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学園内の食堂「マミーズ」で発生した爆発事件に対する職員会議は、ものの5分も立たないまま、
「生徒会」に任せる、という結論で終わろうとしていた。
亜柚子は、それに異を唱えた。
爆発事件なのである。しかるべき調査と、必要ならば警察や教育委員会への報告も必要なのではないか。
そんな亜柚子の意見は、かたっぱしから否定されていった。
職員達は爆発といってもその規模は小さかった、ケガ人もいない、所詮はいたずらだから、
生徒会に任せておけばよい、生徒会が、この学園の自治を司っているところなのだから――。
表現の仕方や程度の差こそあれ、教員はみな亜柚子に反対なのだった。
そこで、亜柚子は普段からの疑問に思っていたことも、議題として挙げた。

生徒会に学校運営のほぼ全権を委任しているのは、どう考えてもやりすぎではないか。
生徒とて過ちを起こしたり、間違った方へ行こうとしているのなら、行って欲しくない方向へ行こうとしたら、
そうさせない、正すのが教師の役割ではないか――。

結果は覆らなかった。
すべては、「生徒会」が決めること――。
新人はこれだから―――。

それ以来亜柚子は、なんとなく職員室で浮くようになってしまった。
それまで亜柚子に積極的に話しかけていた男性教員たちも、潮を引いたように距離をおくようになった。
生徒たちは、かわいい。職員室の空疎な空気がある分、授業やHRが、何よりも充実した時間になった。

生徒会の権限と実行力が強い分、放課後の教師の仕事は減る。早い帰宅時間は決してうれしいものではない。
今日の授業を反省する、次はどうするべき工夫を考える。資料のプリントを作る。
全寮制の学園では、趣味の髪留めのコレクションは進展せず、もうひとつの趣味のお菓子作りに拍車がかかりもした。

それでも、学園全体を、何か得たいの知れないものが覆っているのではないかという不安は消えない。
得たいの知れないものとは、権力なのか、それとも別のものなのか。
秩序ある学園生活とギスギスした学園生活との差は何か。本当に生徒のためになるのか。
深夜の礼拝堂で考え込むことが多くなった。
そして、ある日の夜、祈りとも愚痴ともとれるひとり言を礼拝堂でつぶやいた時、彼という人間の一端に触れた――。

男は、亜柚子を抱き起こすと、そっと唇を重ねる。

「ん……」

亜柚子も応えるように、男の唇に自らの唇を押し付ける。薄い口紅を塗った小さな唇が男の唇に覆われ、唇を開いて重ねては離れ、また重ねてを繰り返す。

「んん……っ、ン……、ンンっ……」

男の舌先が、そっと亜柚子の唇に触れ、彼女もそのまま受け入れた。口の中で、男の唇と亜柚子の唇が絡みあう。
舌が絡んでいくに連れて、亜柚子の下腹部はさらに湿りをヌメリを帯びていった。
男根を迎え入れていないくても、目をつぶったまま、裸で抱き合って行うディープキスは、また亜柚子の快感を押し上げていく。

「……んンッ!……うん…、……んん……んんっ……」

男の手でディープキスから唇を離されると、亜柚子は深い息をついた。
さかさず男の唇が亜柚子の首筋に触れ、そのままキスをしながら耳たぶに向けて移動していく。
男は優しく耳たぶにかかった亜柚子の髪を後ろにすくと、唇でその耳朶をついばんだ。

「あああっ!・・・ぁッ!!・・・ンンッっ、ン・・・っ!」

ふと男が、亜柚子の耳元で何かかささやいた。

「ええ……っ、そ……ンな……アッ、、は…、だ、め……ンンっ…、…ゃ…ンんっ……!」

男にうなさがれるまま、亜柚子はマットにうつ伏せにさせられる。

男が優しく言ってくれても、亜柚子は伏せたまま、かぶりを振る。

伏せてお尻を突き出すなんて……バックからなんて……
最後は、正常位でちゃんと抱いて欲しい。
お尻がちょっと大きくて恥ずかしいから……

しかし、亜柚子は男の愛撫を受けてあげるあえぎ声にさえ羞恥を覚えるのに、
望みの体位を口にすることなどできるはずもなかった。

前からして……と言えばいいのかな……

息を荒くしながらそんなことを真面目に考えてしまった時、不意に、亜柚子のお尻に電流が流れる。

「……あっ!……」

男が、うつ伏せの亜柚子のお尻にキスをしたのだった。

チュッ…、チュッ…、チュッ…、チュッ…

男は、片方の腕をマットに着けて、もう片方の手で亜柚子のお尻を押さえながら、
唇の先だけを亜柚子の白いお尻に触れさせた。それから優しくお尻を唇で吸い上げ、
その白く柔らかな、みずみずしい素肌に、薄赤い愛撫の跡をつけていく。

右手の手のひらは、反対のお尻をゆっくりと、円を描くように撫で上げて、
亜柚子をのけぞらせ、そのお口をまた開かせた。

「……あっ、…あっ…、あっ、……や…ダ…・・メ…ん…んんっ……」

お尻の穴と秘所をわざと避けているような男の唇と唾液の混じる舌先の愛撫は、
それがかえって、いつそこに触れられのかかという期待と不安とから、
亜柚子の性感を徐々にまた押し上げていった。
そして、男が亜柚子の快感の泉を探るように、舌先で、亜柚子のお尻を舐めあげていくにつれて、
亜柚子のお尻が、ピクッ、ピクッと、少しずつ浮き上がっていくのだった。

「ぁっん・・・ンン・・っ、 ぁっ、ゃぁ…っ…ダメ…や…ぁ、そ……ん……な……あぁっ…や…ぁッ…ンンッ…!」

男は亜柚子のお尻に唇と舌先を這わせたまま、その両手はいつのまにか亜柚子の膝を撫で上げている。
薄暗い電灯の下で、亜柚子は伏せたまま脚を開いてお尻を高く突き出し、その塗れた秘所を男の眼前にさらしていた。
自分の痴態に気づく亜柚子。のけぞり、声にならぬ声を出して大きく息を吐く。花弁がビクビクとうごめき、奥から愛液があふれてくる。
男の手は膝から腰に移り、亜柚子がお尻を下ろそうとするのを許さない。
そこへ、男の舌が、ついに亜柚子の秘所に優しく触れたのだった。

ビチャ……

「…あああああああああッ!…っ、やっ、あ、あ、あっ…!」

思わず声の出る亜柚子。かまわず、男の舌先が、亜柚子の花弁を、ワレメに沿って下から上へなぞっていく。

ピチャ……、ビチャ……、ピチャ……、ピチャ……、ビチャ……

亜柚子の花弁からはとめどなく愛液が溢れ出し、男の顔を濡らしていく。
愛液の音を聞かせるように、男は亜柚子のワレ目に舌を這わせて、キスを繰り返した。

ピチャ…ビチャッ……、チュッ……ピチャ…ピチャ・…チュッ……

亜柚子は絶え間なくあえぐ。ヒクヒクと動く腰を、男は両手でしっかりと亜柚子のお尻をつかみ、
この快感の波から彼女を逃そうとしなかった。

「…あっ…!、あっ…!あっ……!いやっ…!やっ……、だ……め……、だ…め……な……の…・」

男の淫靡な、しかし優しい舌使いは、亜柚子を文字通り腰砕けにさせていく。
男はしっかりと彼女のお尻を支えながら、ひわいな音を立てるのを止めない。
すっかり包皮からむけ、ツンと立ったクリトリスに、男は唇で触れた。

「あああああああああっ!…」

亜柚子がたまらずのけぞる。
男はクリトリスを唇でついばむようにはさむと、舌先で転がし始めた。
舌のねっとりとした感触が、亜柚子の恥ずかしい場所の、もっとも敏感なところを包んだり、転がしたり、
押したり、かと思えば、不意に下から上へ、何度も何度もなめあげたりする。

「あっ…ああっ!…だ、だめぇぇ…、 ァアッ!!、あッ…、あっ…!アアア……アン、…ん……ん…!」

羞恥と快感が交錯する中、愛する男の丁寧な舌使いによる花弁への愛撫は、亜柚子の口からもれる荒い吐息を、
少しずつ荒いが、柔らかく、甘い吐息へと変えていく。

「…ああ……、あん……、あ……、ン……、あ…ふ……、 あっ・・・ああっ!……」

そして、男がまた両手で、大きめの亜柚子のお尻を撫でながら、ワレメを舐めあげてはクリトリスにキスをする音に、
時おりわざと亜柚子に聞かせるかのように愛液をすする音が、混じった。

チュ…、レロ…レロ…、、ズズッ…チュ…チュ・・・、ズズズッ……

「……あっ、……あっ……、ああ……、いい……、いい……の……、すご…く……、いい……」

うつ伏せで、お尻を高く突き出した格好で、男に花弁を愛撫され続ける亜柚子は、ついに言った。
腰が自然に動いてしまうような、けれど徐々に昇りつめていくような、静かな快感に身を任せるがまま、
亜柚子は愛液と男の愛撫でグチョグチョに塗れたお尻を何度もひくつかせた。

「んっ…!、あっ……、わ……た……し、も……う……」

限界が近い。
亜柚子はおとがいを反らして、あえいだ。

「……来て……、入れ……て……、お…ね……が・…い……」

男は、亜柚子の声を聞くと、ワレメにキスをしてから、ようやく顔を彼女の秘所から離した。
それから亜柚子の脚をさらに広げさせることで、お尻を少し落とさせる。
亜柚子のワレメはヒクヒクとうごめき、奥からは愛液がとめどなくあふれ、花弁を伝って落ちていく。
糸を引いて滴る愛液が、たとえようも無くいやらしい。
男は亜柚子のほっそりとした腰に両手をかけると、自らの腰を前にやり、怒張した男根を亜柚子の秘所に近づけていく。
反り返った男根の先を、自分の右手を使って亜柚子のワレメにあてがった。

「ンン……ッ、あ……」

男根の先っぽが、自分の秘所にあてがわれたのがわかると、亜柚子はまた甘い声を漏らした。
一度すでに貫かれているが、やはり男根を迎え入れる時の気持ちは、特別なものがある。
バックで入れられることへの羞恥心は消えるはずもないが、愛する男とまたひとつになれること――
セックスへの期待感が、亜柚子を少し大胆にさせた。

ああ……早く……今度はもっとたくさん、可愛がってほしい……

たまらず、亜柚子は恥ずかしげに小さく、しかし懇願するようにうめいた。

「……あッ……、来て……入れてッ……!」

男は優しくうなずくと、亜柚子の腰を両手で少し引き寄せながら、ゆっくりと自らの腰を前に進めていく。

ズプッ…ズプ……ジュプッ……ジュプッ…

そんな音が聞こえるかのように、男根は亜柚子の豊潤な愛液にくるまれながら、彼女の中へと徐々に入っていく。
少しずつ押し入られるような感覚に亜柚子はあえぐ。

「あ…・・、ああ…、ンンッ、…・・あっ……!」

男根が、亜柚子の奥まで到達した時、亜柚子は秘所から生じた快感に耐えきれず、のけぞった。

「あああああああああっ……!」

自分の中を満たす、愛する男の男根の感触。

一度目の挿入よりも、ずっと気持ちいい……

亜柚子は、まるでおねだりをするように、自ら腰を動かそうとするが、
男はいきなり激しくは動かず、亜柚子の腰をしっかりと抱えたまま、自らの腰をゆっくりと前後させた。
男根の先端まで引いて、そこからまた、男根半ばまで入れこむ。

ジュプ……、ジュプ……、ズチュ……、ジュプ……ッ

「あ……、あっ……、は…・・あン……!、ンンッ……」

あふれた亜柚子の愛液が、二人のつながった場所から淫靡な音をかすかに奏でる。
たまらずビクビクと亜柚子も腰を動かし、今度は男もそれを許すると、二人の腰の動きはすぐに同調して、
さらに深い、ジワリとした快感を亜柚子にもたらした。

「ん……!あん!、……あんッ!…・あっ!…はぁん!」

男は腰を動かしながら、亜柚子の腰にやっていた両手を、彼女の腰へ、脇へ、胸へ、滑らせるように移動させていくと、
亜柚子のお椀型の乳房を、下から包むように両手で掴んだ。
男根を抜き差ししながら、優しく乳房をもみあげる。

「……んッ!……ああんッ…ん…はぁ・・・・あ……あぁああ……ッ!」

胸を這う愛撫の手つきは、肉棒とこすれあう快感をさらに加速させていく。

 亜柚子にとって、敏感な性感帯のひとつである乳房への愛撫は、花弁のうずきをさらに押し上げた。
 男の手に包まれ、亜柚子の白い乳房がいやらしく形を変えていく。

「ん…、はぁ……、ああっ…、んっ……、いいっ……、いいの……、あはああっ……!」

 男は男根を、亜柚子の奥まで突きこむと、そのままゆっくりと、腰を円を描くように動かし、
男根の先端で彼女の奥を刺激する。

 クチュッ…クチュッ…クチュ…チュプッ……

 男と亜柚子のつながっているところから、静かに情交の音が奏でられる。
 男は亜柚子の乳房をもみあげていた両手の指先で、乳首を転がすようにいじった。
 腰の動きは穏やかだが、膣の奥がこすりあげられ続ける快感と、乳首が受ける刺激とで、
亜柚子はやはり、なまめかしくお尻を振り、あえいだ。

「あああ……ッん…、んっ……、あ……ふ……すごい・・・高校生・・・・なのに・・・・あぁんっ!!こんな・・・・」

 かすかな声をあげる。
 裸で四つん這いになり、お尻を突きだし、教師である自分が、教え子に後ろから貫かれている自分の痴態を思うと、
恥ずかしさでこのまま消え入りたくなる。
 しかし、この愛する男とのセックスの快感を、亜柚子はもう手放すことはできなかった。

「あっっ…、んんっ……、 あっ…、もっと…、あっ……、もっと……突いてください……」

 いつからか、外からかすかに雨の音が聞こえる。


 小雨が降る学園の屋上。
 そこで、亜柚子は彼に抱きしめられていた。
 だめだと思っても、抵抗は形だけだった。
 彼の力強い腕に徐々に身を委ねていくと、その学生服の胸に、かすかに頬を寄せた。

 次第に深まっていく学園への疑惑。
 それは次第に不安へと変わり、やがて悪寒へと形を変えた。
 それに、転校生である「彼」も関わっているのではないか……
 でも、彼からは、恐怖も悪寒も感じない。でも、彼は何者なのか。何を知っているのか。
 芯の強さと、優しさを併せ持った「彼」……

 そして、亜柚子はある日学校で、彼を屋上に誘った。
 言えるかどうか迷っていたが、思いのほか自然に、自分の不安を、悪寒を、彼女は口にすることができた。
 彼はいつもと変わらない優しい笑顔で、亜柚子を安心させようとしてくれる。
 しかし彼女はたまらず、尋ねた。わからない、毎日がとても怖い、あなたは、何者なの――
 半分取り乱すような、支離滅裂な問いだった。

 そこで不意に、彼に抱きしめられたのだった。
 急に振り出した雨にもかまわずに、亜柚子は彼に、静かに抱きしめられていた。
 ぬくもりと共に彼の正体を教えられた亜柚子は、自分の立場も忘れて、彼の背中に両手を回しかけた。
 が、急に強くなった雨にそれはさえぎられ、二人は慌てて校舎内に戻った。
 雨にぬれ、かすかに下着が透けているのを彼に見られ、亜柚子は顔を真っ赤に染めた―――。

 ともあれ、それから亜柚子は、トレジャーハンターである彼から、この学園に秘宝が眠っていること、
それに生徒会が関係していることを知った。
 同時に彼との関係も、教師と生徒との関係を少しずつ離れ、男と女として意識しあう関係が始まったことを亜柚子は意識していた。

 彼には、オレンジスコーンを渡せないかもしれない―――