ゴミ箱
文章になりきらなかったネタ。ハイエド。
祈るように
ねぇ、君に彼をあげる。
君のためなんかじゃないけど、それで彼が幸せになるのなら、あ
げる。
だから、君が傍にいなかった分の彼は僕にくれる?
他は全部あげてもいいから。
そ
れだけは奪わないで。
それはきっと夢だったのだろう。アルはアルフォンスと出会った。
夢の中でアルフォンス
は言った。
“エドワードさんをあげる”と。
「いつか・・・弟くんに会えるといいね」
そう言った時のアルフォンスはどんな気持ちだったのだろう。
笑っていた。彼は。
笑っ
て、本当にそれを望んでいるかのように、言った。
「アルフォンスは、バカだ・・・」
アルの夢の話を聞いたエドは、泣きそうな顔でそう言った。
アルフォンスを“アル”と呼
ばないのはエドなりのけじめだった。
何度そう呼んでしまいたくなったかしれない。けれ
ど彼はそれをしなかった。
アルとアルフォンスは違うのだと、祈るような心情で。

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