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対決 異常者VS犯罪者 5

実験屋◆ukZVKLHcCE氏

―藤澤と苑田サイド―

「待てコラァァァ!!!!」
「待って・・・速すぎ・・・。」
藤澤は犯人を追跡していた。苑田も常人レベルで必死についてきている。
「待てって・・・」
釘バットを構える藤澤。
「言ってるだろうがぁ!!!」
言うと同時にバットを投げつける。

サッ!!

「何!?」
頭のほっかむりにカスりはしたが、とてつもないスピードの
バットをかわした犯人。
「よくもやってくれたわね・・・。」
犯人はほっかむりを取り外し、風呂敷をわきに置く。
その姿をよく見ると・・・・

藤澤「・・・・・・」
苑田「・・・・・・」

           「「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」」

そこにはとてつもなく恐ろしい姿があったのだ!!


「先輩・・・キモいっす。」
犯人の素顔、見た目40代の女性でブサイクではない。しかしその姿が恐ろしい。

スクール水着(旧型)
ルーズソックス

と言ういでたちだった。
これが同世代程度ならむしろ「犯してください。」と言っただろうが
40代では逆セクハラである。

「目に毒だ。このバケモノをさっさと倒すぞ。」
「分りました。」
「失礼なボウヤ達ね!!」
犯人は彼らのあまりの言い方に怒った。(イヤ誰でもキモいとは思うが。)


「私を誰だと思ってるの!?」
藤澤「歳を考えないクソババァ。」
苑田「ドロボウでしょ?」
「まっ(怒)!!礼儀知らずね。いいわ、聞いて驚きなさい!!
 私は世紀の大泥棒・・・・」

            「ジョセフィーヌ・ヤスコよ!!」


「『犯人はヤス』だったな。」
「偽名にしろイタい名前っすね。」
たいして驚いてない二人。
「何よ、もっと驚きなさい!!」
「ジョセフィーヌなんてしらねーんだよ!!だいたい世紀の大泥棒が
 なんで男子生徒の服を盗んでるんだ!?アフォかキサマは!?」
「ホホホ。凡人には分らないでしょうね。」
「分ってたまるか!!」
「まぁいいわ。教えてあげる。」
「聞きたくないわ。んなモン!!」
しかしヤスコは無視して話を続ける。
「私は・・・・・・美少年好きなの!!」

理由は下らなく、イタいカミングアウトだった。


「テメェみたいなババァに好かれたくないわ!!」
「彼方はムサいから範囲外だけどねウフッ。」
「好都合だ。ぶっ潰す!!」
釘バットを拾い上げ構える藤澤。
「かかってらっしゃい、ボウヤ。」
藤澤秀平VSジョセフィーヌ・ヤスコの戦いが始まった。

「オラァァ!!」
振りかぶってそのままバットで殴りつける藤澤。
「甘い!!」
藤澤の攻撃をサラリとかわすヤスコ。
「これでもくらいなさい!!」
ヤスコは強烈なキックを放った。
「グッ・・・はっ・・・」
ガードはしたが、それを突き抜けてきた衝撃に目眩を起こす。


「私ね、カポエラを嗜んでたの・・・だから足技は凄いわよ。」
物凄いキックの雨が藤澤を襲う。
「藤澤先輩!!」
苑田は反撃しない藤澤を案じた。
「ナメるな!!」
藤澤の回し蹴りがヤスコの脇腹に命中した。
「クッ・・・やるわね。」
「まだまだぁ!!」
跳び蹴りを繰り出す藤澤。
「なんの!!」
それを難なくかわすヤスコ。
「隙あり!!」
「しまった!!」
着地と同時に自分の上着でヤスコを絡めとり投げつける。
「クゥ・・・痛いじゃない!!女に乱暴するなんて最低よ!!」
「都合の良い時だけ女を出すな!!これでも譲歩したんだぞ!!」
着衣がスクール水着(旧型)だけの為、ヘタに触ろうものなら
見なくてもいいものまでさらけ出してしまう。
あえて藤澤が自分の上着を使ったのにはそういった意味があった。
キモイよね年増の裸は。(趣味によるけど)


「まぁいい。こうなったら秘密兵器だ!!」
藤澤は廊下の照明のスイッチを一定のリズムで押し始める。
すると。

ヒュン!!

「キャッ!!」
ヤスコの頭上からマジックハンドのボクシンググローブが襲い掛かった。
「何よコレ!?」
「学校中にブービートラップを日頃から仕掛けていたのだ。
 まさかババァに使うことになるとは思わんかったがな。」
言いながら次々とトラップを発動する藤澤。
降り注ぐ槍、火炎放射器、100tハンマー、
お決まりだが威力抜群のトラップがヤスコを襲う。


「殺すなといわれてるしな・・・・コレで最後だ。」
藤澤は最後のトラップを発動した。

パカッ

「あーーーーーーーれーーーーーーーーー」
藤澤自身の足元に開いた落とし穴に消えていく藤澤。
「ハァ・・・ハァ・・・どうやら自滅したようね。」
全てのトラップをかわしきったヤスコが穴の底を見つめた。
「いい気味だわ!!オーホホホホホホホ!!」
勝利の高笑いを叫ぶヤスコ。
「せ・・先輩・・・」
「さぁ〜て・・・あとはアタナだけよ。」
ヤスコの狂気の瞳は苑田に向けられた。
「うっ・・・ワァァァァ!!」
木刀を構え斬り付ける苑田。
「ザコね・・・」
苑田の下腹部に蹴りをお見舞いするヤスコ。
「グハッ・・・・」


「私を倒そうとするなんて無駄なのよ!!オーホホホホホ!!」
「クソー・・・僕じゃ・・・勝てないのか・・・」
「ボウヤ・・へのへのもへじみたいな顔ね?
 趣味じゃないわ・・・。」
ヤスコが足を振り上げる。
「ヒッ・・・!!」
「トドメよ!!」
ヤスコの蹴りが苑田に直撃しようとしたその時!!

ブオッ!!

真空の波動がヤスコに襲い掛かる。
「何!?」
間一髪、波動を避けたヤスコ。
「誰なの!?」

「・・・・・真打登場」

待ってましたぁ狂介到着!!!!


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