ゴミ箱ゴミ箱


文章になりきらなかったネタ。蛮銀蛮死にネタ。タイトルと最後の行はWeiβ。





One More Angel






追われている。
暗い闇の中で、2人の気配だけがはっきりと浮かび上がるようにそこにある。
「銀次、生きてるか?」
「うん、なんとか・・・」
切れ切れの息の中、それだけの言葉を交わすのにも必死だ。
蛮の腕の中で銀次の存在が段々と薄くなっていくのが分かる。
「銀次・・・銀次・・・っ」
繰り返し繰り返し、願うように祈るように銀次の名を呟く。
蛮ちゃんが泣いてる・・・
消えゆく意識の中でぼんやりと浮かぶ想い。
泣かせたくなんかないのに・・・
銀次が、最期の力を振り絞って、蛮の頬に手を添える。
「銀次・・・?」
か細い、今にも消えてしまいそうな声が切なげに銀次の名を呼ぶ。
泣かないで・・・
そう言いたいのに、言葉は声にならず、ただ銀次の唇を震わせる。
「銀次っ!!」
銀次はもう見えていない目で蛮を見る。
手探りで、蛮の耳を探してそこへ近付く。
――――――
蛮の頬を涙が伝う。
泣か、ない、で・・・・・・
銀次が微笑う。
「っ――――!!」


想い出は僕たちを 救うだろうか?





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