の笑い声を聞きながら射精した。
 クソ、してやられてばっかだ。
「顔に出ておるぞ、わんこ。……ご馳走さま」
 零が俺の手を取ると、あやすように指を絡める。まだくつくつと笑っている。何が面白いんだよ、見せもんじゃね~ぞ。
「明日も早いじゃろう。もう寝るかや?」
「もっかいヤるに決まってんだろ」
「おやおや、ずいぶん『やんちゃ』じゃのう? 若い者にはついていけん」
 そう嘯きながら、零が俺の腹を跨いで腰を落とす。熱が俺を包み込む。さざなみのような笑い声と、まだ少し柔らかい俺を奥へと誘う内壁。甘い熱をくすぶらせるそこで、零と俺が結ばれていく。
「ぁ、あ……んん……」
 吸血鬼の甘い吐息が空気を震わせた。
 くちゅ、くちゅ、と下腹部が水音を立てる。俺と零の結ばれた場所で精液が泡になっているのだろう。零の中が俺に吸い付く度、あるいは擦られた後孔が張り詰めるとき、淫らな水音と零の声が跳ね上がる。
 零が俺を求めている。
 ……ような気がする。零の顔は見えない。例によってあの人の大きな手が俺の両目を柔らかく塞いでいる。だから、指の腹のぬくもりと喘ぎ声と息遣い、ひくひくと震える後孔とが零を知るすべてだ。
 ーーやっぱ、見たいな。あの人の顔が……俺で気持ちよくなる零が見たい。
「なぁ、もう……」
「んっ、は、ぁ、おぬしを、ン、男の子だと、言ったじゃろ……っ?」
 俺が頼もうとするのと、あの人が話を切り出すのは同時だった。
 さっきまであんなに激しく腰を動かしていたのに、零は俺の根本に後孔を押し付ける格好で止まると、ぐっと体を折り曲げたようだった。
 吐息が近い。湿って熱い息……。
 ふ、と唇に息がかかり、間もなく俺は口付けられた。蕩けて柔らかい舌が俺の口内を撫で回る。上顎から右の内頬、舌先、下の歯の付け根……脈絡のない撫で方は、なにか逡巡するときに似ている。
 俺の口の中で躊躇うならと、わざと腰を跳ねさせて茶々を入れると、零は唇をそっと離した。
 おかげでまぶたが軽い。……軽い?
「…………見るでない」
 視界いっぱいに広がるのは、俺でトロトロに気持ちよくなった零……ではなかった。
 それはまるで、不意打ちでこの世すべての幸せを浴びてしまったような……嬉しくて仕方ないのに、身に余る幸福を持て余して困り果てているような、だらしなくも愛らしい表情。
「……だって。今日は大切な日で、おぬしの心を貰った夜から5年も経ってて……なのに」
 零が俺と繋がっているところを見下ろす。
「こんなに硬く……我輩に、欲情してくれるじゃろう。挿入前にも口でイかせてやったのに。そんなおぬしが男の子でなくて何なのじゃ」
 怒ったような口調の零。地獄の王さまみたいな紅い目と美貌で俺を見下ろして、なのに瞳は戸惑いと歓びで揺れているからすごく可愛い。
「単にわんこが絶倫なんじゃろか?」
 いやあんたが可愛いだけだから。
 そう口走ると、零の顔はますます赤くなり、大きく広げた両手で覆われてしまった。
「あうう……言葉を選ばんか馬鹿。我輩を恥ずか死させる気か」
「なんだよ恥ずか死って。つかアレか、さっきからずっと笑ってんのはそういうことか。嬉しすぎてか。そっか……」
 そんなに嬉しかったのか。俺があんたを好きなのが。
 ふわふわした何かが、胸いっぱいに広がってあたたかかった。
 あたたかくてむず痒くて、俺は零を胸に抱え込んだ。そのまま腰をめちゃくちゃに突き上げる。
「あっぁあ、い、~~ッ!?」
 零が俺の耳元でチョコレートみたいに甘い悲鳴を上げた。もっと聞かせてほしい。
 小刻みに動いて追い詰めると、零は俺の首に両腕を絡めて縋り付いた。強請る仕草だ。その体をシーツに押し付けて、零の下から抜け出た俺はだらしない顔を見下ろしながら腰を振る。
「っあ~~……好きだ」
「……ッ! うあぁ……っ」
「恥ずか死にそう?」
「~~~~ッ!」
 言い返される前にラストスパート。
 零が敏感なところばかり突かれて喉を反らす。噛み付くと中が締まるから、俺はわざと深く突き入れて零を泣かせた。かかとで背中を蹴られる。蹴る暇もないくらい奥を穿つ。
「ぃ、ぁ、あっ、あ、ア、こ、こうがぁっ、」
「おう。……大好きだぜ、ずっと。5年後も」
「あ、ああぁぁ……っ!」
 俺を睨みつけたまま零が絶頂を迎える。
 泣きそうに歪んだその顔は、やっぱり世界でいちばん幸せそうだった。
 

晃零スケッチ


新しいのを改ページ前に持ってくる



■なんじゃって
父の日の翌週の金曜日は“犬を連れて仕事に行こうデー”イギリス発祥の素敵な習慣 #takeyourdogtoworkday - Togetter https://togetter.com/li/1240579

「……なんじゃって」
「じゃあ俺様も#takeyourvampiretoworkdayだからな」
「…………」
「嫌なこと人にすんなよ」
「いやその、所有格がのう」
「は? …………!」



■バレンタイン書きかけ
「そういえば、次の休みはバレンタインじゃったか」
 零は脚の先まで俺に洗わせながら、俺に持ってこさせた手帳を開いて言った。
「あぁ……気持ち良いのう。湯は苦手じゃがマッサージは格別じゃ。ほれ晃牙、左脚もよろしくな」
「なんで俺様が……」
「おぬしがシャワーを浴びろと言ったんじゃろう。はぁぁ……極楽極楽……♪」
 ユニットバスの狭いバスタブに男2人、三角座りで入ると動けない。だから零の長い脚を片方ずつ俺の肩に乗せて泡まみれにし、胸や肩に適当にシャワーを掛け合って暖を取る。そんな訳わかんね〜ことしてるせいで俺も零もびしょ濡れ泡まみれだが、零は喉を鳴らしてご機嫌だ。
 ……それにしても、爪の形まで惚れ惚れするほどカッケ〜な。
「変わったところを撫でるのう?」
「ううううっせ~! バレンタインがなんだって!?」
「おぉ、そうじゃな。バレンタインじゃけども、学院に顔でも出さんか?」
 ふくらはぎを揉まされつつ聞くところによるとこうだ。ふたり揃っての次のオフ日が2月14日、つまりバレンタインデーなので、後輩兼来年度のライバルの様子を見にショコラフェスに行きたい。チケットはOB用のがあるし、後輩の信頼の厚い俺が行けばきっと喜ばれるだろう。怪物ユニットの2winkは午前の部の大トリを務めるらしい……。
「……行くか」
「不服そうじゃのう」
「別に。卒業して業界入ったら先輩後輩関係ね〜し、敵情視察しろっつ~のはもっともだろ」
 零の胸にシャワーをおもいきり浴びせた。真っ白な泡が流れてさらに白い肌が現れる。
「くく……顔に出ておる。ふたりきりでないバレンタインは嫌かえ」
 零は脚で俺を引き寄せると右手で俺のペニスを擦りだした。大きな手。男らしく節くれだっているのに、肌は女よりもなめらかで色気がある。
 機嫌を取られるのが悔しい。けど気持ちいい。
「ぁ、う……く、」
「本当にういやつじゃ……飼い主冥利に尽きるのう」
 可愛がってやらねば、と囁いた唇でペニスを飲み込まれ、かろうじて射精を堪えた。俺が唸る間も零の唇に扱きたてられる。 弾ける直前に引き抜いたせいで、精液が零のまぶたにどろりとぶち撒けられた。 零が深いため息を吐く。
「飲ませてくれんのかや……」
「させるかよ。ぜって〜クソ不味いだろ」
「おいしいぞい?」人差し指で精液を掬って舐める零。綺麗なツラに男のものを垂らすのも、擦れて赤い唇もエロいのに、同じくらいギリシャ彫刻みたいに神々しい。 この人を前にすると、自分のイライラが小さなものに思えてくる。
 ……零とふたりきりのバレンタイン、を、期待してなかったと言えば嘘になる。時期的に外に出られないならどっちかの部屋に行って、楽器触ったり録画見たり……1日中だらだらするのもいいかと思ってたから。最近忙しいし、忙しくなくても零の傍にいるのは恋人なら当然だし。……チョコも、貰えるかもしれね〜し……。  けど、零の1番はいつだって俺がいいから。大神晃牙を欲しがられたいから、俺のじゃなくて後輩のライブを観たいと言われたら、なんかこう、ムカついたのだ。
「……チョコ」
「んむ?」
「俺様にぴったりの、最高にロックなチョコを用意するなら、ショコラフェスでもどこでも行ってやる」
 零は猫のように笑うと、俺の首筋に擦り寄った。


■炭酸飲料のCM
 ライブハウスを音と光の暴力が支配する。ステージの上で禍々しい出で立ちの晃牙が叫んでいる。口元に血の色の紅を差し、手錠を繋がれた腕でギターをかき鳴らす姿はまさに地獄の番犬。晃牙との確かな繋がりを求め、少女達が両手をかかげて踊り狂う。
 サバトのような光景を、しかし壁際の零は冷めた目で見ていた。零にとってそれは変わり映えしない風景。
 虚飾の衣装を纏い、美しい女を侍らせても、虚ろな心は満たされない。
 晃牙と目が合う。勝ち誇った目。片頬を吊り上げ、お前に興味はないとばかりに視線を逸らされる。
 零は足元のペットボトルを拾う。中身を煽る。
 腕で唇を乱暴に拭うと、ひとっ飛びに少女の群れを掻き分けステージに上がる。
 晃牙の不意を突かれた顔。紅い唇。その血の気配に誘われるように、胸ぐらを掴むと、唇に己のそれを重ねーー

 ーー炭酸飲料の見本写真が、ふたりの接合を隠す。
 『刺激がほしい? ーーINAZUMA GINGER、誕生』
 販売元のロゴの後ろで晃牙が零に殴りかかっている。零は笑っている。唇にうっすらと紅をつけて。心底愉快そうに。





■推しを砂糖漬けにして食べたい(概念)
 目を覚ますと全身が砂糖に漬かっていた。比喩ではなく事実だ。
 じゃりじゃりする砂糖の海を掻き分けると、ときどき紫色の湿った布のような塊にぶつかる。
 真っ白な視界で紫のそれを避けたり退けたりしながら泳ぎ続け、3枚目の布を顔から剥がしたとき、晃牙の目の前には微笑を浮かべる朔間先輩がいた。
「夢か? これ」
「さて……」
 いつの間にか先輩は水面の白い波に腰掛け、爪先で優雅に砂糖しぶきを蹴っている。晃牙も真似してみたが、無情にも尻から白い海に沈み、砂糖をたらふく飲んでしまった。
 しかし、と海面から顔を出した晃牙は思った。
 先輩と会えてよかった。果てのない砂糖海原、先輩とふたりなら怖いものはない。
「むぐ」
 先を行こうとした晃牙を、先輩が後ろから抱きしめる。
 振り向くと首筋を舐められた。
「ひゃあ! て、テメ〜! 何すんだよ!?」
 先輩は答えずに晃牙の首筋に歯を立てた。皮膚を覆っていた砂糖が唾液で溶け、べたべたになったところを舌で綺麗に舐め取られる。
 砂糖の波がふたりに押し寄せた。濡れた首筋にたっぷりと砂糖がまぶされて落ちない。
「うが〜! 舐めんな!」
「甘いのう〜。すっかりわんこの砂糖漬けじゃのう」
 わんこの砂糖漬けってなんだよ、と言おうとした唇も先輩に食べられたので、晃牙は目の前の肩を掴んで先輩を引き剥がした。
「俺様は甘いのは嫌いなんだよ!」
「では我輩も嫌いかえ?」
 俯いた零を白い波が攫いそうになる。
 晃牙は零の体に両腕を伸ばして引き寄せると、噛み付くように口付けた。
 砂糖の麻薬めいた甘さが舌先から脳天を突き抜ける。花のような瑞々しい香りはバッドトリップの見せる幻覚だろうか。先輩の舌の濡れた柔らかさが妙に鮮明で、甘いのはもういいと思うのに唇と舌を隙間なくくっつけたくなる。
「うう〜、頭イかれちまいそう」
 泳ぐ気力がなくなった。別にいいか。先輩とふたりなら、どうとでもなる。
 先輩が近くにあった紫色の布を自分の体に巻きつけた。紫がよく似合う。先輩が晃牙の肩にも掛けたので、晃牙も紫色になった。
「そろそろ頃合いかのう?」
 先輩がにっこり笑って晃牙の唇を舐めると甘い。
 やり返す晃牙の舌も甘い。
 砂糖が体じゅうに染みて、もう真っ白だ。
 こうして砂糖漬けができたのだった。

同棲ちゅうの晃零

会話集


■零くんよくカッコつける
 零は晃牙を制止すると、食器棚の引き出しからテーブルライナーを取り出した。
 吸血鬼好みの真紅色。小春日和の光のヴェールの中で、それは儀式用の旗めいて零の手の中にあった。
 転がるように離れる。音もなく舞い、2人用の食卓にしめやかに横たわる。
 零がゆっくりと振り返る。
 ふたりはしばし見つめ合った。
「朔間先輩かっけ~! ……とは言わんのか?」
「冷めるだろ」
 晃牙は大盛りのチャーハンを真ん中に置いた。
「……むう」
「ほら、さっさと食って収録行くぞ」
 しぶしぶ席に着くと、晃牙がトマトジュースをワイングラスに注いでくれたのだった。


■朝早く
「眠い。しかし勿体ない」
「寝ろ」
「そしたらおぬし、すぐ仕事じゃろ」
「じゃあ夜更かしすんなよ」
「吸血鬼に真夜中(まっぴるま)から寝ろと言うのか。血も涙もないわんこじゃ」
「あ〜〜じゃあ起きてろよ。俺はレオンの散歩行くけどな」
 それでも10分早く帰ってくると、零はベッドから落ちた姿勢で行き倒れている。
「どんだけ俺といたいんだよ……レオン、先輩起こしてくれね〜か。俺は……ちょっとニヤケ面なおすから……」

彼らの見解


 彼女たちの見解ならぬ彼らの見解

やんちゃな子犬2018

 
 ふてぇ野郎だ、と晃牙は思った。
 まったくふてぇ野郎だ。UNDEADの冠番組の特別ゲスト。朔間先輩に抱えられ、うやうやしく足を拭かれて、かわゆいのうと頬ずりされたコイツら。
 先輩手ずから墨を塗られて足型をとった恩を忘れ、墨汁のついたままの足でそこらじゅうを走り回った。
 集団で来やがったせいで連れ戻すのも一苦労だ。猛ダッシュでスタジオを駆け回られたら、俺様たちも本気で追わなくちゃなんね~だろ。
 ……まあ、『子犬』なら、しかたね~けど。
「子どもは元気がいちばんじゃのう~、っと」
 先輩が柴犬の子どもを抱き上げた次の瞬間、前足のパンチを頬に喰らった。
 カメラスタッフが破顔する。ニキビひとつない肌に肉球スタンプ。クールな美貌が親しみやすくなった。
「ぷにぷにじゃのう、もひとつおくれ?」
 切れ長の目を愛おしそうに細めて笑う先輩と、くぅんと鼻をくっつける子犬。晃牙が子犬を受け取ってサークルに入れていると、今度はコーギーの子どもを抱き上げていた。
 まだ短い胴をひねって抵抗するコーギー。先輩の白Tシャツに足を踏ん張ったせいで、ちいさなスタンプがふたつ並んだ。その下にはラブラドールの足型とかチワワのとか、大小いろんな犬の肉球拓が押されている。
「先輩、おっかなびっくり持つなら貸せよ」
「おぉ、助かったわい。腕白ぶりはおぬしとそっくりじゃのう~」
「だから俺様は狼だって!」
 ふとカメラのズームアップに気づいた先輩が、子犬をサークルに戻す。Tシャツの裾をつかんで伸ばし、ニッコリ笑って一言。
「足跡まみれじゃ」 
 ……わざわざ白Tシャツにホワイトデニムを着させた新春特別企画『肉球拓で年賀状作り』。高視聴率獲得間違いなしだ。
「朔間さんずるい、めちゃくちゃ盛れてる!」
 そういう羽風先輩も白Tシャツが肉球スタンプまみれで画面映えする。
 動物の扱いに慣れたアドニスと晃牙はほとんど汚れていない。もったいないが、子犬とのふれあいで撮れ高は稼げているから問題ないだろう。
 だが。
 問題はそこじゃないのだ。
「…………」
 晃牙が先輩を目で追っていると、気づいた先輩が、
「わんこも肉球拓とる?」
 晃牙は考え込み、
「……おう」
自分の欲望に素直になった。
 欲望とは先輩の白いTシャツだった。白い、白かったTシャツ。
 先輩に似合わない(それを言うならUNDEAD全員似合っていないのだが)白Tシャツは先輩に捕らえられた子犬の足跡まみれで、足跡とは生物にとって己の歩んできた道を表す大切な印だ。晃牙の歩んできた道は朔間零そのものであるが、朔間先輩は晃牙に道を刻ませてくれたことがない。たしかに何度も抱かせてくれるし機嫌の良いときは太股の内側にキスマークやら歯形をつけても許してくれるが、それはたいていすぐに消えた。
 つまり、先輩の体に足跡を残すふてぇ野郎(犬)め、羨ましいぞ、と思ったのだ。
 晃牙は先輩の気が変わらないうちに両手に墨を塗った。
「おぬしも子供じゃのう、半紙はこれを使うが……えぇ……?」
 振り返りざまに紙を渡そうとした先輩が、胸の前に突き出された手を見て固まった。
 肉球拓をつけた先輩の頬。白かったのが、じんわり赤くなっている。晃牙はこれを同意とみなした。
「あっ、ま、」
 べたっ!
 ……と言いそうな勢いで、晃牙が右手を張り付けたのは、先輩の左胸。心臓の真上である。指紋の1本まで鮮明に残るよう、ぎゅうううううと手のひらをTシャツに押し付け、指の先から手首まで布地に覚えさせた。ここで気づいたのだが、心臓の位置に手を置くと乳首で凹凸ができて拓を取りづらい。何の対策もせずに取り始めてしまったので、晃牙は仕方なく乳首を押し潰すように力を込めた。
「ぁ、」
 まあ大丈夫だろう。セックス中に噛んだりしてるし。
 慎重に手のひらを剥がす。……成功だ。晃牙は感嘆のため息を吐いた。親指の付け根のあたりに犬の肉球が被っているが、それ以外は驚くほど綺麗に晃牙の手形が写っていた。まぎれもなく、晃牙が先輩のシャツのここに手のひらを置いた証ができていた。
「あの、わんこ……」
「静かにしろよ」
 右手は一番良いところに置いた。左手はどこにする? 晃牙はすばやくTシャツを精査した。腹も肩も腕も、先輩が何匹も子犬を回収したおかげで肉球で荒らされている。背中はしゃがんでいるところを飛び掛かられた腰のあたり以外まだ白い。だが先輩が背を向けない限り隠れる位置でインパクトが小さい。袖も同じだ。俺の存在を見せつけられるところがいい。
 と、晃牙は自分の天才に恐れをなした。ホワイトデニムだ。先輩は子犬を床から担ぎ上げるので膝から上に足跡がない。そして先輩の太股は肉付きが良い。晃牙がいつも割開きキスを落とすときのように、執拗に手のひらを押し付け己を刻む余裕がそこにあった。
 晃牙が先輩の足元に跪くと、頭上から小さな悲鳴が聞こえた。
「こ……っ!」
 たたらを踏まれても困るな、と思った晃牙は、先輩の右脚を右腕で抱きかかえたのち左手を押し付けた。やわらかい。うまく取れない可能性があるかもしれない。筋肉がついているはずだが、先輩の怪力は筋肉に由来しないのか、単に鍛えていないからか。しっとりと手のひらを受け止める太股に、晃牙は全神経を集中させた。ほとんど鷲掴みだが、仕方ない。
 しばらく無心で先輩の太股を抱える。
 そして、指を1本ずつ剥がしてゆくと、味のある手形が現れた。
「……天才だな、俺」
 ブレの少なさや鮮やかさは右手に劣るが、力の加減が濃淡に現れ、5つの指の腹の濃厚なシルエットが躍動感を感じさせる。己の存在どころか恋人としての地位すら象徴する様は見事としか言いようがない。大神晃牙は朔間零の恋人であり、ほかの犬どもと違って太股を鷲掴みにすることを許されている。この上なく説得力のある手形だ。
 我ながら良い仕事をした。先輩は晃牙をそこらへんの子犬と同じだと思って肉球拓を取らせたようだが、人間であり狼である晃牙は格が違うのだ。
 朔間零が誰のものか思い知らせてやった、どうだ子犬ども思い知っただろ!
 
 ……と、顔を上げた晃牙の目に、かすかに膨らんだ下腹部と、恐ろしく綺麗な笑顔が映った。
「天才のごとき愚かさじゃのう……晃牙。ここがどこか弁えておるかえ?」
 全身の血の気が急降下した。ここはスタジオ。UNDEADの冠番組を撮影している最中の。
 目だけで周囲を窺った。ドン引きする羽風先輩、困り顔のアドニス、苦笑いのような表情を浮かべるスタッフ達。
「晃牙」
 ――あとでお灸を据えねばな。
「……すんませんっした……」
 続く地獄に青ざめ、土下座した子犬だった。
 

神さまのいうとおり(晃→零)

 あけましておめでとうございます~! 本年もよろしくお願いします!


悪い子たちのクリスマス

2017年の聖夜の晃零
冒頭から晃牙くんの過去を捏造しています

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