きょろきょろと首を振って辺りに人の気配が感じられないことを確認し、 自室に入って扉のオートロックが機能しているのか何度も試し、 すべての窓に鍵とカーテンをかけ、もう一度入り口がしっかりと 閉ざされているのかを念入りに確かめたベジータは、頬をわずかに赤らめながら 足早に寝室へと駆けていった。
外界を遮断するようにシーツをかぶり、 汗で身体に張りついた戦闘服に手を差し入れて、既に形を変え始めている 幼い陰茎をそっと握る。予想以上の熱さに一瞬びくりと強張った指は、 しかしすぐに快楽を追い求めてぎこちなく動きだしていた。溶かされた淫靡な 情熱が理性を絡めてどろどろと渦を巻く。口腔から漏れた自身の切なげな 吐息に、どくりと心臓が大きな音をたてた。
「は、ぁ・・・・おれ、おかし・・く、なっちゃった・・・んだ・・・・。」
妙な生物に捕まり、妙な男に捕まり、無理矢理強烈な快感を叩きこまれた あの日から、夜が訪れると意思に反して勝手に身体が疼くのだ。 脳裏にこびりついた淫乱という男の囁きを必死になって意識から追い出しながら、 おぼろげな記憶を頼りに反り返ったペニスに指を滑らせる。 淫蕩な戯れは夜毎ひっそりと繰り返され、その度にベジータは羞恥と快楽に ゾクゾクと細い背筋を震わせていた。






「はぁんっ・・・やっぅ、も・・でる!」
すぐに下肢から猛烈な波が押し寄せ、意識を真白に塗り替えた。 あと少し。あと少しでえもいわれぬ鮮やかな快感が、頭頂から爪先までを 一つ残らず淫靡な色に染めてくれる。自分はただその衝撃に身を震わせて いればいい。そうして艶めいた秘め事がいつものようにそっと終わりを迎えようと した刹那、何者かによって唐突に、ベジ−タの小さな肢体を覆っていたシーツが 剥ぎ取られたのだ。朦朧とした意識では事態を理解することすらできず、 ベジータは突然浴びせられた眩しさに、潤んだ瞳をわずかに眇めることしか できなかった。
「よう。一人で楽しそうなことやってんじゃねぇか。俺も混ぜてくれよ。」
「・・・・・・・!?」
しかしどこかで聞いたような声が、否、ずっと鼓膜にまとわりついて離れなかった 声が聞こえた瞬間、必死に忘れようと努めてきた数日前の信じられない出来事が、 ベジータの脳裏に雪崩を打って襲い掛かってきたのだった。わずかに身体を 震わせながら覚束ない手で慌てて衣服を整え、全身で眼前の男を威嚇しながら じりじりと壁際まで後退する。
あられもない姿を見られたという羞恥よりも何よりも、 ただ身の内から湧き上がってくる男に対する恐怖と焦燥だけが、そしてそれに 抗おうとする遺伝子に刻みこまれた矜持だけが、今のベジータのすべてだった。
「くっ・・来るな!!大体お前どうやって・・っ!」
「この前ネコを拾ったご褒美だな。感激しまくったネコの親父が何でもくれるって 言うからよ、珍しく遠慮せずに鍵くれって言った訳だ。」
「・・・・・バカオヤジ。」
「そう言うなって。俺にとっちゃ大歓迎なんだからよ。」
小さくこぼした筈の言葉を耳聡く捉えた男のにやけた顔に、ベジータの身を竦ませていた 恐怖や焦燥は、いつの間にか憤怒と羞恥に取って代わっていた。今更ながらに 姿を現した羞恥にすら怒りを覚える。先程までは確かにあった絶頂への甘い期待など、 跡形も無く消え去っていた。
「・・・っ、もう分かったからさっさと鍵を置いて帰れ!!二度と俺に関わるな!!」
しかしその怒声を聞いたバーダックの顔からゆっくりとからかうような笑みが 消えていくのを認め、ベジータは再び淡い恐怖に顔を引きつらせなければならなかった。 意思に反してあの夜の出来事が一層鮮やかに蘇る。接合部から漏れる卑猥な 水音さえもがベジータの鼓膜にねっとりと絡みつき、わずかに残った良識を蝕んでいく。
この明瞭な記憶とは裏腹に、全身に散った痕が薄れていくにつれ段々と現実感を 失くしていったあの夜が、後孔に埋まる肉棒の感触すら伴って今確かに眼前に 存在しているのだ。ベジータはいつしか甘く掠れた吐息を漏らしていた。
「・・・・何か勘違いしてねぇか。帰るか帰らねぇか、決めるのは俺だ。 お前にんな権利はねぇよ。」






囚われる、抑えきれぬ熱を奥深くに内包して尚冷たさを感じさせる暗い双眸に。 苦みばしった声に。存在そのものに。もはや自身をごまかすことは出来ないのだという 苦痛混じりの事実だけが、いやにはっきりと理解できた。
もう二度とあの男に逢うことはないと悟った自分は、確かに安堵を感じた筈だ。 もうあの脳が溶けるような感覚に襲われることはない、事故にでも遭ったと思えば 済むことだ、そう結論づけると知らず強張っていた身体から力が抜けた。
しかし次第に男とは無関係に更けていく夜が現実感を持ちはじめたとき、 心に過ぎったのは果たして穏やかな解放感だっただろうか。それまでの自分には 持ち得なかった、男に対する狂おしいほどの飢餓感であり、恐怖に付随した 確かな肉欲ではなかったか。そして今この瞬間でさえ、自分は際限なく 眼前の男を求めて止まないのではないか。
「・・・・・バ・・・ダ・・んんっ、・・・は、ふ・・・・ぁっ。」
未だ納得できぬ結論を覆すにしては弱々しく発せられた言葉ごと奪われる。 上顎に貼りついた舌を吸い上げられただけで、全身がピクピクと大袈裟なほど震えた。
「・・・もう分かってんだろ?」
口唇をつなぐ銀糸を絡め取った紅い舌から目が離せない。あふれる思考を どちらのものともつかぬ唾液とともにこくりと飲みこんだベジータは、やがて うっとりとその黒瞳を歪めた。
「ごしゅ、じん・・さま。」
ベジータは今度こそ、諦めを交えた解放感に浸った。






腹に付くほど反り返った小さなペニスを口に含み、右よりも若干敏感な左側の乳首を 押しつぶしながら触れたのにもかかわらず、ベジータの秘所は堅く侵入を拒む。 先程垣間見た媚態からの予想が呆気なく裏切られたことに、バーダックは知らず 表情をわずかに穏やかなものに変えた。
「・・・なんだ、ここ使ってなかったのか?あんなやらしいことしてやがったから、 てっきり使いまくってると思ってたけどなぁ。」
「んやぁっ!・・・・っく、してな・・から・・・もっ、イかせ、くださっ・・ぃ。」
「もう我慢しろって言ったの忘れたのか?俺の命令だけは気が狂っても守り続けろ。」
ひっきりなしに迫り上がってくる嗚咽を必死に噛み殺すベジータを刺すように 睨みつければ、涙と唾液でぐちゃぐちゃに濡れた顔を夢中で縦に振る。 余りの快感に意識を犯された彼が己の言葉をどれほど理解できたのかは疑わしいが、 それでも以前より素直さの増したベジータの姿に幾分か気をよくしたバーダックは、 少々強引に未だ堅さを保ったままの秘所へと中指をこじ入れた。
同時にベジータの ペニスの根元に巻きつけた尾に力を込める。わずかに引きつっていた内壁は 陰茎に受けた鋭い痛みに、嬉々として体内の指を締めつけた。バーダックの口角が 楽しげに持ち上がる。
「ネコは痛いのがイイのか?つくづく淫乱だな。」
「はうぅっ、ごしゅじ、さまぁ・・・あぁんっ・・そこ、だめっ、―――ゃぁああ!」
後孔を無理矢理押し広げるように指を曲げながら前立腺を引っかいてやれば、 余りの快感と呪縛に堪えきれなかったベジータが、静かに射精を伴わぬ絶頂を迎える。 女性特有である筈のそれは長々とベジータを苛み、その波浪が押し寄せる度に 少年は何度も身体を震わせなければならなかった。






「ひっ・・あ、あ、あ、アァ・・・・っ!」
永遠に続くかと思われたほど長引いた絶頂もようやく収まり、思わず全身を弛緩 させながら小さな安堵の溜め息を漏らしたベジータは、いつの間にか指を抜かれていた 秘所に再び走った衝撃に、きりきりとシーツを握りしめていた。
襞をくすぐる感触と、 奥深くにまで届くそれが締めつけられる度に、腰骨の辺りから伝う切ないような痺れ。 わざわざ確かめなくとも、後孔に捩じこまれたのが自身の尾であることくらい すぐに分かった。
「何勝手に終わったつもりになってんだ?俺はまだ一回もイッてねぇよ。」
「・・ぁ、ちが、んんんっ・・・はぁっ。」
会話すら満足にさせてもらえず、浮上しかけた思考もすぐに暗澹とした快楽の坩堝へと 突き落とされる。気づけば先程まで己の陰茎の根元でしっかりと渦を巻いていた バーダックの尾が、突き入れさせられた自らのそれと、体内でひっそりと絡みあっていた。
二本の尾が挿入を繰り返す度に秘所からねっとりとした音が漏れる。身体を重ねてから 休むことなく弄ばれ続けた乳首は赤く腫れ、わずかな刺激にもヒリヒリとした痛みを 伴うほどの大きな快感を伝える。解放されたペニスは度重なる吐精に勢いをなくし、 コポコポと弱弱しい音をたてながらすっかり薄れた精液を静かに垂らし続けている。
しかしひっきりなしに鮮烈な愛撫を施されてなお、ベジータは満足感を味わうことなど できなかった。尾とは比べものにならないほど圧倒的な熱さと容量をもつ男の肉棒を、 今も全身が求めているのだ。途端に収縮した襞に、こくりと唾を飲みこむ。嬌声を あげ続けたせいで思うように出ない声を恨んだ。
「くぁっ・・・ハ、ごしゅ、じんさまっ・・・・も、くだ・・さい、ペニスっ。」
「もう我慢できなくなったのか?・・・エロネコ。」
辛辣な言葉を浴びせながらも、ガクガクと必死に頷く姿に満足げに口角を上げる。 引き抜いた尾をきつく絡めたまま、屹立した男根を未だわずかに狭い秘所に 埋めこめば、肉体的な愉悦とともに充足感が胸に広がる。
先程から幾度もバーダックを 襲っていた独占欲も、全身に巡っていく大きな充足感も、彼にとっては未知のもので ある筈だった。既に囚われてしまったのだ、こんな年端も行かぬ、それも王位継承権を もつ少年に。
しかしそれも、バーダックにはさして重要なことではなかった。未だこの 少年を手放すつもりはないという思いだけが、彼の中で唯一意味を持ち得るもの なのだから。今日を境に変わっていくだろう自分たちの関係を思いながら、甲高い 嬌声に唇をにやりと歪め、バーダックは嬉しそうに自身を締めつけてくるベジータの後孔に 強く肉棒を突きたてた。






なんとも微妙な話で本当にすみません!!最初は肉体的な調教をメインに していたんですが、愛の無い調教なんて調教じゃないということに遅まきながら 気づきまして、急遽精神的な調教をメインにした話に変更致しました。 正直なところエロは必要なかったのですが、どうしても尻尾は性感帯だという 大前提の下に尻尾二輪挿しが書きたかったので、蛇足とは分かっていながら せっせとエロを継ぎ足しました;;
話やエロがやたら中途半端なのは、愛は入れたいけどラブラブにはしたくない、 調教はしたいけど道具は使いたくない、オヤジの心理描写を書きたい、という 自分の蚤ほどの文才を超えまくった欲求に従ったせいです・・・orz 何はともあれトラウマは一応これにて終了ですv一話が触手プレイ、二話が ご主人様プレイ、三話が調教だと思って読んでいただければ幸いなのですが、 とにかく色々すみませんでした;;