ユベル番外☆三期ラスト捏造編

説明にも書いてありましたが。三期のラストを激しい勢いで捏造しております。ご注意下さい。



 ユベルと十代、二人だけの空間の中。戦う為に作られたその世界で、十代はディスクをどうしても構える事が出来ずにいた。
「どうしたんだい、十代?早く始めよう。ボク達の最期の戦いを」
「…なあ、ユベル。本当にこんな形でしか、終わらせる事は出来ないんだろうか」
「愛し合う為には傷付けるしかないんだ。それが十代が与えてくれた愛なんだもの」
「違うよ」
 十代はユベルに歩み寄って、そのまま抱きしめた。自分が何をしたいか分かっている気がして。
「ほら、温かいだろ。本当の愛はこんな風だと思うんだ。昔のお前には分かっていたはずだ。傷付けるのが愛なんかじゃないって事」
 つらい時もあったけど、デュエルの時間が何より楽しかったのは今も昔も変わらない。それをユベルが、十代と一緒にデュエルをしていた精霊が、分からないはずがない。
「そんな昔の事、もう忘れてしまったよ。ずっと冷たくて暗い所にいたんだもの」
 十代の方からは顔は見なかったが、聞こえてくる声が少し震えていて、抱きしめる力を強めた。
「これから俺が与えてやるよ」
「十代…」
「周りの奴等を傷付けたのは許せない。許すわけにはいかない。でも、それはお前を傷付ける事で解決すべきものじゃない。お前自身が償っていくべきものなんだ」
「ボクが…どうやって…」
「分からない。だから、二人で考えていこう。前に進もう。そうすればきっと見つかるはずさ。さあ、帰ろう。みんなの所へ」
「…うん」


 翔が着いた時には、十代は一人でその場に立っていた。
「よう、翔」
「アニキ…ユベルは?」
 思わず昔の口調に戻って話しかけてしまった翔に、『アニキ』は出会った時と何一つ変わらない笑顔を見せた。底抜けに明るく、見ている人間を妙に安心させる笑顔。
「ああ、今はここにいる」
 そう言ってデッキを叩いた彼に、翔は意味が分からず頭に疑問符を浮かべた。しかし、ここに来る途中に言付けを頼まれていたのを思い出して口を開く。
「…そうだ!万丈目君達が生きていたっス!皆無事だって」
「聞いたよ。…もうそろそろ帰れるはずだ」
 十代が言い終わらないうちに辺りが光に包まれていく。強烈な光に目をやられ次に視界が開けたときには、森に囲まれた広場に異世界に行った全員が座り込んでいた。遠くにDAの懐かしい校舎が見える。帰ってきたのだ、元の世界に。
 一人元気そうな十代は、座り込んでいるヨハンの方へ歩いて行くと、彼のデッキをポケットから差し出した。
「サンキュ。結局使わなかったけどな」
「そっか」
 その時、いきなりユベルが現れて辺りを睥睨した。場に緊張が走る中、十代だけは予測していたのか平然と話しかける。
「ユベル、皆に言う事があるだろう」
その言葉に、ユベルは少しの間黙り込んで、憮然とした表情で言った。
「…ごめんなさい」
「よし!まずは謝る事からだよな」
 満足気に笑う十代を、他の仲間達があっけに取られた顔で見つめる。そんな彼等に向いて、彼はいつものように指をびしっと決めて言った。


「ガッチャ!」






こんなラスト希望でした。ある意味1ターンKILL。レインボーは返さないとね(不必要ポイント)☆デッキから墓地に送って融合召喚もなくなりましたし(まだ根に持つ)。
…ええ妄想ですとも分かっていますとも。夢を見たっていいじゃないか。正しく同人です。
この後、現在の仲良し三人組に至るわけです。

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