炎色反応 第五章・12
「本気でオレの子産んでみるか、兎ちゃん……出すぞ、そらっ!」
下腹の中で男根がどくりと脈打つ。
「ふああああっ!」
ほどなくそこからほとばしった奔流に、ティスは悲鳴を上げてひくひくと全身を震わせた。
「あぁ………、いっぱ、出て…………る…」
一滴残らず流し込んでやるとばかりに、達してなお埋められたものをひくつく穴の奥で味わう。
ほとんど同時に絶頂を迎えたティスのものから流れる精液が尽きても、ヴィントレッドのものからはまだ熱いものが溢れて来ていた。
「まだ……出てるぅ………」
結合部の隙間からにじみ出ていくものが太腿を伝う。
それにすら感じてしまいながら、ティスは虚ろにつぶやいた。
ヴィントレッドの妄言だとは分かっている。
しかし本当に、これだけの種を注がれたら男のこの身でも妊娠してしまいそうだ。
強烈な雄の匂いにまみれてぐったりとした体から、ようやく中身を出し切った肉棒が引き抜かれていく。
中をこすりながら出て行くそれに、ティスは安堵とどこか切なそうな息を吐いた。
だがそれはただの休息に過ぎなかった。
「……あ…?」
潤んだ瞳で寝ぼけたような声を出したティスの、背でまとめられていた腕がほどける。
弛緩した体に手がかかり、くるりとひっくり返された。
両手がまた引き上げられ、足も広げられた。
空中で対面座位の姿勢を取らされ、まだ閉じきってもいない穴を再び肉で突き上げられる。
「ひあああっ!」
自分の全体重がかかった状態で、ヴィントレッドのものを根元まで飲み込んだ。
見えない逞しい両手が腰を掴む。
そのままがくがくと揺さぶられ、ティスは泣きながら再びよがるしかなかった。
「ああ、ん、だめっ、い、いったばっかり……なのにぃっ……!」
注がれた精液が逆流してくる。
粘つく液をはしたなく垂れ流しながら、こすられ続けてぴくぴくしている柔らかな内部を犯された。
興奮したヴィントレッドの舌なめずりせんばかりの声が聞こえる。
「可愛いぜ兎ちゃん。あそこがぱっくり開いて、濡れまくってるのがよく見える」
「いや………、見ないでっ、そんなこと言わないで…!」
見えない男の視線と言葉になぶられて、全身が敏感になっているのが分かる。
時折乳首に舌の感覚が生じ、舐め転がされ吸われて両方ともぴんととがった。
相変わらずヴィントレッドは姿を消したままなので、いつどこから刺激が来るかよく分からない。
「あ、あっ……そん、舐めちゃ……」
ちろちろととがりを嬲る舌先に、ティスはいつにも増して息を荒げてあえぐ。
四つん這いのさっきまでの時と違い、本来なら正面にあの赤毛の魔法使いがいるのは明らかなのだ。
その分異常状態で犯されていることがひどく鮮明に理解されてしまう。
少し下を見下ろせば、彼のものが埋め込まれた部位もきっと見えてしまうだろう。
思わず視線を下げてしまったのが多分まずかったのだ。
「あん? そうか、自分でも見てみたいか」
「ひゃあっ!?」
突然、乱暴に後ろに倒された。
背中が草地に触れ、頭を打たないように必死に首を起こす。
ヴィントレッドの腕が太腿に触れたのが分かった。
大きく広がった足をぐいと持ち上げられ、背と肩を支えに腰から下が宙に浮いたような形にさせられてしまう。
ヴィントレッドのものが埋まった穴が、赤い口を開けているのがティスの目にも映るような体位だ。
「……やっ…………!」
羞恥に震えるティスを尻目に、その姿勢のまま抜き差しが再開される。
「いやっ……、こんなのやだっ、やめて、許して…!」
無理な姿勢がただでさえ辛いのに、結合部を見せ付けられながら犯される恥辱に全身が震えた。
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