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「こんなトコロにいたのカ、アラセ!!」

ウーテ、ホゥノに3人娘、ベルスに万灯火にリラまでも。リュシカ以外ということは、リュシカはあの精液まみれの部屋でグースカ寝ているのだろう。

「ちょっとチビ共、なにそれ、そのアホみたいな格好」

七色がブーたれるのも無理はない、浴場に入ってきた少女達は皆すべからく体操服に身を包み、動きやすいブルマーからはパンツをはみださせた者もいる。そう、マディと同じだ。

「アホもなにも他になかったのじゃ、それにホレ、アラセだって喜んでおる」

正確にはアラセのちんこが、だが。

「うわ汚っ。精子の妖精かお前らは、洗え洗え」
「ひゃぅ!冷たい…」
「ホホゥ、やる気かアヤツ」
「アラセだホゥノ!アラセさえ奪ってしまえばコッチの勝ちなのダ!!」

七色のフイウチ的な放水のおかげで、少女達はブルマを脱ぐなどという愚行を犯さずに乱痴気騒ぎに巻きこまれ、あれよあれよと体中泡まみれになる。

寝起きと睡眠不足のカオスなテンションは、空間のボルテージを上げに上げ、度を越したウーテの蹴りが、ウトウトしていた鬼月のおでこに直撃するに至って、全員真っ青になった。

2秒ほど垣間見えた魔人の片鱗は、壁に描かれたフジヤマを赤く見せるに十分な恐怖。

そこここで絡みあう繊維と肌と、膣の肉。そんな騒ぎを尻目に、アラセはベルスとマディに、濃厚でねちっこいフェラを受ける。


「元気だなぁみんな…」
「フフン、なにを傍観者を気取っておるのじゃ。」
「万灯火…」
「お主には神輿という自覚がたらんな自覚が、ホレしぃゆ」
「はーい、けほ、万灯火様」

彼女が運んできたのはでっかいオケ、そこに姫路がホースで水を入れる。
アワアワ女体戦争はどうなったのか、見回せばオロオロするホゥノの手の中で、モリアも七色もぐったりとダウンしている。主のピンチにちんこを舐めていた部下2人は大慌てで走っていく。


「フン、アラセよ、口にせずともよいぞ変態め。お主の腐った性癖ごと洗い落としてくれるからの…」

そういうやいなや、オケの中に引きずりこまれたアラセは、洗濯物のようにブルマの群れに襲われる。顔面に騎乗する万灯火の股間。ボディソープの泡のにおいと、少女自身の身体のにおいがないまぜになって鼻から逆流する。

だれかが肉物のうえにもまたがって、ひき潰すように腰をふっている。時折、ザラついたブルマの生地をぬけて、艶やかな太ももの感触がほほや肉物に伝わる。

「ひぁぁっ!!、くぁ、っあ、っふぅ!!」

アラセの肉物に最初にしゃぶりついたのは、姫路の姫肉だった。この頃はよく馴染んだ体位で、いつもと同じところをこすろうとする彼女の腰を掴み、荒めに揺すって深奥を突く。

ひゅぶ…ちゅ…。ぶっこぶっこ…
「ひぁゃ、…ふぁ!、ぅ、!ぁ!」
ぷじゅっぷじゅっこ…ぶぶ
「…で、でちゃいます…ひあ!!」
ぬっこぬっこぬっこ…

漏れでた精液は彼女のブルマに吸収され、それ以上に、黄金色に輝く水が、彼女のふとももを伝ってオケの中に流れこむ。

「ごごご…ごみんなさぃい、アラセ様!…ふぁ、…おらぁ、風呂さはいると我慢できなくて…」

生暖かい親友のそれに触れ、悪魔めいた笑みを浮かべるのはしぃゆ。

「しぃゆ…お主もワルよのぅ…ふふ」
「ん?」

しゅぁ…しゅぁぁぁぁぁぁああ…

「ふがぼがっ!」

嫌な予感の意味を考える間もなく、騎乗した万灯火の股間から、ブルマに漉された聖水が溢れでる。嫌でも鼻から逆流する、愛液交じりの黄金水。

しこたまそれらを飲みこみながら、立ち上がる万灯火の股越しに見えたのは、悪魔にそそのかされたウーテ、ミココ、駆けつけたホゥノ、なぜかリラまで混ざっている。

「なんじゃトピア、お主も交ざりたいのかえ?」
「…………わ…わたしは…こんな…」

そういいながら、トピアはあまり抵抗もせずに万灯火に尿道をつつかれる。卑猥な行為にはあまりにも不適格な細い指が、過敏な肉の畝に円を描く。

「ふくっ…!」
「ア…アラセ君…」
「んァッ」
「アラセ様…」
「…けほけほ」
「……無意味な」

しゃぁぁぁっぁぁぁぁっぁぁあああ

やけにビタミンの多いしぃゆの小水のせいで、まっ黄色になった桶の中、アラセはくやしいので射精して応戦した。戦果はなかったけれど。


・・・・・・。


15人の美女少女が壁に手をつき、尻を突上げて横に並ぶ。全員がセーラー服を着て、誰のぱんつをどうおろそうか、完全にアラセの自由だった。

「ふヤゥ、アラセ…」
「これ…ジロジロ見るでないわ…」

ウーテと万灯火の無垢な肛門を開く。大切な部分はかろうじてぱんつの布で隠れ、風呂上りの2人の尻はわずかに茹っている。

「はぅ…アラセ様…」
「…ぃ……。…やぁ…」

ベルスとマディの尻を制服の上からまさぐる。トピアの尻のくぼみに性器を押付け、洗いたての髪のにおいをかぐ。


「ぅあ……。アラセ君…」
きゅぅぅぅ…ぷぷ…。

ホゥノの幼いぱんつをずらして、ぷっくりとした性器に肉物を入れこむ。肌と肌がぺちぺちと弾け、滴る蜜が、絨毯に染みをつくっていく。

場所は教員棟地上階。なにもない部屋に、単純に皆で集合して、皆でセックスしようと誰かの提案にのっかった。

「んっ、…ぁっ、」
じゅっ、じゅぷ、ぷ
「はぁ、…ふ、…んん、」
ぱちゅん、ぱちゅ…ちゅぷぷ…

七色とモリアは、わずかな睡眠で完全回復して、懇願するような眼でアラセを見ている。2人の間にはリラが、相変わらずの無関心。

鬼月と教師2人は、制服着用という分の悪さを悟ってか、半ばあきらめムードで時間が過ぎるのを待っている。

「あぅ、。。。アラセさま…。。。」

ちゅぱっ、ちゅくっ、ちゅ。

ミココが揺れた拍子に、両サイドの姫路としぃゆの尻にも緊張が走る。ヒクつく穴。輪郭を指でなぞり、わずかに埋めこむ。

ずずっ。ずぷ…


・・・・・・。

「ふぁっぁう!アラセ君…そんないきなり…」モリアの黒髪。
「んん!…ぁ、アラセもっと…もっとほじって…」七色の瞳。
「あっ、あっ、…ゃぁ、アラセ様ぁ…、こんなの恥ずかしいです」ベルスの羞恥。
「…すごっ、…あ。…あふれちゃう…」マディの膣。

突いては射精し、突いては射精す。

「ん…。ぁぁ、あたたたた……。ソコだめ…」鬼月。
「……ん、」リラ。
「ああ!ぅぁ!!、だめ…も…もぅ…、ふぁぁぁぁ…」トピアが跳ねる。

尻に射精される者、膣内に射精される者、髪にかけられるもの、口の中に注がれる者。


腰の砕けたホゥノ、ミココ、しぃゆを抱えて、全員でキスをする。ドロドロの肉物をユルユカにしごかせ、尻の穴をリュシカに舐めさせる。そのまま鬼月に挿入し、子宮口に立て続けに射精。



「んは、…ひゅぶ。…あらふぇさまぁ…気持ちーですか…?」マディ。
「んっ、んっ、…ぢゅぶぶ…またでる?…んも…射精して…」七色。
「……やり辛いなぁ…ん。んぁ…ちゅぶぅ…。」トピア。
「フフフ…いっぱいでてるのダ…」ウーテ。

アラセの肉物に舌を這わす少女達。あぶれた者は、少女の果肉に指を沈めたり、その尻を舐めたりしている。
アラセは顔の左右にある、リラやしぃゆの陰毛を咥える。

ぶぼっ、ぶぼぼっ。ぐぶぶぷ……。

一際大きく、いやらしく亀頭をすすったのは姫路で、両手でおっかなびっくり握られた肉物は、そのあどけない鼻梁に向かって盛大に射精する。その口を、強引にこじ開けて精子を練りこむ七色の指。彼女の口からも、精液はあふれている。



「うはゥ!!!…ァ、アッ!!」
逃げようとするウーテを、両腕の腹で捕まえる。ぎっちりと狭まった膣口から、はみだしたピンク色。亀頭の縁が、やわらかいヒダ肉にひっかかって、とろとろの中身を掻きだそうとする。

「うァ!!っぁゥ!…ァッ、ヤッ!!!」
ちゅぱんっ、ぱつ…ぱつん、
「はっ…は…ァ。ぁ…」ぶぷっ「アッ!」ぶぽぉ…「ヒャゥ!!」

じゅっ、ぶぷっ…

「ァ、…ふァ…ゃァ…」
にゅぅぅぅ……。ぶぎゅっ!!
「はゥ!!…ぅア!」

爪先立ちのウーテは、わずかに腰のところだけでアラセに支えられて、一方的に後ろから打ちこまれるのを耐えるしかない。

ぶぱんっ、ぶぱっつっ…ぢゅぱ、っつぱん!……ポタタタっ、
「モウちょっと…やさいいのが…ンッ!!…いいのダ…ぁグ!」

ちゅぶ…
「ウーテ、入口好きだよね…」
ぷぷぷ…
「ゥ…ァウ」
ぐぷ。

くったりとしたウーテを、ゆっくりと揺すりながら、体位の向きを変えていく。少女の右足にちんこをまたがせ、向かい合った状態で壁に押しこむ。

「ふァ…あらせ…」
「このままイきたい?…もっとイジメてほしい?」
「…ン、そんなの分かんないのダ…」

ぎゅぷ、ぎゅぷぶぷ…

少女はほほを染めながら結合部を眺めている。そのくちびるが小さく開き、加熱された蒸気がわずかに漏れでる。


はぁ―――ふぅ…。――ンぁ


そんな音にもならない音を聞き、集中した肉物で、彼女の肉ヒダの味を感じる。少し湿った髪のにおい、だ液の味。腰を振らずに、ほんのわずかな振動を、少女の入口に伝えていく。

「ふァ…――。ゥッ…はァ…」

ポゥーっとし始めた彼女の瞳を覗きこみ、ゆっくりと振動を増やしていく。肉の波紋が、血流や神経をさいなんでいく。

ぶぷぅ…。ぶぷぅ…。すぷっ………つぷっ

「ぅあゥ!!!」

痙攣は止めるまもなく全身にいきわたり、腑抜けた手で、精一杯にアラセにすがる。動きを止めたアラセの肉物にひっかかり、勝手に震える少女の膣。白い背が壁に擦れ、わずかに赤みを帯びる。

「ァァァ…―――。ンッ…ぁ」

ずり落ちた少女の髪に、ぶるぶると肉液をたらしていく。

汁の垂れたウーテの顔を、舌の表面で満遍なく舐めていくのは七色。壁とアラセの間の狭いスペースに割りこんだ彼女は、四つん這いになりながら、すっかりとよだれのあふれた肉門を広げてみせる。
ふぅふぅと吐息を漏らすその穴に入れこみざまに射精し、しだれかかってきたトピアのくちびるに舌をいれる。

ぬっぽぬっぽ…ぷぼ…

七色の肉膣から離れ、自分の指で広げて慰めているモリアの、花蜜したたる蜜穴にくぐりこむ。
彼女の子宮に、垂直にえぐりこむ肉物。アラセの胸におでこを当て、快感を内側にひそめようとするその尻を掴み、揺さぶって強引に擦りあう。

ぶぷ、ぶぶ…じゅっじゅぶ…

ホゥノと万灯火が、手を繋ぎながらアラセをうかがって、互いの性器をいじりあっている。
リラが、モリアの乳首を指でつまんで、ぐらぐらと震える腰を後ろから押さえこむ。

射精し、うっとりとしたトピアのくちびるを吸いながら挿入。ホゥノ、リラ、万灯火と貫き、丁度7人が顔をそろえているのだと知る。


「ぁっ、あぐ!、…また…でる…ぅぅ…」

アラセにしがみつきながら、サラサラと蜜でできた滝を流す万灯火。おかまいなしに腰を振り、息を吸えなくなった彼女の口から、助けを求めるように舌がでる。

ぐっぽぐっぽ、きゅぶ…

「ふぁぁっ、ぁぁっああ!!!」

あふれる精子は、股下で睾丸を舐めているウーテの顔にも降りかかる。尻を向けた七色とトピアに、あいた指をあてがって膣窟をほじくる。

「ふぶ…。んぶ…はっ…」
「んっん、…ん、ぁふ…」

万灯火から抜取られた肉物に、モリアとホゥノの舌が這う。眼をつぶり、口を広げた2人の間に精を吐く。

ちょこりと正座をしていたリラを押し倒し、その膣に乱暴な愛撫を加える。肉物はホゥノの口腔を犯していて、相変わらずウーテの舌が肛門を這っていた。


ぶぽん、ぶぽんっ、ぶぽ
じゅぶ、じゅぶる、ぶじゅ…
ぎゅぶ、ぽ。ぶぷぷぷ…

びゅぐ、…びゅびゅ。
ぬぽぉ…。びゅる

ぢゅぶ…



「ん!…んっ!!んん!…ぁっはぐ!!!!」

ふとももごとトピアの膣に肉物を押しこむ。そりかえるノドに噛みつき、乳房の先を指で弾く。
膣の肉を大量の精子で洗浄し、あふれた汁が彼女の肛門の前で池をつくる。

じゅぷん、じゅぷん、ぶじゅ
びゅっ、びゅっ、びゅぐ…

「ふぁ…ぁぁっぁ!!」

ぶぎゅっ、ぶじゅっ…
じゅぼっぷぼっじゅ、ぶっぶっこじゅぽ…
「あらせ…ぇ、…すごっ…こ…われ…ちゃうよ!!!ボクもぉ…!!!」

びゅぅ―――ぶびゅぅ…



「ふぁ!!うあ!…んぁ…。アラセ君…あらせ…くん!!!」

トピアと同じような体勢で、モリアの膣をえぐり上げていく。互いに何度達したかもわからず、痺れがとれる前に射精し続けたせいで、感覚がバカになっている。

ぶぽん、ぶぽん、ぶぢゅ…
ぐっ、ぐぽ、ぶぶぶ…ずぼっ
「ぃやあぅぅぅ、あらせ…、はぐ、ぁ、ぅ!ああ!!!」
びゅぶ―――びゅ、びゅぅぅ。

「ぁぐ…だめ…もぅらめ……ぁっぁ、ああ!!」

ついには泣きだしてしまい、止まらない嗚咽だけが、呼吸をする唯一の手段としてノドをふるわせる。
「ぅあっ、…ぅぐ、…ひぐ…ぅぅ」

自分でもわかっていないであろうその涙を舐め、クシャクシャになった髪の毛をとかす。既に満杯になった膣に射精すると、吐瀉するように逆流してしまった。



「……んっ、」
びゅっ、びゅく、ぶぽっ。ぶぽっ。

延々と後ろから責め続けられるリラは、明らかに快楽を感じていた。完全な理性にわずかにできた、小さな穴。貫き続けることで、とり返しのつかないまでに広がってゆく。

ぶぱっ、ぬぱん、ぶぽっ
「……はぁ、……。……はぁ」
ずぽ、ずぽっ、ぶぷっ…
「……………ん、っぐ」
びゅ―――っ、びゅ――。。。

ぶぽっ

「……………………っはぅ!!!」
ぴゅぅぅぅ。ぴゅっ、…ぴゅぅ

噴出した膣液は、アラセのヘソをサラサラと洗い流す。ヒクついた肉ビラはキレイなまま、雨上がりの花園のような新鮮さを残している。

「……ぅ、……はぁ―――。…ひぅ」



「ふぁ!!…ぁっ、きゃぁ!!」

万灯火と抱き合ったホゥノを、後ろから貫く。根元まで十分に入りこむ蜜窟。尻を掴み、さらに奥に、どうにかしてもぐりこもうとする。

ぶぎゅ…ぶじゅ。
「んぁ!!」
ぶびゅ――。ぶじゅ…
「きゃう!!」

ぶっこぶっこぶっこぶっこ…ぶびゅぅぅぅ

「ぁっ、あ!、ぅっ、ぁ…アラセ君…の…」
「ん?」
「アラセ君の…ぅぁ、あっ!…子供…できちゃう…」
「そのつもりだよ」
「んっ!…ぁ、や…んぁ!」

びゅ――。びゅぐぐぐ…


びゅっびゅぶ

びゅぶぶ

びゅく





……。


―――最終的に。

15人すべての美女少女の、膣口を天井に向けさせて、ちゃんと精子が一杯になるまで注ぎこみ、饗宴は終焉を迎えた。

予定の日時は、当たり前のように2週間ほど通り過ぎて、アラセがぶっ倒れなければ、もう少し続いていたのではないかと思われる。


最後に3日ほど、理性的に名残を惜しむような休息の時間が設けられ、本当に最後となった祭りの余韻を、全員で噛締めながら過ごした。

それでも少しは

セックスもしたけれど。


・・・・・・。


「うぉおおお!太陽まぶしーなチクショーー!!!!」
「なんじゃ教師が率先して…なさけないの…」

「うァー…なんか気持ち悪いのダ…」
「あぁ…けほ、本当にひさしぶりです…コホコホ」
「ぽーー。。。。」

「ふふふ…そういえば、姫路ちゃん達は背も少し伸びましたね…」
「ふぁぁぁ、なんだかおらぁ、外の世界がおっかねぇだ…」

「んー…!まぁ監獄の中よりは居心地が良かったな…」
「……私はいつものことです」
「やべ、正直戻るのウツになってきた」


久しぶりの太陽は思っていた以上に明るい。なんだかひどく懐かしい感じのする教員棟のスロープに腰掛け、ひさしぶりの外の空気を満喫する。

元々住んでいたのはコッチなのだ。この数ヶ月の濃さ極まる時間も、こちらの世界ではほとんどがカウントされていない。今はまだ、あの日のままの、午後の授業。

きーんこーん、かーんこーん

「あらあら、もう授業が始まる時間ね」

「うひゃぁ!こここ、これ始業ベルですか!?」
「けほっけほ!たたた、大変!なんの授業だったっけ…けほ」
「。。。。ぽー」

3人娘はあわただしく礼をすると、大慌てで教室棟に走っていった。ほんの昼休みの間に、背が伸びてアナルまで開発された少女達を、同級生はどう受け止めるだろうか。

「ふふふ…ではそろそろ私達もおいとまさせていただきます」
「うぃー、仕事めんどくせーなー……」

リュシカとユルユカは教員棟に戻っていく。教員棟はしっかりと掃除をして、拡張された地下施設以外は元の状態に戻されている。



見渡せば、ベルスとマディは既にいなくなっている。彼女達はモリアの影に戻ったのだ。

「さて、ではそろそろ私もいくとするか」
「モリア…」
「いつまでもグズグズしていると、またしたくなってしまうからな…うむ」

アラセの方を見ようとしない彼女の肩は、わずかだが震えている。抱きしめたら、多分泣いてしまうだろう彼女を思い、触れようとした手を中空で止める。

「すぐに戻ってくるからな!…ひく、あんまり人を孕ませるなよアラセ君!!」

彼女は最後にこぼれた涙を、振り上げた両手でごまかして走っていった。軍隊らしき制服が、彼女のために待機している。


「キスぐらいしてやれよアラセ」
「七色…」
「ハイこれ、モリアのぱんつ」
「うぇぇ!?」
「あとこれ、アタシのオナニービデオ。戻ってくるまでこれで我慢してね」

そういいながら彼女は、アラセのまたぐらをさわさわとさする。

「んじゃねアラセ、また」
「うん」

彼女の歩いていく先にはマネージャーらしき集団が控えている。またこれから、伝説のアイドルとして世界をまわることになるのだ。


「…………なぁアラセ」
「トピア…どうしたの?さっきから元気ないけど…」
「…………うん」
「ん?」
「…………あのな」
「うん」
「…………できちゃったみたいだ…」
「んん?」
「…………赤ちゃん」
「んんん!!?」

鬼月以外の全員がビックリする。トピアのキレイな手が、いとおしげにお腹を撫でる。

「…………ゴメン」
「ななな…なんでなんで、なんで謝るの…トピア!」

アラセは思わず彼女を抱きしめてしまう。この手の中に生命の萌芽がある。

「…………よりにもよって…、私にしかできないなんて…、みんなに申し訳ない」


「人工生命が…これで完全に人間になりましたね…」
「トピア、ママなのカ!?」
「そりゃ、あれだけ注ぎこまれれば当然じゃ」
「長谷川さん…」

「さあさあ、とりあえず5人は私ときてもらうわね、ホラホラアラセ君、キミにはあとで連絡するから、離れて離れて」

「…………もう2ヶ月らしいんだ」
「ボ…ボクっていわなくなったあたりから?」
「…………多分…一番最初のとき…」
「…そ、そういうもん?」
「…………ウン」

ちょっとだけ顔をそむけた彼女をもう一度抱きしめる。
なんだか勃起が止まらないのはどういうことか。

「…………じゃぁまた…連絡する…な」
「うん、うん…。うんうんうん」

「ジャーナ、アラセッ!」
「なんじゃなんじゃ、やっとれんの、ゆくぞホゥノ」
「う…うん」
「ごきげんようアラセさん」



少女たちが去ってゆく。ぽつねんととり残されたアラセは、頭の中が真っ白になって、これからなにをするべきか、自分が誰なのか、正直よくわからなくなった。

「授業でるか…とりあえず…」


荒瀬肉彦、後の宇宙政府大総統、これがその、最初の一歩である。



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