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鬼道の末に 8

名無しのアヒル氏

――う、嘘!な、なんで・・・。あっ!
初めてなのに快楽が生じた自分の身体が信じられない瑞穂。陵辱劇を見せ付けられたとき処女だった女性も少なくなかったが
快楽を感じていた女性は少なかった。それなのに瑞穂の身体からは舐められたとき以上の快楽が起こっていた。
「あっ!あっ!嘘だ!こんなの・・、ひああ!!違う・・。ああん!!」
望まないのに抑えがたい快楽に腰が動いてしまう。成幸の動作も痛みが和らぎ快楽が芽生えた瑞穂を見て
貪る様な激しい動きに切り替わっていた。それに合わせる様に瑞穂の膣は成幸の男根をひたすら締め付ける。
「あん!あ!あん!!」
これまで味わったことのない強い快楽は瑞穂に嬌声を上げさせ膣から滴るのが破瓜の血から愛液に切り替わらせた。
「み、瑞穂・・・。」
成幸は腰を振る動作を続けながらも瑞穂の名を呼びその後頭部に抱く様に手を這わせいとおしげに撫でる。
その表情は快楽で満たされていながらどこともなく悲しげだった。
「違う・・。違う・・・・。」
その表情に気付いた瑞穂は再び否定の声を上げる。自分の身体に生じた快楽を否定するため。
陵辱者とはほど遠い、成幸の表情を否定するため。肉がこすれる感触がパンッパンッと音をたて
滴る愛液がクチュックチュっと音をたて狭い牢屋に響く。巌に見せ付けられた陵辱劇でいやってほど
聞かされた瑞穂にとって忌々しい音が男根で満たされた自分の膣から生じている。
性欲からくる快楽だけでなく聴覚でも犯されている現実を味あわされている。
味覚と嗅覚も口腔内に放出されたあまりにも苦い精液の味と臭いが陵辱の現実を伝える。そして視覚。
下を見下ろすと成幸の男根で満たされた自分の女陰が見える。そこから破瓜の血、そして愛液が滴っている。
しかも愛液は受けつけたくない快楽によって膣壁から絶え間なく溢れ、純潔の証を薄めている。
――いやっ!!こんなの見たくない!!こんないやらしい自分・・。
そう思い顔を上げると成幸の顔が見える。快楽に夢中になっていながらもそれが辛い様な後悔してる様な表情。
――見たくない・・。こんな顔・・。今までのあの男みたいな顔の方が・・。
悲しみを帯びた成幸の顔を見ると嫌悪や憎しみが薄れてしまう。
それだと陵辱を喜び、心から快楽を受けつけてしまった様な気がして、どうしても成幸を憎いままでいたかった。
それなら忌々しくても陵辱を愉しみ、自分を辱めることを喜んでいた意地悪い顔でいてほしかった。
「・・・・。」
犯される現実も犯している男が辛そうな顔をしているのも見たくない。そう思った瑞穂は目を閉じ視覚を絶った。
「瑞穂・・・。」
目を閉じた姿から瑞穂の気持ちに気付いたのか成幸は悲しげな声を上げる。視覚と違い絶つことの出来ない聴覚。
肉がこすれる音も愛液がいやらしく滴る音も容赦なく耳に入ってくる。
「・・・そんな声出さないで!!聞きたくない!!」
絶ったはずの視覚で知った成幸の悲しみが今度は塞ぎようがない聴覚で知らされたことに思わず大声で叫んでしまった。
「・・・・・。」
成幸が口を閉ざす。目を閉じたままだが瑞穂には成幸が今までになく悲しい顔をしていることがわかった。
「あっ・・・。ひあ!あん・・。」
成幸が無言になっても肉がこすれる音といやらしい水音、そして瑞穂の喘ぎ声は牢屋に響き続ける。


「ああ!!あん!!ひあ・・。」
瑞穂の嬌声は本人の意思に反して絶え間なく出続ける。膣も成幸の男根をきつく締め付け、彼に快楽を与え
同時に膣壁も快楽を貪り続け、愛液を溢れさせる。瑞穂の顔も快楽に溺れとろんとした表情になっていた。
目が潤んでいるがそれでも涙だけは流さない。快楽を全身で絶え間なく感じ続ける身体とは裏腹に心は沈んでいた。
――どうして・・こんなこと受けつけるの・・?身体が俺のものじゃなくなったみたい・・。
自分の意思に全くそぐわない身体がいやで仕方ない。そんな瑞穂の意思に徹底的に逆らう様に快楽が更に大きくなっていく。
「ああん!!!あっ!!!な、なに・・・!?ひああ!!!」
瑞穂が大声を上げる。それに合わせて膣の締め付けも快楽を貪る様に成幸の男根を更に締め付ける。
突然快楽の大きさに絶叫を上げる状況。瑞穂はそれを陵辱劇で見覚えがあった。
――ま、まさか・・絶頂!?う、嘘だ・・・!
そんな思いとは裏腹に快楽はどんどん大きくなっていく。
「あっ!ひあっ!!ああん!!!」
あまりにも大きな快楽に身体が激しく動き、豊満な乳房が大きく上下する。
成幸の動きも瑞穂の膣の締め付けに反応し、より激しさを増す。それが瑞穂にさらなる快楽を与えていた。
「あ・・・・。」
瑞穂がいままでになく力のない声を上げた直後
「あっ―――――!!!」
激しい嬌声を上げついに絶頂に達した。
――嘘だ・・・。嘘!!どうして・・・・。
瑞穂が悲しみと快楽の余韻にひたっていると、
「オ、オレももう・・限界だ・・・。膣内(なか)に・・出すぞ・・。」
そう成幸に告げられた。
「・・・・・。」
拒絶の声すら上げられない瑞穂。絶頂に達してしまい思考が鈍り、絶望と諦めが生じたからだった。
――自分を陵辱した男に子種を植え付けられる・・。妊娠するかもな・・。でももうどうでもいい・・。
元々自分が助かることなど考えていない。助かったとしてもこの先どうすればいいのかわからない。
そんな身の上で妊娠したとしてももはや関係ない。絶望と諦めが瑞穂の心を支配していた。
「うあ!!あ!!はあ・・・。はあ・・・。」
成幸が声を上げると同時に瑞穂の子宮の奥に男の欲望が勢いよく放出された。
「あ・・・・。」
自分の膣内(なか)に植え付けられた白濁液の熱い感触に瑞穂が力ない声を上げる。
「・・・・・・。」
成幸は無言でようやく萎えた自分の物を抜いた。
「あ・・・。あ・・・・。」
瑞穂は絶頂の余韻からぼんやりとした顔で呻いている。その女陰からは自らの愛液と成幸の精液、
そして愛液と精液に薄められてしまってはいたが破瓜の血が流れ出ていた。


・・・・・・。」
辛そうな顔で瑞穂を見下ろしながら袴を着直す成幸。今までなら初めてのくせに絶頂に達するなんてやっぱり淫乱、と
嘲笑ったことだろうが今の成幸の表情は嘲笑うどころか後悔している様だった。
「ごめん・・・・・。」
聞こえるかわからない様な小声で謝るといたたまれなくなった様にその場から立ち去った。
拘束されたまま取り残された瑞穂。虚ろな目で自分の下腹部を見つめた。その膣は絶頂を喜ぶ様に余韻に浸っている。
純潔の証は女の悦びと男の欲望から生じた二つの白濁液により薄められていた。
その男の欲望は口にも放出され苦々しい味が今なお口腔内に広まっている。吐いてしまったため
その欲望は大振りな乳房にもこぼれていた。その先端の乳首は女陰同様、快楽の余韻に浸る様につんと立っている。
まるで全身で今まで味わったことのない快楽に悦んでいる様な瑞穂の女体。
「・・・・・・うっ。」
今まで堪えていた涙が流れ、太ももに落ちる。
「わああああん!!うっ・・・・!!ひっ・・・。ううっ!!!」
初めて陵辱劇を見せつけられたとき以上の激しい嗚咽を漏らしながら号泣する。堪えていた分、勢いよく流れる涙は
絶え間なく瑞穂の太ももに当たり続ける。
「うわあああん!!ううっ!!ひっく・・・ひっく・・・。」
覚悟はしていた。いつか自分が陵辱されることを。多くの女性を救えなかった報いとして。
そうなっても、女を捨てたも同然な自分が女として辱められても平気だと考える様にしていた。それなのに・・・。
「ひっく・・・、ひっく・・・。」
涙が止まらない目で自分の恥部を見つめた。快楽を悦ぶそこが汚らわしくて仕方ない。恥部だけではない。
乳房も成幸を悦ばせ、また乳房自体も愛撫を悦んでいた。今までも隠すのに邪魔、女らしくなどなれないから
要らないと思っていたが、今は更に女性器共々抉り取ってしまいたい位、自分の女体が憎かった。
その反面、犯した張本人である成幸を心底憎めないのが、また腹立たしかった。立ち去る直前
成幸が微かに漏らした謝罪の言葉は瑞穂の耳にも届いていた。
「謝る位なら・・ひっく、なんで・・あんなこと・・・するんだよ・・・・。」
泣きながらもその場にいない成幸に訴えた。鎖で手足を拘束された身体は止め処なく溢れる涙を拭うことも
裸身を隠すことも出来ない。今の瑞穂に出来ることはただ泣き続けることだけだった。

「・・・・・・。」
成幸は瑞穂から死角の位置で瑞穂の泣き声を聞いていた。瑞穂の、自分を見たくないであろうという気持ちを察して
立ち去りはしたものの彼女を放って、上に戻ることは出来なかった。そんな成幸の耳に入った瑞穂の自分への訴え。
瑞穂が堪えていた涙を出したのは自分がいなくなったからだと気付いた成幸は地下から外に出た。
罪悪感に押し潰されそうになった成幸は自分を罵った。
「・・・・ばかやろう・・。なんで・・あんなことしちまったんだよ・・。」


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