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シリーズ最終戦試合結果


 

NEW EMPEROR'S CUP 2004 4・24/東京:両国 / 観衆9100人
▽ 第一試合 シングルマッチ 30分1本勝負
ファイヤーS V S ファイヤーS
X S VS S ○
9分48秒 原爆固め

 もっともプロレスらしいが期待されるこのカード。基本に忠実な試合展開の末に曽我が原爆固めでフォールを奪った。

▽ 第二試合 シングルマッチ 30分1本勝負
ファイヤーS(須賀) V S 佐藤 大季
○ S VS 佐藤 X
17分30秒 原爆固め

 昨年行われた統一クルーザー級選手権試合のリマッチとなるこの試合。両者の対戦成績は須賀の2勝0敗。佐藤にとって、どうしても勝ちたい相手だ。
 試合はほぼ五分の展開で進むも、須賀は佐藤のバックドロップを完全に読みきり、逆に佐藤のバックを奪い返すと完璧なジャーマンで3カウントを奪った。佐藤はどうしても須賀にバックッドロップを決める事ができない。壁は想像以上に厚かった。

▽ 第三試合 タッグマッチ 30分1本勝負
ロベルト・カルナーダ
フライング・バイアラン
V S ファイヤーS
ファイヤーS
○ ロベルト VS S X
15分08秒 スクリュー・バイス

 派手な動きが売りの外国人タッグと、基本に忠実な滋賀組の対戦。試合を有利に進めていたファイヤーS組だが、ロベルト・カルナーダの必殺技スクリューバイスで瀬賀が絞め落とされ、失神。レフェリーストップで決着がついた。

▽ 第四試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
一草 弾
瀬田 広志
加藤 勇作
V S 清水 剣次
石和 圭一
佐倉 涼介
○ 一草 VS 佐倉 X
19分24秒 腕ひしぎ逆十字固め

 清水が新人二人を強引に引き込んで再生されたナーフ。そのおかげで新人の石和と佐倉は、デビュー半年を待たずして休憩後の試合に出場する事ができた。
 しかしながら、当然というべきか試合はG-UNITが圧倒。清水はほとんど参戦せず、石和も気持ちだけは伝わったものの、瀬田や前世界王者一草弾の前では赤子同然。中盤には石和が一草の垂直落下式水車落としで半失神状態に陥ってしまう失態。
 結局、身長189cmの長身を誇る佐倉が1人で闘う形となり、粘りは見せたものの、最後は弾の腕ひしぎ逆十字の前に敗れた。
 G-UNITが圧倒的な格の違いを見せ付けた試合だった。若手二人はこれまでに身につけた自信を全て奪い去られたかも知れない。二人にとって、今夜は忘れられない夜になりそうだ。

▽ 第五試合  2003年"新皇杯"準決勝
  シングルマッチ 時間無制限 1本勝負
式島 和也 V S 野村 信一
○ 式島 VS 野村 X
15分15秒 飛び膝蹴り(?) → 背面式片エビ固め

 ワンナイトトーナメント形式で行われる新皇杯決勝トーナメント。その準決勝第一試合は式島と野村の対戦になった、共に基本がしっかりしてる二人だけに、立ち上がりはオーソッドクスなものとなったが、中盤に差し掛かると、野村は急激にピッチ挙げ、アメリカ流の派手な技で会場を盛り上げる。
 そしてアルゼンチンバックブリーカースープレックスを二発、場外でのアルゼンチンレッグブリーカー、そして得意のアルゼンチンバックブリーカーと、野村ならではの大技の連発で式島を追い込む。
 試合は予想以上に激しいものとなり、野村の健闘には誰もが驚いた。だが、百戦錬磨の式島の気迫は、野村の勢いを上回る。必殺のイングラムプラントで仕留められないと見るや、式島はロープの反動を利用して強烈な飛び膝蹴りを野村に見舞う。この技で3カウントが入り、式島が決勝への切符を物にした。
 昨年はここ両国の第二試合で清水に敗れた野村。今年初参加の新皇杯はベスト4で終わったが、この野村の一年の成長を誰が予想したであろうか。

▽ 第六試合  2003年"新皇杯"準決勝
  シングルマッチ 時間無制限 1本勝負
桧山 響一 V S 刈馬 雅史
X 桧山 VS 刈馬 ○
14分20秒 赤狼式裸絞め

 準決勝の第二試合は桧山と刈馬の対戦。二回戦で一草を倒した桧山には勢いがある。これまでシングル戦では桧山に負けた事のない刈馬だが、今回ばかりはいつも程の余裕は感じられない。
 刈馬の猛攻にいつもならば押されっぱなしの桧山、だが今日は一発やられても一発やり返し、刈馬に食らいついていく。刈馬のブラッディウルフに対して桧山はカナディアンカッターから羽折り固めの連携で応戦、高角度のパワーボムには尻餅式パワーボムで対抗し、負けん気の強さを見せる。
 だが、それでも桧山は後手々々に回りすぎていた。刈馬は桧山の反撃に対してさらなる反撃で応え、先に限界を迎えた桧山を必殺のブラッディウルフで絞め、そのまま残りの力を奪い去った。
 中盤まで消耗戦の様相を呈していたにも関わらず、いまだ余力を残している刈馬。スタミナと負けん気だけなら師匠以上と言われた刈馬。次は式島とのファイナルマッチに挑む。

▽ 第七試合 セミファイナル タッグマッチ 30分1本勝負
ヒットマン・ビート
ジェイ・スチーム
V S 柳 飛虎
塚間 道正
○ ジェイ VS 塚間 X
26分28秒 スーパーキック → 両手押さえフォール

 WWC世界無差別級王者組が3ヶ月ぶりにNCWPマットに登場。ランサー・スチームはジェイ・スチームに改名した。
 ビート・スチーム組にとってはタイトルマッチ前の肩鳴らしと言った所だが、対戦相手の新皇杯に出場していないビホや1回戦負けに終わった塚間にとっては溜まったフラストレーションを晴らすのには最高の相手。
 試合は塚間組が終始リード。現タッグ王者組とは3度目の対戦になるビホの動きが良い。
 だが、それでも負けないのが不敗の王者組。この試合でも驚異的なスタミナで相手の力を全て引き出した上でまたも紙一重の差で勝利を奪った。その試合巧者ぶりは神の領域に近い。

▽ 第八試合 メインイベント 2004年"新皇杯"決勝戦
  シングルマッチ 時間無制限 1本勝負
式島 和也 V S 刈馬 雅史
 2004年のニューエンペラーズカップ決勝戦は、新鋭野村を抑えた式島と、その最大のライバル刈馬との対戦となった。
 対戦相手が野村ではなかったのが気に入らないのか、刈馬は試合開始早々に有刺鉄線バットをリングへ持ち込む。歴史ある新皇杯の決勝では許されない行為だが、大舞台ゆえに逆に加藤レフェリーも反則を取る事ができず、刈馬の行動に戸惑いを隠せない。

 だが、この刈馬の背信行為に怒った式島が新技の飛び膝蹴りで刈馬を制裁。静かな式島に怒りの炎が点った。

 されど、式島が熱くなればなるほど刈馬も熱くなる。刈馬は超高角度の水車落としから早くも決め技のパワーボムへ。式島の準決勝で野村に痛めつけられた背中を強襲する。
 ペースを握る刈馬。いつもの式島はこういう時こそ冷静に基本に帰るだろう。だが、今日の式島は違った。投げっぱなしのジャーマンや新技の飛び膝蹴りで刈馬に正面から反撃。
 膝蹴りを活用する事で式島は刈馬に対して打撃で対抗できるようになった。

 だが、準決勝で負ったダメージに差があるのか、試合は刈馬が優勢。刈馬は試合時間10分を待たずして必殺のブラッディウルフへ。なんとか逃れた式島だが、刈馬はさらに凶器で殴り、場外マットのない所へ落とすバックドロップで式島を追い詰める。刈馬は持てる力の全てをぶつけ式島を仕留めに行っている。

  

 バックドロップの直後、式島をリングへ戻した刈馬は、そのままカバーに入る。刈馬の必死の猛攻にこれで終わりかと思われた式島だったが、なんとかこれを跳ね返し、ここに来て必殺のイングラムプラントで反撃。さらにジャーマンスープレックス、場外での垂直落下式イングラムプラントをお見舞いし、刈馬を半KO。

 試合時間15分、互いに極限状態での闘いを繰り広げる両者だが、あと一撃の勝負になれば無敵の絞め技ブラッディウルフを持つ刈馬が有利である。
 だが仕掛けたのは式島だった。最後はイングラムプラントを2連発で叩き込み、刈馬を完全にフォール。歴史に残る2004年の新皇杯は死闘の末、式島和也の優勝で幕を閉じた。

○ 式島 和也 15分41秒
イングラムプラント
→ 背面式片エビ固め
刈馬 雅史 X