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世の中の流れに少しだけ沿ってみる

クリスマスってやつらしいですが、全く関係ない生活してます。
ケーキ食べるわけでもないしプレゼント交換するわけでもないしー。
でもネタとしては美味しいイベントなんですよねえ。
とか言いつつ絵も描けなかったので、脳内に過ぎったネタだけ置いときます。
推敲なしなのはご愛嬌ー。

続き
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 仕事納め直前で忙しい年末のこの時期は、図書隊も例に漏れず仕事や大掃除に追われ大わらわだ。
 その忙しさに追われた結果、郁と堂上はクリスマスらしいデートが出来ず、その代わりにせめてもと、二人で食事をし、酒を飲み交わした。
 一軒目の店を出て、アルコールが体に回ってふわふわとした気分で賑わう街をぶらりと歩く。堂上に手を引かれるように歩きながらあちこちに首をめぐらせれば、きらりきらりと輝くイルミネーションや、街灯やデパートのそこかしこがクリスマス仕様のディスプレイで飾られているのが目に入った。
 ふと足を止めたショーウィンドウの中には、マネキンも服もなく、代わりに大きなツリーとクリスマスリースが鎮座している。
 綺麗だなぁ、と見つめていると、同じように中を覗いた堂上が、柊とヤドリギのリースだな、と呟いた。
「よくご存知ですね」
「この手のレファレンスを頼まれたことがあったから覚えてたんだ。そういえば、クリスマスの間はヤドリギの下ではキスしてもいいらしいな」
「ええと、確か欧米での風習ですよね。クリスマスが題材になってるお話とかで見かけますけど、なんか変わってますよねー」
 キスしたくない人とヤドリギの下に立っちゃったら大変だなあ、と思っていると、堂上が郁の顔を覗き込んできた。じいっと見つめてくるので、首をかしげて見つめ返すと、堂上の口元がふっと緩んだ。
 そんな顔されたらドキドキしてしまうんですが!
 熱くなる頬に空いている方の手を当てると、ひやりとして気持ち良い。ああ、きっと今顔赤い。
 気持ちを落ち着けるべく目を伏せて息を吸ったり吐いたりしていると、ふと頬に当てている手にぬくもりを感じた。慌てて目を開けると、目の前に堂上の顔がある。
「今、俺らもヤドリギの下に居るな」
「そうですね……って、待って下さい教官っ」
「待たない」
 突然の堂上の行動に郁は口を閉ざさざるを得なくなり、こんな街中で!ともそれは日本の風習じゃない!とも反論することが出来なくなってしまった。

*****

街中でなにしてんですか教官!ってツッコミはアリです。
ちょっとだけ同人誌『君がいれば』とリンクしてます。気持ちだけですが。
あれは丁度一年前に書いたんだよなあ、と思うと感慨深いというか、一年は早いなあ、という気分になります。
ともあれ、読んだ方にも読んでない方にも、ニヤッとしてもらえれば嬉しいですw

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