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対決 異常者VS犯罪者 6

実験屋◆ukZVKLHcCE氏

「まだ仲間がいたのね・・・無駄なこと。」
ヤスコは余裕の笑みで狂介を見つめる。
「・・・・。」
しかし狂介は動じない。深く何かを考えているようだ。
「シカト?いい気になってるんじゃないわよ。私が本気になれば
 彼方なんて屁でもないのよ。」
「・・・・ひとついいか?」
「なに?」

「・・・・・・・・死ね。」

狂介は言うが早くヤスコに斬りつける。
「なっ・・・・!!」
何とかかわすヤスコ。しかし避け損ねた二の腕に
切り傷が付いた。
「何するのよイキナリ!!って言うかソレ本物じゃない!!」
「買ったときはニセモノだった。・・・問題ない。」
「何が問題ないのよ!?」
「貴様を八つ裂きにする事だが?」
ヤスコはまだ分っていなかった・・・・・狂介を敵にまわす怖さを。


「苑田君、大丈夫?」
「南先輩。スイマセンっす。」
遅れて駆けつけた有紀が苑田を介抱する。
「アレが犯人?・・・・ウヘェ・・・」
有紀は何ともいえない顔をした。
「心中お察しします。」
苑田に言える事はそれだけだった。

「私をナメないで!!」
そう言うとヤスコは股間に手を伸ばした。そのまま旧型スク水特有の
股間の穴をまさぐっていると、なんと股間からチタンの警棒が2本出てきた。
(↑書いてて気持ち悪くなった。)
「貴様みたいなババ臭い奴を舐めるか。」
「叩き潰すわ!!」
狂介の暴言にキレたヤスコは警棒二刀流で襲い掛かってきた。




−−−−−−−−−−−−−−−−−−

狂介とヤスコの戦いが始まって10分。両者一歩も引かない
戦いを繰り広げる。
「はぁ・・・はぁ・・・やるわねボウヤ。」
「・・・ふぅ・・・黙れ殺す。」
会話は成立していなかった。
「終わりにするわ。これを喰らいなさい!!」
ヤスコは再び股間の穴からボール状の固体を取り出す。
「それがどうした!!」
構わず斬り付けようとする狂介。
「甘いわ!!」
ヤスコはボールを投げる。
「ふんっ!!」
狂介はボールを切り捨てた。しかし!!

パシャ!!

「なに!!・・・グワッ!!」
ボールの中から出てきた液体が狂介の顔面を襲う。


「ホホホホホ。掛かったわね!!」
勝利を確信したヤスコは高笑いを浮かべる。
「それは痴漢撃退用のスプレーに使う刺激性の高い香辛料よ!!」
「チィ!!」
「どう?イタイでしょ?ナメたマネしてくれたお返しをしてあげるわ!!」
ヤスコが蹴りの体制になる。
「クソッ!!」
狂介は液体の痛みからまだ抜け出せない!!
「死になさい!!」
狂介にヤスコの蹴りが迫る。

その時!!

「狂介に何するんだ!!」
有紀がデッキブラシでヤスコを殴りつけた。
ガツンとニブイ音を立てブラシがヤスコの頭部に命中する。
「ガッ・・・・」
ヤスコは頭を抱えてうずくまった。


「小賢しいマネを・・・アラ?」
ヤスコは有紀を見るなり目の色を変えた。
「なんだよ!?」
「アナタ、私が盗んだジャージの持ち主ね?」
ヤスコの顔が獲物を捕らえたケダモノの目にかわる。
「カワイイじゃない。気に入ったわ、アナタも私のものにするわ!!」
舌をナメずりながら有紀に迫るヤスコ。
「く・・来るな!!」
「遠慮しないで・・・ボ・ウ・ヤvv」
このままでは有紀に変態年増ババァの毒がが掛かってしまう。

「テメェェェ!!!!!!!!」
狂介が立ち上がり、ヤスコの顔面に一発お見舞いした。
「ギョペ!!」
奇怪な声を上げながら噴き飛ぶヤスコ。


「有紀に手を出したな・・・・・有紀に手を出したな・・・・」
狂介の目は液体にやられ赤く充血していた。しかし、その目は
まるで悪魔の赤い瞳のようにも見える。
「イキナリひどいじゃない!!女を殴るなんてサイテーよ!!」
頬を押えながら訴えるヤスコ。
「俺は男女差別はしない・・・女でも本気で殴る。」
「なんですって!?」
女という性を盾にする卑屈な女の対処法として最も効果的な
男女平等作戦を狂介は発動した。
「そんな事してたら女の子に嫌われるわよ?」
「・・・・別に構わん。」
「なっ!?」

「そんな俺でも愛してくれる女性に既に会ってるからだ。」
 
あっ!?これってノロケじゃない?


「苑田!!木刀返せ!!」
「はっはい!!」
苑田から受け取った木刀と手持ちの元・模造刀の二刀流で狂介も反撃に出る。
「バカにしないで!!こっちはチタンよ!?勝てるとでも・・・」
「だったら試してみるか?」
「こ・・・・のクソガキィ!!!!」
ヤスコは警棒を振りかざし襲いかかる。
「オラァァ!!」
狂介も気合十分応戦する。

勝負は一瞬!!

メキィィィ!!

「キャアァァァ!!!!!!!!!」
ヤスコは大股開きでぶっ飛んだ。(ウゲッ気持ちワル!!)


何とヤスコの武器である警棒はどちらも折れ曲がり
狂介の武器は傷ひとつ付いていなかった。
「なぜなの・・・チタンの警棒が折れるなんて」
「知らなかったのか?・・・チタンって柔らかいんだぜ。」
(↑そんな事は無いと思います by升沢)

折れた警棒を手で握りクシャクシャと簡単に丸める狂介。
「ヒッ・・・そんな!!」
全身打撲で満身創痍のヤスコ。もはや戦うことはできない。
「さて・・・」
狂介はヤスコの喉元を片手で掴みあげると簡単に持ち上げた。
「グッ・・・放しなさい!!・・・下ろせぇ!!」
大した抵抗もできずにのたうつヤスコ。

(なんか嫌な予感がします by升沢)


そのまま狂介は歩き出した。その先には『学習ルーム』と
書かれた教室が待ち受けていた。
狂介は学習ルームに入るとすぐさま窓を開けた。
「うむ・・・ココだ。」
狂介の視線の先にはプールがあった。
「まさか・・・イヤ・・・やめてちょうだい!!」
必死の哀願をするヤスコ。結果から言うとムリだよね。
「・・・・いい事を教えてやる。」
狂介は赤く灼ける瞳でヤスコを見た。
「ヒソヒソ・・・お前が服盗んだ有紀って女なんだぜ。」
「なんですって!?」
驚愕の事実に唖然とするヤスコ。
「男に色目使うくせに女の服盗んでサカるなんて・・・・プギャー。」
なんとも乾いた笑いを見せる狂介。
「そんな・・・そんなことって・・・」
今までの自分を全て否定され虚ろな表情を受かべるヤスコ。


「トドメだ・・・。」
狂介が大きく振りかぶった。

「道頓堀カーネル!!」

説明しよう。『道頓堀カーネル』とは・・・

技自体はシンプルに水面に高所から叩きつけるものである。
しかし、技名からも分るようにこの技を叫ぶことによって
かつて道頓堀に沈められたカーネル・サンダース人形の呪いっぽい
モノがかかれば良いなという都市伝説チックな技なのである。

[経験者は語る]
升沢「水に落ちるのはね・・・良いんですけど。
   僕の場合、骨がね、四肢砕けてましたんで。」

山崎父「あれは息子が6年生のときでした。室内プールに行ったとき
    故意に海パンを下ろしてやったんです。そしたらキレて
    飛び込み台から落とされましてね。イヤー困った息子ですよ。」

以上。


「イヤァァァァ!!!!!!!!」

ザパァァァァァン!!!!

絶叫を上げてヤスコはプールに沈んでいった。
「・・・・勝った。」
「狂介。」
「先輩。」
学習ルームに駆けつけた有紀と苑田。
「殺ったぜ!!」
赤い瞳のまま満面の笑みでピースした。
「狂介コワいよ。」
「ひ〜〜〜〜〜。」
二人の感想は当然だった。

『オペレーション・ネバダ』はこうして成功に終わった。


〜複線消化〜
「旦那〜生きてるか〜」
藤澤が消えていった穴に向かって叫ぶ狂介。
「秀さん無事かな・・・。」
「藤澤先輩・・。」
「大丈夫だ。旦那は殺しても死なない。」
心配する二人とは違って狂介は楽観的だ。

「・・・それは言いすぎだぞ・・・どっこいしょ。」
藤澤が穴から出てきた。
「ホラね。」
狂介はさも当然に言い放つ。
「助かったぜ。サンキュ〜な。」
穴に向かって話しかける藤澤。
「イエイエドウイタシマシテ。」
返事が返ってきた。
「へ?」
「秀さん。今の誰?」


藤澤「ん?あぁ、穴の底を貸してくれって言うんで貸してる奴。」
苑田「そうっすか・・・(嫌な予感)」
狂介「旦那・・・ナニモノか分って貸したか?」
   狂介までも顔を引きつらせている。
藤澤「少しは聞いてるよ。なんかビデオ中心で活動してるらしい。アイドルかな?」
有紀「ビデオ・・・(まさかね。)」
藤澤「でも嫌がらせがあったみたいでな。彼女が出てるビデオが一斉に処分されたらしい。」
三人「「「(もしかして!!)」」」
藤澤「だから今度、自分とこの井戸で撮影するから手伝ってって頼まれてるんだ。」
狂介「旦那・・・・彼女の名前って・・・・」

藤澤「えっ?・・・・・・・貞子だけど」

三人「「「ギャァァァァァ!!!!!!!!!」」」



升沢「くる〜きっと来る!!・・・・ナンチャッテ。」

                             〜おしまい〜


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〜おまけ〜
この後、藤澤の隠蔽細工により、校舎をメチャクチャに壊したり、宿直の先生を襲ったり
教室に”性的汚物”をブチまけたりしたのはジョセフィーヌ・ヤスコ容疑者(48)
の仕業として決着が付いた。

そしてヤスコが所属していた腐女子集団『腐女子のフはショタコンのシ』との
戦いや、狂介の母がその集団と30年以上も戦い続けている伝説のアウトロー腐女子
だったなんて話もあるんだけど     

それは別のお話で・・・・・

                             〜今度こそおしまい〜


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