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鬼道の末に・零 1

名無しのアヒル氏

生まれたままの姿にされ、これ以上にない恥辱を味わっている瑞穂。しかし彼女はこれから裸にされる以上の辱めを更に受けるのである。
瑞穂はそれを理解していた。嫌って程に。今の自分の惨めな姿はその嫌な記憶を否が応でも思い出してしまう。

瑞穂はとにかく性行為に対していい感情を抱いていない。嫌悪すらある。性行為とは本来愛の為の行為。
知ってはいるけどそれを信じることができない。それは何故か。

瑞穂自身は成幸に言った通り処女である。彼女が女であることは父、巌以外知る者はいなかった。―――成幸に裸にされるまでは。
彼女が性行為に嫌な感情を抱く理由。それは父、巌が原因であった・・・。

瑞穂は巌の長子として17年前、生を受けた。巌はとにかく好色な男であった。常に妾や情婦を囲み、気に入った女性が入れば
その人の立場も年齢も鬼族か人間かも構わず連れ込んだ。相手の意思なんて一切関係ない。ただ自分がよければいい。
そんな巌は・・・・・陵辱行為を特に好んでいた。巌は好色な上残虐、そもそも鬼族と人間が争い、憎みあうのも実はこの男が原因だった。

巌の先代は残虐ではなく人間などとも友好な関係を築けていた。しかし巌の代になると一変する。人間を支配する為
ことあるごとに戦を仕掛け、多くの人間やその居城を葬ってきた。そうして鬼族に対しても恐怖で支配していた。
そして戦で行き場を失った哀れな女性を数多く己の城に連れ込み、そして・・・・・・。陵辱の対象は鬼も人間も関係なかった。

恐怖で支配する。それは実子である瑞穂も関係なかった。むしろ実子だからこそ人1倍苦しめられた。
巌は何人の女性を相手にしたかわからない程色狂いで特定の妻は持たない為、瑞穂は母の顔も名前も知らない。
それなのに巌の子供は瑞穂1人だった。それゆえ跡取りとして男子として育てられた。瑞穂はそんな父に常に反抗心を抱きながら育った。

正面上は従順にし、戦なども積極的に加わった。争いが好きなわけではない。人間が嫌いなわけでもない。
すべては巌に目を付けられない為だった。幸か不幸か瑞穂は文武両道で戦などの功績は上げられた。いつか父が力を失い
自分が跡をつげば人間との友好関係を取り戻し、鬼族にも慕われる君主になりたい。そう思って耐えていた。

しかし巌は瑞穂が自分に反抗心を抱いてることに気付いていた。巌にとって娘である瑞穂を男子として育てるのは非常に都合がよかった。
何故なら戦などに長け、跡取りとして優秀ならそれでいいし、もし役立たずなのなら性奴隷にしてしまえばいい。そう思っていたから。
普通、実娘を性奴隷にするなど考えられないことだが、巌は普通ではなかった。瑞穂も父のそんな性質をよく理解していた。
だから従順な態度に徹し、戦などで功績を上げる様に努めてた。

巌はそんな瑞穂の考えに付け込み彼女を恐怖で支配する方法を実行したのである。


それは瑞穂が13になった頃だった。

そのとき瑞穂は初陣を飾っていた。その段階で父への反抗心はすでに形成されていた。それが更に強くなることになる。
その戦で城を1つ陥落させ多くの捕虜を手に入れた。もちろんその中に多くの女性が混ざっていた。
これまで瑞穂は捕虜は見ない様にしていた。女性は特に。居ても役に立たないという理由でそれは許されていた。
しかし、そのときから状況が変わった。

―――その夜・・・・・

「父上、なんでしょうか。」
瑞穂は襖を開け、巌の部屋に入った・・。

「・・・・・・・・・!!!」
その光景を見た瑞穂は驚愕し、言葉を失った。

「よく来たのう、瑞穂。ほら見るんじゃ。これがあの城にいた女共じゃ。・・・いいぞ!そうじゃ!!。もっと腰を振るんじゃ!!!」
なんと捕虜の女性に対する陵辱劇が繰り広げられていた。女性達は全員一糸纏わぬ姿にされ、巌以外の数名の家臣達に犯されていた。
鬼は前にも言った通り残酷な性質ではない。しかし今哀れな捕虜の女性を犯している男達は巌を慕うだけあって非道な連中だった。

余談だが、後に成幸が拷問にかける鬼はすべてこの巌の家臣であった。そういう連中を見たゆえに
彼の鬼族に対する憎悪や偏見が増幅され、瑞穂への嗜虐心が募ったのだろう。

「ほら!!出すぞ!!ワシの精液をしっかり受け取るがいい!!!」
そう叫びながら30半ば位の女性の膣内にその汚らわしい精を放った。瑞穂は性に関する勉強は一通り受けていた。
自分はあの精から生まれたのかと思うと虫唾が走った。女性は顔を上げた。その視線の先には瑞穂と同じ位の少女がいた。
衣服を纏っていなかったがそれまで誰にも手をつけられていない様だった。少女は泣いていた。その愛嬌があり
将来さぞかし美しくなるであろうその顔は先程まで巌に犯されていた女性に瓜二つだった。

(・・・・・親子!!?)
なんと巌は幼い娘の目の前で母親を犯していたのである。女性は瑞穂の姿に気付くとそれまで何度も言ってきたであろう哀願を巌に言った。

「お願いです・・・。私は何されても構いません・・・。でも娘にだけは何もしないで下さい・・・。」
相手に自分の娘と同じ年頃の子供がいる。これまで絶望的だった願いが通るかもしれない。瑞穂は女性の痛ましい気持ちに気付いた。
巌も当然それに気付いていた。しかし巌が親子に対して抱いた感情は瑞穂とは正反対のものだった。

「瑞穂!その女の身体を押さえるのじゃ!!」
巌は瑞穂に命令した。

「!? ち、父上、何を!!?」
父の命に戸惑う瑞穂に巌は視線を送った。冷酷な恐ろしい視線。

――父の命が聞けぬと言うなら・・・、どうなるかわかっておろう・・・。
泣く泣く瑞穂は巌の命に従い女性の身体を取り押さえた。陵辱され心身ともに弱っているであろう女性の身体は
13歳の瑞穂でも簡単に押さえ込むことができた。

「お、お願い、放して、放して下さい!」
女性が悲痛な哀願をする。それを聞いた瑞穂は泣きたくなった。巌は少女――女性の娘の元へと近づいていった。


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