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R.m.G. 1

◆.Xo1qLEnC.氏

王都から離れたヒュージット山。鬱蒼と木々生い茂るこの山は、
山賊すら寄り着かない。そのふもとに広がる大きめの町、ヒュージリアが
俺の拠点だ。

俺は、ホークと呼ばれている。普段はこの町外れの家で、花を育てちゃ
売って生活しているが、本業は遺蹟や古墳の盗掘を基本とした盗賊である。
まー、平和を愛する精神故か、最近はどっちが本業なのか疑われやすいが…
(決して、只のめんどくさがりではない!)

* * *
「ホーク!早く行くよーっ」
チビっこい紅い毛玉が、エラそうに俺を呼ぶ。

毛玉…もとい少女の名はローズ。その名のとおりに鮮やかな紅い巻き毛を
腰まで伸ばしている。それが、後ろから見ると毛玉にしか見えん…。
確か10歳くらいだったような。俺の押し掛け『一番弟子』(自称)。

今日は町に出て、お得意先に花を売りに行く日なのだが、町までは
多少距離があるので馬が無いと、ちとしんどい。
なので、ついでの買い出しのために、ローズも一緒に行く。

ローズを前に乗せ、草原を駆け抜ける。
流れてゆく緑の景色が気持ち良い。

町並の入り口でローズと別れ、馬を引いて石造りの町並みを行く。
薄暗い裏路地の、その突き当たり。薄汚え壁の、宿を兼ねた飯屋が目的地。
軒先に馬が2頭繋がれ、旅客が訪れているのが伺えた。

* * *
「ちぃーっす」
剥げかけた看板を潜って中に入ると、2mは越えるだろう巨漢が
出迎える。
「あっらーん、ホークちゃん。お久しぶりぃ〜♪」
…濃い。
ツルッツルの頭にごっつい髭生やして、なんでコレなんだ。
しかも妻子持ち。
この店の主人で、通称"ママ"。

「ほい。いつもの」
担いでた花束を渡す。
「あ〜ん、ありがと♪相変わらずキレイよねぇ…」
仕事とはいえ、ゴツいオカマなんぞに花を渡すのは、なんか嫌だ…。
「ところで、なんか良い儲け話ないかね?」
花の代金を受け取りながら尋ねる。実はママ、情報屋が本業。
「あんたの好きな近場のは無いわヨ。でも、、儲け話じゃないんだけど、
お客サマが来てるわよ?」
「へ?」

ママが指した方を見ると、隅のテーブルに二人の少年が座っていた。
「アンタにってゆーか、アンタのパパのお客サマなんだけどね。
今、居ないでショ。代わりに話を聞いてあげてくれないかしら」
二人は立ち上がり会釈をする。



一人は、金髪の美少年。
仕立ての良い白いシャツに、焦茶のベストとズボン。
羽織ったマントと、傍らのシンプルな杖から察するに魔術士だろう。
もう一人は長い黒髪を一つに束ねた少年で、白いシャツと黒いジーンズに
ロングコート。
目深に被ったキャスケットのせいで、表情が読めない。
傍らに、小振りの剣が立て掛けてある。
旅の魔術士と、護衛の剣士といった風情だが…齢が若すぎる。

「初めまして。僕はクリス・C・ノーア。こっちは友人の
リド・シャムです」
金髪の少年は声変わりしてない、キレイな声で自己紹介をする。
「あ…ども」
金持ってそーなナリしてると思ったら、お貴族サマかな。
剣士の方は使用人ってトコか?
金髪の方…クリスが握手を求めてくる。リドは会釈のみ。愛想がない。
「俺はトビーの息子、ホークだ。…だが、親父の代わりなんて
無理かもしんねーぞ?」
俺は親父の仕事すら、よく知らない。
「はい。ホークさんの事は、ママから教えて頂きました。
話を聞いて頂くだけで良いです。それで何かわかれば…」
「ん。了解した」
取り敢えず俺は席に着いた。

話は、要するに魔物退治の手伝い、という事のようだ。

「ボク達は、ツァーザビルから来ました…」
ツァーザビルは割と王都に近いが、確か平和な農村だったと記憶している。
そしてクリスは、その村に住む、代々王宮からも信頼厚い魔術士の
子供らしい。


しかし先日、その邸は正体不明の奴らに、いきなり襲撃を受けた。
彼らは襲撃者が辿り着く前に、邸の当主…つまり、クリスの父に
より逃がされたのだった。
その時に託されたのは、魔物の封印場所が印された地図と、強力な
退魔の魔術。
そして「ヒュージリアのトビーを頼り、魔物を退治せよ」と。
クリスは襲撃者に立ちはだかる父を背に、リドと共に逃げてきた
…と、いう事らしい。

語る少年の顔には時折、悲痛な色が混じる。

「ここまでの道中も、似たような奴らに何度か襲われました」
「この子達、アタシが見つけた時も絡まれてたのよー。ま、アタシを
見たら逃げてったけどネ」
ママが筋肉隆々の腕で茶を配り、そのまま席に着く。
「手口や雰囲気からすると、今まで襲って来た奴らだと思うんです」
「だけどね、ソイツら。なんか見たことあるのよね。…テイラーの
手下だったと思うんだけど」
テイラーてのは、この辺をウロついてるチンピラ。はっきりいって小物。
頭領のボブ・テイラーは、うちの親父となんか因縁があるらしく、
俺もよく絡まれてる。
しかし、なんで奴らが、離れた町の貴族を襲ったりする…?


「そもそも、何故うちの親父なんだ?」
「父とトビーさんは、古い友人同士だと聞いてました。…リドの
お父さんやトビーさんとは、昔の旅仲間らしいですよ」
「へぇ〜」
そーいや親父の昔話って聞いた事ねーや。
このご時世、腕試しやら一攫千金狙いで旅する、荒事専門の何でも屋が
たまに居る。親父も昔はそんなんやってたのかね。

「コレがその地図なんですが…」
「なんだこりゃ」
これは地図…なのだろうか。
真ん中にくにゃくにゃと引かれた線の傍らに、子供が描くような木が
描かれている。そして、その木が丸で囲まれていた。
と、その落書きの片隅に『ヒュージット』と走り書きがあるのに気付く。
「詳しい話は聞けなかったのですが、目的の魔物は、ヒュージット山の
どこかに封印されてるみたいなんです」
「これが、封印場所を示しているって?」
「たぶん。…解りにくい事この上ないですけど」
クリスが苦笑する。

この町を拠点とするボブがあの山に入り込み、その魔物に魅入られた、
というのは有り得無くもない。
こいつらの親が、親父と知り合いというのなら、ボブとも繋がってるのか?
…親父はいつ帰ってくるのやら。
いつもどっかフラフラ出掛けて、たまにしか戻らない。うーん…
面倒なのは嫌だなあ。

「この地図に、心当たりが無いことも無い。」
そう。少し頼りない記憶だけど、思い当たる事があった。
「本当ですか!?」
ホントは面倒事は避けたい…。けど、こいつら見捨てるのもねぇ…。
仕方ないか。
「お前ら、うちに来るか?山にも近いし…」
少年達の目が見開かれる。
「協力して頂けるのですか?ボクらは狙われてます。どんな迷惑が
掛かるか…」
「喧嘩なら慣れてるさ。テイラーの手下くらい、どって事無い。」
暫し俊巡した後、クリスは笑顔で答えた。
「……有難う御座います。では、そうさせて頂きます。」
「クリス…ッ!」
おお、リドが初めて喋った。
否定的な視線を送るリドを、片手で制すクリス。
「ボクらだけじゃ、心細かったんです。そう言って頂けると助かります。」
「そうよぉー、それが良いわー!ホークちゃん、エラ〜い!」
ママ、顔近付けないで。お願い…
「どーせ、親父が引き受ける筈だった事だし。構わんさ。
後、敬語もいらん。むず痒い。」
「リドちゃん、そんな顔してないで♪ホークちゃん、荒事と園芸
じゃあ頼りになるわよー?」
園芸は関係無いだろ、ママ。

話は一応まとまった。
リドは相変わらず憮然としてるが。そんなに俺が不満かい…。
くすん。


* * *
第一の襲撃は、帰り道だった。

後から、買い出しを終わらせたローズと合流し、日が高いうちに町を出た。
俺とローズが乗る馬を先頭に、並ぶようにクリス、少し後ろをリドが駆ける。

少し長めの短髮が、風に揺れて輝く。
「だからね、うちの村は皆、剣が得意なんだ」
クリスから出る話題は、全てリド中心。
…仲良いんだなあ。

なんでもリドの爺さんは、王立騎士団にも所属していた剣の達人らしい。
そして、その爺さんが剣術教室を開いてたので、村は剣士の巣窟だとか…
って、恐い農村だな、おい。
「へぇーっ。クリスちゃんも剣、使えるの?」
ローズが問う。
「ううん。僕が小さい頃に、お爺さんは亡くなられたから…
それに、そういうの、ちょっと苦手」
クリスが苦笑し、続ける。
「でも、リドは凄く強いんだよ。大人も歯が立たないくらい。」
「爺さんに似たんだな」
「かもね。お父さんも結構強かったらしいけど、畑を耕す方が好きで
騎士にはならなかったみたい。リドも畑仕事が好きで、収穫や種蒔きの
時期は、村中を手伝って回ってるんだよ」
意外だ。
チラリと後方に目をやれば、リドはクリスと対照的に、黙々と着いて
来るのみ。
ま、悪い奴じゃないんだろう。
「…リド、今は緊張してるんだ。本当はもっと、明るい子なんだけど…」
「…お前らも大変だな」
「ボクは、そうでも無いよ。」
クリスの表情が、曇る。落ち込む、とか悲しむ、じゃないんだが、
どこか辛さを押し込めたような…。
そんなふうにコイツは、たまに子供とは思えない顔をする。

「…ねえ、ローズとホークは兄妹なの?」
そしてまた、出会った時のような明るい笑顔に戻り、話し掛けてくる。
「こいつは居候。」
「失礼ねっ。家事はちゃんとやってるじゃない!…私、親がいなくて。
行くトコ無かったから、無理矢理ホークの弟子になったのよっ」
胸を張り、Vサインを出すローズ。
「なに、勝ち誇ってやがる!弟子なんて採った覚えは無いっ!」
まず、そんな身じゃねえし…。
「あはは、仲良いね。」
「そうかー?」
クリスは一瞬考えるように間を空け、声を落として話し始める。
「…リドも、小さい頃に、家族が皆亡くなってるんだ。それからずっと
一緒に暮らしてる。だからね、ボクらも兄弟みたいものなんだよ」
重い話を聞いてしまった気がするが、浮かぶ笑顔は、先程と変わらず明るい。
「へぇ…」
彼らは仲が良い。伝えたいのはただ、それだけで、その過程の不幸など
どうでもよいのかもしれない。


その時、前方に不穏な空気を感じた。

「おい!」
止まれ、と叫びかけた瞬間。草叢から矢をつがえた男が踊り出る。
マズい!
慌てて手綱を引く俺の横を、猛スピードで何かが追い越していく。
リドだ。
リドはそのまま弓矢の男に馬をぶつけると、ヒラリと飛び降りた。
同時に剣や斧をもった輩が、更に湧き出てリドに襲いかかる。
しかし、その剣技は噂どおり鮮やかに、敵は次々と地に伏せられて行く。
「お前はそこで待ってろ!」
馬上にローズを残すと、短剣を抜いて加勢に向かう。
途中、クリスが放った魔術の矢が、敵にヒットするのを見た。

* * *
勝負は数分で付いた。もう何も湧いて来ないのを確認して、リドが
指笛で馬を呼び戻す。

「お前ら、結構やるじゃん」
「えへへ、まあね♪」
「…………」
リドくーん…?無視しないでー。

そんなこんなで我が家へ到着。
そびえる山に木々生い茂る、その際に建つ質素な丸太小屋。
その周辺に咲き誇る、色とりどりの花々。
その風景に、クリスとリドが感嘆していたのがいい気分だ。

「さて、まずは怪我の手当てだ。」
隠してたみたいだが、リドの左腕から血が滲んでいたのを、俺は
見逃していない。
「けっこー無茶するよな。実戦経験少ないだろ。」
コートが裂け、血の滲むシャツが覗く。その腕を掴むと、意外に細い。
「…ッ!放せっ」
凄い勢いで、手を振り払われる。
「すまない、痛かったか?」
「…大したこと無い。ほっときゃ治る。」
そっぽ向かれた。お兄さん悲しい…
「り、リド、怪我したの!?手当てしないと!あと残っちゃうよぉ」
クリスが駆け寄る。
でっかい目で、上目使いウルウル攻撃だぁ。
「………」
おお、リドさん困ってます。
「リドの手当は、ボクがやっておくね。部屋は、どこ借りればいい?
ローズ、案内してくれる?」
「はぁい!」
パキパキと仕切る、金髪少年。
家主、俺なんですけどー。(本当は親父だが)
まぁ、チビ共は意気投合してる様なので、俺が茶ぁ煎れますよ。
喉乾いた。



茶の香が漂う居間で、絨毯に座り込み、四人で例の地図を囲む。
「ヒュージットは、神隠しの山って言われててな。開拓しようと、
山に入った奴らは、例外なく行方不明なんだと」
ヒュージリアは山を開拓するために、人が集まって来たのが始まりらしい。
だが、そんなこんなで開拓はら諦める事となり、山を迂回していく旅人
の宿場町、というのが現在の姿だ。王都から離れてる所為もあり、
神隠しの具体的な調査はされた事が無い。

「なるほど…ソイツはかなり昔から山に潜んでたんだね。封印の中
から、人間を引きずり込んで食べてるのかな?」
クリスが、ぞっとしねー事を平然と言ってくれる。
「ただ俺も、ガキの頃に親父の目を盗んで、入り込んだ事あるし…。
親父もたまに、山に行ってるみたいだった」
「二人とも健在って事は、ソレの封印に近づかなければ、問題は
無いんだね。ローズは行った事ある?」
「ううん。あの山はなんか不気味で…好奇心だけで、入れたホーク
が信じられないわ」
てか、絶対にローズだけじゃ入らせない。
こんな近くに住んでても、あの山の危険さは、認識してる。
「で、俺が山に入った時の事なんだが…」

あれは10歳位の事だったか。「駄目」と言われる事ほど、やりたくなる
お年頃。親父の目を盗んで、俺は山に入り込んだ。
山の中は鳥の鳴き声すら聞こえなかった。
でも、好奇心に煽られた俺は、そんな不気味さにもワクワクしながら、
奥へと進んで行った。
そして、どこをどう歩いたのか。大きなクレバスを見つけたのだが、
そこで親父に追い付かれ、家に引き戻されこっぴどく叱られたのだった。

「それが、"心当たり"?この地図は、そのクレバスを表してる…と」
クリスのデカい目が訝しげに細められる。
「あの山じゃ、道らしい道も無いだろうからな。
それに…あの辺の空気は、尋常じゃなかった。よく解らんが、子供
ながらにヤバいと感じたよ」
「じゃあ、そこに…」
「そうだな。出発は明日にしようぜ。山を探索するなら、
日が出てるうちがいい。」
「うん」

「クリス、その親父さんの術ってのは、ちゃんと発動させられるか?」
戦力は確認しておかないとな。
「もちろん。これでも、将来を有望視されてるノーア家の跡取り
だからね!」
「リドは…」
「問題無い」
一刀両断ですな…。
しかし、なぜ室内でも帽子被ったままか?剣を傍らに、背筋を伸ばして
正座する姿が、なんか渋い。
「よし!んじゃ、今日はゆっくり休め。ローズ、部屋の準備頼む。」
「は〜い。あ、二人共、同じ部屋でだいじょぶ?」
リドが無言で頷く。
「…あ、構わないよ。」
ん?なんだ今の間は。
「じゃ、俺は晩飯作ってくるわ。お前らは、てきとーに茶ぁ濁してて」
家事は当番制なのだ。
「ボクらも手伝うよ。」
皆、席を立つ。
「よーし!じゃあ、リドちゃん、私と一緒に来てくれる?」
ローズ…お気に入りはリドか。


そして、クリスが俺に、リドはローズに着いて部屋を後にした。

* * *
夕食後、洗い物をしていると、リドが残りの汚れ物を持って来てくれた。

「…はい」
「お、サンキュ」
相変わらず、殆ど喋らないが、手伝ってくれるらしい。
布巾を手に、皿を拭き始める。
「そろそろ風呂、沸いたと思うから、適当に入って寝ろよ」
「解った」
愛想ない事この上無い。
「あと明日、あまり突っ走り過ぎるなよ」
皿を拭く手が止まる。
「関係無い」
「事情が事情だけに、肩に力が入んのも解るけどよ、ガキなんだから、
お兄さんに少しは任せなさいって」
水気が残った手で、リドの頭をポンポン叩くと、これまた凄い勢いで
払われ、帽子の下から青い目が睨み付ける。
…へぇ、黒髪に碧眼って珍しいな。しかも、キレイな顔してる。
「子供扱いするな!」
「そこでキレちゃうのがおこちゃまでしょ〜」
案外単純でかわいーなーコイツ。
ニヤニヤしながら、リドの頭をグリグリと押さえ付ける。
「アンタなんて、ちょっと体が、大きいだけじゃないかっ」
「やーね、嫉妬しちゃって」
顔を真っ赤にして、ジタバタする少年の頭は、俺の胸の辺り。
俺は確かに身長は、自慢だが。
しかしコイツ、この顔とあの剣技なら、さぞや女にゃ、モテるだろーなー。
…急にムカついてきた。
「早くおーきくなれよ、チビっこめ」
「フンッ…」
嫉妬って醜いわー。
仕上げとばかりに、頭をグッと押し下げて手を離してやると、
さっさと逃げてしまった。
怒って、台所を出ていこうとした足が止まる。
「自分の事は、なんとかなるから…。クリスを頼む…」
少年は、振り向かぬまま、呟いた。
「…了解」
親指を立てて、返事をする。そんな俺を横目で確認すると、リドは
足早に去っていった。



* * *
洗い物を済ませ廊下を行くと、風呂場の前にクリスが座り込んでいた。
風呂上がりらしく、髪には雫が光る。
「こんなトコでなにやってんだ?湯冷めするぞ」
向けられた顔は、赤く火照っていて、女の子みたいだ。
「…一人で部屋にいるの恐くて…。リド、待ってるの。」
中で待ちゃいーのに。
「そーか。風邪引かないよう、気をつけろよ」
「うん。…ねえ、ホーク」
「ん?」
「リド、さ。責任感強いから、昼間みたいに、すぐ無茶するんだ。
接近戦だと魔術士って、無力だから…。だから明日、リドのこと、
お願いね」
緑の大きな瞳に、じっと見据えられる。
似たセリフ、さっき聞いたなー。
「任せとけって。」
言うと、クリスは微かに紅潮した頬で、満面の笑顔を返す。

なんか責任重大になってきたよ、コレ。大丈夫なのかね…俺。


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ホーク「ストップ・モーション!私は読者に挑S…」
―バキィッ
ローズ「なーに、某ミステリ作家のマネしてんの!えー、こちらは、
某氏を見て、やりたくなったオマケコーナー"ヒロインは誰だ!"
でーすっ」
ホーク「ぐ…いきなり殴るな!あと、明け透けにバラすな!」
ローズ「気にしない♪ところで、ホークは誰がヒロイン希望?」
ホーク「一言で済まされた…。あぁ?ヒロイン?」
ローズ「一応、ホークが主人公なんだから、相手が気にならない?」
ホーク「…ハッ!もしかして、実はみーんな男で、ヒロインはもしや俺!?
アタシの豊満な肉体が、野郎共に蹂躙されてしまうの!?」
ローズ「ありえない!」
ホーク「んじゃ、ママが実は着ぐるみ!」
ローズ「それは男装って言わない!もう、クリスちゃんかリドちゃん
しかいないでしょ!て、ことで容疑者二人の登場です♪」

クリス「よ、容疑者って…ひどいなぁ。」
リド「………」
ローズ「さて、ヒロインだった場合、もれなくホークとのえっちが
ついてくるワケですが?」
クリス「ま、この可愛いボクに、彼が欲情するのも仕方ないかもねっ☆」
ローズ「☆まで出して、余裕ね。そっち方面自信あり?」
ホーク「くぉら。ガキどもが、なんつー話を!」
ローズ「えー、肝心のホークは照れてるもよーです」
ホーク「実況すな!」
クリス「リドも何か話しなよ。存在、忘れられちゃうよぉ?」
リド「Σ(-_-;…(-_-)………┓( -_-)┏」

一同「喋れ!」


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