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メリークリスマスとか今そういうのいいから

「のうわんこ、何も良い事はないのじゃよ? お腹いっぱいだからお肉も奢れぬし、くたくただからおぬしの好きな演奏もお預けじゃ。スタフェスと打ち上げでクリスマスを満喫したおぬしと我輩はもはや家に帰って寝るばかり。残り半刻を同じ部屋で過ごすためだけに我輩を招くなぞ、まるで……まるで、」
そこから先は言わせなかった。俺様は『待ての出来ない駄犬』だから、告白も返事もすっ飛ばしてあんたの唇に噛み付いたんだ。嫌だった? ぜって〜嘘だろ。だってどこもかしこもフワフワのイチゴショートみたいに甘くて柔らかくて、あんたの舌は嘘みたいに蕩けてた。
なあ吸血鬼ヤロ〜、もっかいシたい。肉もセッションも今はいいから、焦がれたあんたと甘ったるいことして〜んだよ。ここならレオン以外見てね〜し、明日からは冬休みだし。明日は朝から晩まで肉もギターも吸血鬼ヤロ〜も全部ぜんぶ楽しんで、テメ〜の返事も聞くからよう?

 

※ ※ ※

 

(没文)

「のう、わんこ? 今おぬしが我輩を家に招待しても、何もイベントは起こらぬぞよ? お腹いっぱいだから肉も奢れぬし、くたくただからおぬしの好きなセッションも出来ぬ。本当に寝に帰るだけ、共に眠りに就いて日の出を待ち、共にクリスマスの朝を迎えるだけじゃ。それはまるで……まるで、」
そこから先は言わせなかった。告白も返事もすっ飛ばした俺様は、待ての出来ない駄犬だろう。だけど噛み付いた唇はとても甘くて、打ち上げのケーキに塗りたくったクリームを舐め取ったら今度は柔らかくて、飽きずに口の中までねぶり合ったコイツの返事は待つまでもなかった。
プレゼントを抱きかかえた俺様はその肩越しに夜道を見た。濃紺の世界に舞う雪があたりを白く染めてゆく。こんなにも美しい深夜だけれど、聖夜を祝う魔物というのもおかしいだろう。だから俺様は冒涜的なキスで呪ってやるのだ。ファッキンメリークリスマス。

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