「おはよ、」
「…おはよう」
「またその席かよ?もっと前に座ればいいのに」
今日も随分と早く大学に着いて、昨日と同じ席を陣取った矢先のことだった。また「奴」が来た。昨日が初対面、今日が知り合いになったばかりのくせに、いきなり呼び捨てかよと内心思った。そしてまた君はあたしの隣の席に腰を下ろす。
「そう言えばお前、どこ出身?」
挙句の果てにお前呼ばわりか?あたしはアンタの古くからの友達じゃないんだよ。と思ったけど怒るのも疲れるだけだから胸の内に閉まった。
「言う必要ある?」
「別にないけど、興味あるから」
「あたしは別にない」
「ああ、そうか。じゃあもう二度と聞かない」
鬱陶しい、奴。それが第二印象だった。
「」
「…何?」
「一緒に帰らねェ?」
「何で?」
授業が終わって、さあ帰ろうとした時に君は何気なくあたしに声をかけてきた。一体何でそんなことをあたしに聞くのか分からなかった。昨日今日の関係じゃない。それ以上でもそれ以下でもない。あたしに興味があるわけ?だったらやめてほしい。あたしはこんなチャラチャラした男は好きじゃない。
「嫌」
「うわ、冷てェ!家まで送ってくのに」
「お断りします」
「はいはい、そうっすか」
君は機嫌を悪くしたらしく、フイとそっぽを向いて教室から出て行った。それでいい。変に干渉して来ないでほしい。本当に何なんだ。どういう風の吹き回しだ。
「…あ、バイトがあるんだった」
あたしも教室を後にした。
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