*Gohan x Vegeta
――0.5の執着――
さして準備を施さないまま、強引に怒張したペニスを押しこんだ。こんなぞんざいな性交の
中でさえ、貴方はいっそ清々しいほど貪欲に快感を取りこもうとする。忙しなく上下する胸、
酸素を求め薄く開かれた唇、苦しげな呼吸。まるで溺れゆく者のように喘ぐ貴方を殺めてしまえば、その黒い瞳に最期に映るものが僕で あれば、貴方も少しは僕を見てくれるだろうか。・・・反吐が出そうだ、自分の愚かさに。 ゆらゆらと腰を動かすだけで、貴方の身体は面白いほど痙攣する。反り返った背筋に差し 出された乳首に、堪えきれず唇を寄せた。直接伝わる貴方の鼓動に眩暈がする。気が つけば、口に含んだそれに歯を立てていた。 「んんっ・・は、あぁ・・・・ご、っ!」 名前を呼ばれる度に思い知らされる。貴方が求めているのは僕じゃないんだと。うっとりと 歪む相貌、愛しげに紡がれる僕の名、完璧に模倣されたこの空間でも、わだかまる僕の 嫉妬だけは隠せないらしい。熱を増していく息遣いとは裏腹に、僕の中の空洞に冷えた 風が吹き抜けていった。 貴方が僕の名を口にする度に、貴方がどうしようもなく憎くなるんだ。愛と名づけられる 思いを抱いている筈なのに、何よりも貴方という存在が忌々しくなる。ガリガリと噛み続けた 乳首には、いつしかうっすらと血が滲んでいた。後から後から溢れ出してくるそれを、嬉々 としてすする。たまらない、血液ですら甘いなんて。 こうして少しずつ貴方の胸に傷をつけていって、いつか貴方の心臓に触れられればいい。 ドクドクと脈打ち必死に生を伝えるそれに歯を立て、引きちぎることができたなら、一体僕は 如何ほどの陶酔に包まれるのだろうか。胸を穿たれ、夥しい鮮血に埋もれる蒼白い貴方の 姿は、一体どれほど僕の劣情を煽るのだろうか。 「んあぁ!・・・ご、はん・・ぁ、おっき・・・・んんっ。」 ああ、まったく嘲笑ってしまうほど愚かじゃないか。面影ばかりを追う貴方も、亡霊と化した 貴方に飽きず欲情する僕も。 沈んでいく思考を振り払おうと腰の動きを速めれば、貴方の声も激しさを増す。いつもそうだ。 何度自嘲してみたところで、結局は変わらない。この射精に至る0.5秒前の貴方を、意識の すべてを僕に囚われたこの瞬間の貴方を、このまま冷凍保存してどこかへ連れ去って しまいたくなるんだ。何も見れなくなってしまえばいい。誰にも見られなくなればいい。 あぁ、僕はこんなにも醜く、愚かしく貴方に執着しているというのに、それでも貴方は、 いつまでもあの人の影を追い続けるのですか? |
*Tranx x Vegeta
――0,5の希望――
あれが何者だろうと、奴を歓迎するなんてこと、俺には到底できなかった。「父さん!!」 うわぁ、また来やがった。いくら嬉しそうに名前を呼ばれようと、例えそれが未来から来た とは言え紛う方なく息子のものであろうと、俺は鳥肌を立てながらそう思うことしかでき なかったし、態度を改めようとも思わなかった。 そもそも奴はこっちに来すぎなんだ。最初の頃は、タイムマシンのエネルギー補給に時間 が掛かるとかでほとんど姿を現さなかったのに、未来が復興するに従ってその頻度は高く なり続けている。こんな方法で未来の状況を知りたくはなかった。・・・否、問題はそこじゃ ない。話題がおかしいんだ、奴は。 「今日の俺はちょっと違いますよ!」 「・・・・。」 「プレゼントを持ってきたんです。受け取って下さい。・・・あぁ、貴方の前ではこの薔薇の 美しささえ霞んでしまうんですね。もうこの世界に貴方よりも美しいものを探す自信がない。」 「・・・・・・。」 もういい。もういいから誰かこいつを未来で鎖につないでおけ!ただどれほど鬱陶しく感じた としても、結局はこいつを殺せない自分が情けない。 そもそも押しつけがましい好意なんて、 大嫌いだったのに。平和ボケなのか地球ボケなのかしらんが、俺は地球に来てから確実に 強くなったのと同時に、確実に弱くなった。つくづくそう思う。 「父さん・・・お礼なんていりませんから返事をして下さい。・・・・父さん!」 「・・何だ。」 誰が礼なんて言うか。そう言ってやりたかったのに、俺の口から出たのはやはり別の言葉 だった。あぁ、頭痛がする。 「よかった。何を言われても諦めずに突っ込んでいこうと思ってたんですが、やっぱり 無反応は少し辛いですね。」 「・・・何だ。」 いい加減諦めろと言う筈だったのに。 「はい?」 「何か言いたいことがあったんだろうが。」 「あぁ・・呼んでみただけです。」 ・・・胃が痛い。言いたいことを我慢するなんてこと、フリーザがいた時に十分経験した筈 なのに、あの幼かったころよりも今の方が精神的にも肉体的にも疲れるなんて。不覚だ。 何が楽しいのか未だニコニコと笑っている奴の顔に、溜め息を吐く気さえ削がれてしまった。 「さっさと帰れ。」 「え?」 「こんなに何度も過去に来る必要なんてもう無いだろうが。」 「いえ、来ます。俺はもう何も諦めないって決めたんです。父さんの心を0.5マムまで残らず 手に入れるまで、俺はここに来ます!」 何だマムって。そう言いかけて、何となく場違いな気がして止めた。それに、奴の目が誰か に似ているような気がしたから。 もう溜め息を吐く力さえ残っていなかった筈なのに、何故か俺の唇は笑みを形作っていて。 いつの間にか言葉が勝手に飛び出していて。 「勝手にしろ。」 「えぇ、期待してて下さい。」 にやっと笑った奴の顔に、今更ながら遺伝を感じた。 |
*Turles x Vegeta
――0.5の成長――
目の前には別に苦手でもない数学の問題集と、最近よく分からない行動が増えたターレス。
広げられたページにうじゃうじゃ並んでいる問題は、特に悩むことなく解けるものばかりなの
だから、ついどこか楽しそうな顔でペンをくるくる回しているターレスに意識を向けてしまう
のだって、仕方ないと言えないこともない筈だ。折角の休日に突然家に押しかけてきて、頼んでもいないのに、二年早く生まれたことを 活かして勉強を教えてやるなんて言いだしたんだから尚更気になる。 確かに小さかったときは家が近所だからとよく遊んではいたけれど、俺が中学に入って からは話すことも珍しくなっていたのに。もしかして恐ろしいほど退屈なんだろうか。・・・ あり得ない。 まだ中三のくせに暇さえあれば女と遊んでる奴が、わざわざ男の俺を構いにくるなんて、 どうしても裏があるとしか思えないんだ。だからって俺に頼むようなことなんて無い筈だし、 これも最近増えたこいつの奇行の一つなんだろうか。 「さっきから全然進んでないけど?分かんないんならお兄さんが教えてあげようか?」 「別にいい。」 「じゃぁ何か悩んでるとか?相談なら」 「別にいい。」 「せめて最後まで聞けよ。」 困ったように言いながら、心底楽しそうな笑顔だけは崩さないターレスに溜め息が漏れる。 何でこんなヘラヘラしたいい加減な奴がモテるんだか。別にモテたいと思ったことはない けれど、目の前の男を見ていれば世間の審美眼に首を傾げてしまうのも当然だと思う。 確かに容姿は悪くない。浅黒い肌だって魅力を損ねている訳じゃないし、目鼻立ちも 整って・・・チラチラ盗み見ていた視線が奴のそれと合ってしまって、突然我に返った。 何を考えてるんだ俺は。集中してさっさとこの下らない宿題を終わらせなきゃいけないのに。 「なぁ、もしかして恋愛の悩み?」 「別に。」 今度は答えを書く指を止めないまま声を出した。そもそも勉強を教えるんじゃなかったのか、 こいつは。 「まぁ、まだ初恋もファーストキスも済ませてないもんなぁ。ベジータ君には早かったか。」 「うるさい、お前には関係ない。」 その答え方が気に入らなかったのか突然顎を掴まれて、目を向けると必要以上に近くに あった、ターレスの真剣な顔に驚いてつい反応が遅れてしまった。 「・・・試してみる?」 「・・はぁ?って、ちょっ、ターレス!?んんぅっ・・・ハ、く・・・・ふぁっ。」 あんまり正体を考えたくない、暖かいイカの刺身みたいなものが口の中を這いずり回って、 気持ち悪いような、力が抜けていくような、とにかく体験したことのない変な感覚が、頭の 中をぐるぐる回る。やっとターレスが離れていったときには、異様に身体が重くてちゃんと 立つこともできなかった。 「・・・やっと大人の階段登れたじゃん。まだ0.5段くらいだけど。」 相変わらずヘラヘラしたターレスの顔を見てもさほど嫌悪感が湧かないのも、俺の顔が やけに熱いのも、あまりの非常識ぶりに怒りまくってるからに違いない。そう思いたかった。 |
*? x Vegeta
――0.5の幸福――
キスをしよう触れあった唇から 甘く溶けてしまうような キスをしよう 逢えなかった時間を ゆっくりと巻き戻すような キスをしよう いつの間にかできた隙間を 埋めていくような キスをしよう 0.5秒だって0.5cmだって 離れていたくはないから キスをしよう ぬくもりと幸せが伝わってくるような 柔らかで朗らかで 思わず微笑ってしまうような キスをしよう 途方もない情熱に お互いを貪るのもいいけれど キスをしよう 晴れた日も雨の日も 曇った日も キスをしよう 朝も昼も夜も 時間も場所もお構いなしに キスをしよう 手をつないだり 抱きあったりしながら キスをしよう 君が変わらず生きていることに 僕が変わらず生きていることに この上もない感謝を込めて キスをしよう 僕が君を好きなくらい 君が僕を好きになってくれるようにと こっそり大きな願いを込めて キスをしよう 君に出会えた幸せと 君を愛せる喜びと 君が隣にいてくれる嬉しさに そして願わくば 君がいつも溢れんばかりの 幸せと 喜びと 嬉しさと 僕の愛に 包まれていますように だからもう一度 にっこり笑って腕を伸ばして 君からのキスを待つ僕に 泣きたくなるほどの幸せを 分けて下さい |
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以上、0.5周年記念突発企画、『変態の底力〜0.5をお題に思いつく限りのCPで
SSSを書いてみようじゃないか!〜』(死)でございました。
期間中リクエストを下さった方々や、こんな拙いお話にご感想を下さった方々、
そして日記をご覧下さった方々に改めて御礼申し上げます。
本当にありがとうございました!!それにしても、意外とたくさん書いていたことに
我ながら驚きました;; |