かかあ天下
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No.2
SD
,
流ヤス
180cm台×160cm台
水戸に話があると声をかけられて、安田は驚いた。
移動教室の途中、何故か二年の教室近くに水戸がいた。
水戸の友達である桜木とは部活の付き合いがあるが、水戸とは直接話したことは殆どない。試合の応援に来てくれるのは嬉しいが、冷やかし半分、桜木への煽り半分のそれには肝を冷やされた事もある。
それでもあわや部活停止の危機を救ってくれた恩人でもあるし、不良とはいえ闊達な水戸を嫌いではなかった。
しかし疑問はある。
「オレ? リョータじゃなくて?」
「あー……ミッチーも同じ位か? でもリョーちんはまだなような……」
一人でぶつぶつ言い始めた水戸に首を傾げると、安田の腰にぐいと絡んだ腕に引き寄せられた。
「おい水戸、ヤス怖がらせんな」
「あ、リョータ」
耳元で聞こえるのは、耳馴染んだ親友の声。安田が振り返る前に、水戸があわてて手を振った。
「違う違う、絡んでるとかじゃねーよ」
「オレに相談があるんだって。でも、水戸の方が人生経験豊富な気がするよ?」
「あー……安田さんほどは無いかな」
「成る程」
頭をかきながら気まずそうな水戸の言葉に、宮城は何故か納得したらしい。安田を放ったらかしにして、宮城と水戸で話が進む。
「ここで話す事じゃねーだろ。部室開けてやるよ」
「おお、マジかリョーちん、話が分かる!」
「昼休み、飯食ってからな。あそこは飯食えるような場所じゃねぇ」
「臭そうだもんな」
「うっせ。男所帯なんてあんなもんだろ」
「え、なに。昼ご飯食べたら部室に行けば良いの? リョータも一緒?」
「おー、一緒一緒。安心しろ、フリョーから守ってやんよ」
「人聞き悪いな、こんな可愛い安田さんにヒデー事しねーって」
水戸と宮城はヒッヒッヒ、と魔女のような笑い方をする。安田は眉を下げると、二人を置いて移動教室へ向かった。
***
夏の部室は暑い。私立ならいざ知らず、県立高校の弱小部にエアコンなどある筈もなく、三人は大慌てで窓を全開にした。
「で、オレとリョータに相談って?」
座っているだけで汗が顎を伝う。
なるべく長居はしたくない。安田はズバリと切り出した。
「あー……ごほん。ん。安田さん、流川と付き合ってるだろ」
「うん。あ、喧嘩しないよう桜木から遠ざけろって事?」
それは難しいな。安田は思った。
流川に噛みついているのは桜木だ。何が原因かは知らないが、入部当初から桜木は流川に敵がい心を露にしていた。
とてつもない運動能力を持つ二人が協力すればどれほどバスケ部が躍進するか分からない。しかし現実は喧嘩ばかりの二人である。
友達としてそんな桜木を心配しているのかと思ったが、水戸は首を横に振った。
「流川をどうこうして欲しいとかじゃなくて。その、安田さん、流川とどんなセックスしてる?」
「ほぁ?」
質問の意味が分からずに、安田はポカンと口を開けた。宮城を見る。頷かれた。水戸を見る。頷かれた。宮城を見る。
「流川のちんこ、全部入る?」
「ほぁ?」
ちんこってなに。
るかわのちんこってなに?
るかわのちんこってなんだっけ?
「るかわのちんこってなに?」
「うわやべ、こんなヤス流川に見せらんねぇ。おっぱじめそう」
「ちんこ……」
「あちゃー、直球すぎたかな」
「おーい、ヤスー、靖春、戻ってこーい」
ひらひら。安田の眼前で宮城の掌が舞う。
「ちん………………っ! っ! っ!」
ガタッ
質問を安田の脳が飲み込んだ瞬間、立ち上がる。顔に集まった熱を冷ますべく、出口へとダッシュ。
「水戸確保」
「おう。ごめんね安田さん」
しようとして、水戸に軽く抱えられ、ソファーへと逆戻りした。
「んぎゃっ! な、なんっ、なっ、ちんっ、ちんっ、ちんっ!」
水戸の腕の中、ジタバタと暴れてみるが、見た目ほそっこい腕はびくともしない。人間を抑え込む術をよく知っている。
「ごめんって、落ち着いて、からかってるとかじゃないから。あのさ、オレ花道とお、…………オーツキアイ、してんの」
「お前も照れんなよ。よーへー君は愛しの花道君とセックスしてーから、セックスの先輩ヤス君にアドバイスが欲しいんだと」
暑さ以外の理由でほんのり赤くなった水戸の言葉を宮城が引き継ぐ。
「ほへっ、はにゃみち、じゃない、えっ、桜木と? 水戸? セックス、するの?」
「そう、してーの。けど、あいつ流川と同じくらいでけーから、オレとしちゃ不安でね」
「な、なんで、オレ、してるって、流川と、痕付けないでって、いつも」
流川との交際は特に隠してはいないが、一線を超えて百線までいっていることは宮城にも言っていない。言うような事ではないから、流川にも周囲に知られないようにしてくれと頼んでいるのに。
「いや分かるよ」
「いや分かるわ」
しかし水戸と宮城は同時に呆れた声で言う。分かるよ。
「痕がどうのとかじゃなくて、フェロモン? 出てんの。たまに花道が流川に突っかからない日あるだろ。あれ流川がヤス抱いた日って見当付くぜ。花道は分かってねぇけど、本能で感じ取ってんじゃねぇ?」
「あいつ純情なとこあるから、そういう性の気配苦手なの。ま、その童貞貰っちまうけどな」
「で、体格差的に似てるヤスと流川のアレコレが知りたいと」
「そう。血には慣れてるけど、流石に尻から出血したことないからなぁ」
はぁ、とため息。水戸は心底弱ったと眉を下げた。
安田は困った姿の水戸が気の毒になってきた。
セックスの話なんて大っぴらにするものではないが、後輩の恋人が困っている。しかも男同士という似た境遇、似た体格の者同士。それに水戸には恩がある。安田も流川も宮城もバスケ部が活動停止にならずに済んだのは水戸達のお陰だと思っていたし、停学、退学を免れた主犯の三井は安田の友達の恋人でもある。
そんなバスケ部からの感謝をダチの為だと笑って済ませた男ぶりに応えたい気持ちが湧いてくる。
大層恥ずかしくはあるが、ここは一つ先輩が力になってやらねばと安田は決意した。
「は、入るけど……多分、全部入った事はない。お腹の奥の方まで入ると痛いし、る、流川大きいから」
「だよな。無理に全部入れなくていいんじゃねーの? 流川イッてる?」
「多分……何回かコンドーム変えてるから、射精してる筈」
「……何回もしてんだ……」
「すげ……」
あの男、賢者タイムはないんだろうか。宮城は男として感心してしまう。
「何回してるかとかはあんまり覚えてないよ……気が付いたら終わってるし」
「抱き潰されてる……」
「流川殺すわ……」
「だ、だ、だめ!」
「愛されてんな流川。あ、じゃあどんな体位が楽だった?」
「楽? うーん、後ろからするのが入れやすそうだったけど……でも、ずっと同じ体勢だとオレの足の方が持たなくて、そのまま俯せになっちゃったかな。流川は足腰強いからそのまま何回かしてたけど、オレは体力が持たなくてギブアップしたよ」
「後背位からの寝バックだ……」
「流川殺すわ……」
「ダメだってば」
「安田さんから誘った事ってあんの?」
「そりゃ、うん。あるよ」
「流川殺すわ」
「さっきからリョーちん寝取られ旦那みたいなこと言ってるけど、あんたの彼氏はミッチーだろ」
「それはそれ、これはこれ、ヤスはオレの」
「親友な。まあ、参考になったよ。有難う。成功したら報告するよ」
いや、しなくて良い。
肩で風を切り颯爽と部室棟を後にする水戸の男前な背中に、安田は本音を飲み込んだ。
「本当に参考になったと思う?」
隣で唇を尖らせている宮城に尋ねる。このまま1年の教室に飛び込んで行きそうなので、その手をぎゅっと握りしめた。
「あいつがいいって言ってんだから目途が付いたんだろ。それより靖春君、これじゃ流川殴りに行けねーんだけど」
「ダメだってば。今日はリョータはずっとオレの近くにいて」
「……はい」
恋人を親友の拳から守るべくした発言は、結局部活中にやたらと安田にくっつく宮城に嫉妬した流川の神経を逆撫でし、その週の休み、安田はベッドの上で過ごす羽目になった。
そして当の水戸から成功の報告を聞いたのは、安田が相談を受けたことすら忘れた頃だった。
#SD
#流ヤス
2024.12.13
No.2
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移動教室の途中、何故か二年の教室近くに水戸がいた。
水戸の友達である桜木とは部活の付き合いがあるが、水戸とは直接話したことは殆どない。試合の応援に来てくれるのは嬉しいが、冷やかし半分、桜木への煽り半分のそれには肝を冷やされた事もある。
それでもあわや部活停止の危機を救ってくれた恩人でもあるし、不良とはいえ闊達な水戸を嫌いではなかった。
しかし疑問はある。
「オレ? リョータじゃなくて?」
「あー……ミッチーも同じ位か? でもリョーちんはまだなような……」
一人でぶつぶつ言い始めた水戸に首を傾げると、安田の腰にぐいと絡んだ腕に引き寄せられた。
「おい水戸、ヤス怖がらせんな」
「あ、リョータ」
耳元で聞こえるのは、耳馴染んだ親友の声。安田が振り返る前に、水戸があわてて手を振った。
「違う違う、絡んでるとかじゃねーよ」
「オレに相談があるんだって。でも、水戸の方が人生経験豊富な気がするよ?」
「あー……安田さんほどは無いかな」
「成る程」
頭をかきながら気まずそうな水戸の言葉に、宮城は何故か納得したらしい。安田を放ったらかしにして、宮城と水戸で話が進む。
「ここで話す事じゃねーだろ。部室開けてやるよ」
「おお、マジかリョーちん、話が分かる!」
「昼休み、飯食ってからな。あそこは飯食えるような場所じゃねぇ」
「臭そうだもんな」
「うっせ。男所帯なんてあんなもんだろ」
「え、なに。昼ご飯食べたら部室に行けば良いの? リョータも一緒?」
「おー、一緒一緒。安心しろ、フリョーから守ってやんよ」
「人聞き悪いな、こんな可愛い安田さんにヒデー事しねーって」
水戸と宮城はヒッヒッヒ、と魔女のような笑い方をする。安田は眉を下げると、二人を置いて移動教室へ向かった。
***
夏の部室は暑い。私立ならいざ知らず、県立高校の弱小部にエアコンなどある筈もなく、三人は大慌てで窓を全開にした。
「で、オレとリョータに相談って?」
座っているだけで汗が顎を伝う。
なるべく長居はしたくない。安田はズバリと切り出した。
「あー……ごほん。ん。安田さん、流川と付き合ってるだろ」
「うん。あ、喧嘩しないよう桜木から遠ざけろって事?」
それは難しいな。安田は思った。
流川に噛みついているのは桜木だ。何が原因かは知らないが、入部当初から桜木は流川に敵がい心を露にしていた。
とてつもない運動能力を持つ二人が協力すればどれほどバスケ部が躍進するか分からない。しかし現実は喧嘩ばかりの二人である。
友達としてそんな桜木を心配しているのかと思ったが、水戸は首を横に振った。
「流川をどうこうして欲しいとかじゃなくて。その、安田さん、流川とどんなセックスしてる?」
「ほぁ?」
質問の意味が分からずに、安田はポカンと口を開けた。宮城を見る。頷かれた。水戸を見る。頷かれた。宮城を見る。
「流川のちんこ、全部入る?」
「ほぁ?」
ちんこってなに。
るかわのちんこってなに?
るかわのちんこってなんだっけ?
「るかわのちんこってなに?」
「うわやべ、こんなヤス流川に見せらんねぇ。おっぱじめそう」
「ちんこ……」
「あちゃー、直球すぎたかな」
「おーい、ヤスー、靖春、戻ってこーい」
ひらひら。安田の眼前で宮城の掌が舞う。
「ちん………………っ! っ! っ!」
ガタッ
質問を安田の脳が飲み込んだ瞬間、立ち上がる。顔に集まった熱を冷ますべく、出口へとダッシュ。
「水戸確保」
「おう。ごめんね安田さん」
しようとして、水戸に軽く抱えられ、ソファーへと逆戻りした。
「んぎゃっ! な、なんっ、なっ、ちんっ、ちんっ、ちんっ!」
水戸の腕の中、ジタバタと暴れてみるが、見た目ほそっこい腕はびくともしない。人間を抑え込む術をよく知っている。
「ごめんって、落ち着いて、からかってるとかじゃないから。あのさ、オレ花道とお、…………オーツキアイ、してんの」
「お前も照れんなよ。よーへー君は愛しの花道君とセックスしてーから、セックスの先輩ヤス君にアドバイスが欲しいんだと」
暑さ以外の理由でほんのり赤くなった水戸の言葉を宮城が引き継ぐ。
「ほへっ、はにゃみち、じゃない、えっ、桜木と? 水戸? セックス、するの?」
「そう、してーの。けど、あいつ流川と同じくらいでけーから、オレとしちゃ不安でね」
「な、なんで、オレ、してるって、流川と、痕付けないでって、いつも」
流川との交際は特に隠してはいないが、一線を超えて百線までいっていることは宮城にも言っていない。言うような事ではないから、流川にも周囲に知られないようにしてくれと頼んでいるのに。
「いや分かるよ」
「いや分かるわ」
しかし水戸と宮城は同時に呆れた声で言う。分かるよ。
「痕がどうのとかじゃなくて、フェロモン? 出てんの。たまに花道が流川に突っかからない日あるだろ。あれ流川がヤス抱いた日って見当付くぜ。花道は分かってねぇけど、本能で感じ取ってんじゃねぇ?」
「あいつ純情なとこあるから、そういう性の気配苦手なの。ま、その童貞貰っちまうけどな」
「で、体格差的に似てるヤスと流川のアレコレが知りたいと」
「そう。血には慣れてるけど、流石に尻から出血したことないからなぁ」
はぁ、とため息。水戸は心底弱ったと眉を下げた。
安田は困った姿の水戸が気の毒になってきた。
セックスの話なんて大っぴらにするものではないが、後輩の恋人が困っている。しかも男同士という似た境遇、似た体格の者同士。それに水戸には恩がある。安田も流川も宮城もバスケ部が活動停止にならずに済んだのは水戸達のお陰だと思っていたし、停学、退学を免れた主犯の三井は安田の友達の恋人でもある。
そんなバスケ部からの感謝をダチの為だと笑って済ませた男ぶりに応えたい気持ちが湧いてくる。
大層恥ずかしくはあるが、ここは一つ先輩が力になってやらねばと安田は決意した。
「は、入るけど……多分、全部入った事はない。お腹の奥の方まで入ると痛いし、る、流川大きいから」
「だよな。無理に全部入れなくていいんじゃねーの? 流川イッてる?」
「多分……何回かコンドーム変えてるから、射精してる筈」
「……何回もしてんだ……」
「すげ……」
あの男、賢者タイムはないんだろうか。宮城は男として感心してしまう。
「何回してるかとかはあんまり覚えてないよ……気が付いたら終わってるし」
「抱き潰されてる……」
「流川殺すわ……」
「だ、だ、だめ!」
「愛されてんな流川。あ、じゃあどんな体位が楽だった?」
「楽? うーん、後ろからするのが入れやすそうだったけど……でも、ずっと同じ体勢だとオレの足の方が持たなくて、そのまま俯せになっちゃったかな。流川は足腰強いからそのまま何回かしてたけど、オレは体力が持たなくてギブアップしたよ」
「後背位からの寝バックだ……」
「流川殺すわ……」
「ダメだってば」
「安田さんから誘った事ってあんの?」
「そりゃ、うん。あるよ」
「流川殺すわ」
「さっきからリョーちん寝取られ旦那みたいなこと言ってるけど、あんたの彼氏はミッチーだろ」
「それはそれ、これはこれ、ヤスはオレの」
「親友な。まあ、参考になったよ。有難う。成功したら報告するよ」
いや、しなくて良い。
肩で風を切り颯爽と部室棟を後にする水戸の男前な背中に、安田は本音を飲み込んだ。
「本当に参考になったと思う?」
隣で唇を尖らせている宮城に尋ねる。このまま1年の教室に飛び込んで行きそうなので、その手をぎゅっと握りしめた。
「あいつがいいって言ってんだから目途が付いたんだろ。それより靖春君、これじゃ流川殴りに行けねーんだけど」
「ダメだってば。今日はリョータはずっとオレの近くにいて」
「……はい」
恋人を親友の拳から守るべくした発言は、結局部活中にやたらと安田にくっつく宮城に嫉妬した流川の神経を逆撫でし、その週の休み、安田はベッドの上で過ごす羽目になった。
そして当の水戸から成功の報告を聞いたのは、安田が相談を受けたことすら忘れた頃だった。
#SD #流ヤス