夜更け
琥珀生姜酒のホットレモンティー割りのグリシン入りを晃牙が神妙な顔で作っていた。
「なんじゃそれ」
「レモンティー」
「健康志向かや」
琥珀生姜酒の製造会社は養命酒の会社でグリシンは快眠補助のアミノ酸だ。晃牙がリカマとiHerbで取り寄せた荷物を昨晩零が受け取ったのだ。
健康志向の晃牙は健康に良さそうな液体のちゃんぽんを神妙な顔で一口飲み、渋い顔をして二口啜ると、マグカップをそっと食卓に置いて言う。
「あんたと100まで生きるからな」
そういうとこ嫌じゃなあ、と零は思う。
「そういうとこ嫌じゃよ」
「そういうこと言うようになったんだな、あんたも」
「誤魔化すんじゃね~ぞ、犬」
「犬でもなんでもい~し犬って呼ばれても俺は狼だし。吸血鬼先輩、テメ~もグリシン飲んどけよ。疲れが取れにくくなったろ」
「我輩吸血鬼じゃからまだ若造じゃ」
32歳。
「そういうとこ嫌いになれね~んだよなぁ、俺もあんたも」
まだ分かり合わない。