NOVEL Interplay of life 8
Interplay of life
第八話
〜女の災害 後編〜
夕菜「お兄ちゃんがメインなんだから、
女々しく隠れてないで出てきてよ。」
和夫「あ・・・あぁ・・・。」
問答無用で連れ去られた。
ただ、彼の心は未知の生物の事で一杯だったろう。
和夫(あいつは何をし出すか分からない!
何とかして早くさり気無く脱出せねば
俺の身が危ない!!!)
彼は逃げる事しか考えておらず、
未知の生物は全く信用していなかった。
・・・・・・
秋菜「あ、先輩!
御無沙汰してます〜。」
それは間違っていると思う。
夕菜「じゃあ、さっさと吐いて貰おうかな〜。」
どうやらとんでもない方向に話は進んでいたようだ。
秋菜「えーっ、嫌ですよ・・・。」
夕菜「さっさと吐かないと・・・これで叩くよ。」
そう言って彼女が持ったのは金属性のハンマーという何気に危ない物体だ。
あれで思い切り叩いたら、血の海が見れそうだ。
秋菜「わ・・・わかりましたよ・・・。
素直に言いますよ・・・。」
和夫(女の話ってこんなのばっかだな・・・。
付き合わされる男の身にもなってくれよ。)
秋菜「国語が84点、数学が73点、英語が96点、理科が80点、社会が94点です・・・。
低いですけど馬鹿にしないでくださいよ・・・。」
和夫(明らかに俺と同レベル以上の点数だ。
それ以上に、夕菜はそんな点数を取った事が無いな。)
冷静に判断しつつ、彼の考えていた事は只の杞憂だった。
夕菜「うわーっ、賢いねー。」
和夫(お前が馬鹿なだけだろ。)
秋菜「そんな事ないですよ・・・。
そうだ、夕菜先輩はどうなんですか?」
俺は未知の生物の未知なる行動に内心冷や冷やしながら部屋を出て行った。
・・・が、捕まった。
夕菜「お兄ちゃん?どこいくの?」
気まずい空間を作り出してしまった。
・・・・・・
ミルラ「わーっ!おいしそう!」
そう言ってクッキーを手に取る。
ミルラ「いっただっきまーす♪」
未知の生物はやんちゃだった。
・・・・・・
夕菜「じゃあねー。」
秋菜「さようなら!」
和夫「じ・・・じゃあな・・・。」
あの後は質問攻めに遭い、
逃げられぬ状況を作り出してしまったが為に逃げるチャンスを失っていた。
彼の苦痛は精神障害レベルに達する所であった。
見送ると即座に奴を探す。
・・・・・・
ミルラ「おなかいっぱいですぅ〜。」
和夫(!!)
行き成り目の前に現れたのは
食卓の上で寝ている未知の生物。
クッキーを食べた跡がある。
そこら中に欠片が飛んでいる。
和夫(こいつ・・・やりやがった。)
その後、ミルラにキツい御仕置きが下されたのは
言うまでもない事だろう。
・・・・・・
その日の夜。
秋菜「先輩♪」
和夫「ん?ってオイッ!何でお前が!」
窓を覗くと此方を見ている彼女が居た。
窓を開けると簡単に飛び越せる程度にしか隙間は無い。
要するに、やろうと思えばこっそりと一緒に寝られる。
秋菜「こんなに近くだったなんて気がつきませんでしたよ。」
同感だった。
秋菜「・・・明日、一緒に登校しませんか?」
和夫「いや、無理だ。俺は朝練があるし・・・。」
秋菜「じゃあ、付いて行きます!」
和夫「ハァッ!?」
帰りもそうだったが、この女は行動が予測できない。
今度は何を言い出すかと思えば、一緒に行くと言い出した。
流石は魔女大林の後輩といった所か。
秋菜「何時に家を出れば良いんですか?」
和夫「大体七時くらいに出ていると良い。」
秋菜「わかりましたー。
じゃあ、おやすみなさ〜い。」
そう言って彼女は部屋から出て行った。
和夫(結局承知してしまったな。
俺っていつも直ぐ折れるんだよな・・・。)
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