好きなことをやっている時、面白いことがあった時、時は早足で過ぎ去ってゆく。だけど、それは僕たちの………。
「ここが、僕の部屋だよ」
「うわあ…」
 の部屋は綺麗に片づいていた。これがあたしの男友達の部屋ならもっと汚くて、足の踏み場はなかっただろうに。
「ベッドに座ってね」
「うん。意外に片づいてるよねー、この部屋」
 率直に意見を述べてみれば、の顔は照れた色を浮かべる。
「まあ、ね。兄弟の中でも片づいてる方だって時々って言うか、母さんに言われるけど…」
 結構をからかうの、面白いかも。ちょっと意地悪心が芽生えてきたり。

「…じゃ、学校のことについてだね」
「うん」
「私立マンスフィールド学園、って言うんだよ」
 マンスフィールド学園は、通称マンス学園と呼ぶらしい。こっちの世界で言う中一から高三までの十二歳から十八歳までが通える。
「そのマンスの中でも、グラウンドとスカイと学校を分けるんだ」
「グラウンドとスカイ?」
「そう、学園長が一人ずつどちらの素質に長けているか見極めるんだ」
 は両手を組みながら言った。そして手を見て話をする。
「僕らの家族はみんなスカイだ。…普通じゃないってことだよ」
「普通の人がグラウンドに行くの?」
「そう。僕らは地面に足がついていない人種」
 の声は、少し寂しそうな響きを持っていた。「普通が良かったのに」、そう言っているようで。そして「人種」と表現したあたりから。
は…グラウンドかな。普通の女の子だしね」
「……あたし、スカイがいい」
「何で?大変だよ、いろいろ」
「分かんない。でも…スカイがいい。普通じゃなくてもいい」
 はふっ…と微笑んで、手を解いた。
「そうだね。僕たちと一緒になるなら、スカイに来るしかすべはないから」
「…そうなの?」




 
足跡 12