「―――てかさ、お前ギャップありすぎだよな」
「ギャップ?」
「見た目可愛いのに中身はクールで男っぽいし、最初は話しづらいなと思ったけど意外と素直だし…」
「どういう意味よ、それ」
「幽霊嫌いだって知った時は心底驚いたよ。あと、すげェ甘党だって知った今も」
ふわりと微笑む。この人は一体いくつ笑顔を持ってるんだろう?と、ふと思った。
「………や、別に」
「でもさ、悲鳴がうわあはないよな。女の子だったらキャーとか可愛くさ」
「無理」
「…まあ、そんなことだろうと思った。それがいいんだけど」
あたしはまた紅茶を一口飲んだ。昔から外見と中身が噛み合ってないとは言われ続けてきた。見た目可愛いのに性格は可愛くないとも言われたこともある。はかっこいいよねとも。
「で、最初はに一目惚れ」
「…え?」
「だけど俺は中身も可愛いと思うよ。好きになった」
「………あ、うん」
一目惚れだと言って告ってきた男はいた。断る理由もなかったから一応付き合ってみた。だけどいつも振られるのはあたし。どうせあたしの性格に幻滅したんでしょ?そしてあたしは心を閉ざした。
「付き合って欲しいんだ」
まだ、会ってから一週間もないって。一目惚れって、結局アンタもその辺の男と一緒なんでしょ?
「…あたしのこと知ったら、絶対別れたくなるよ」
「俺はの全てを好きになるから大丈夫だよ」
「………」
「心配なら携帯や手帳チェックするとか、何なら尾行してもらっても構わない。俺は何も隠してないよ」
だから俺の目を見て、と君は言った。目を見ると、その双眸がまっすぐにあたしを射止めた。信じても、いいですか?
「……あたしさ…最初見た時に苦手だなって思った。いきなり声掛けてきたし、そういう格好したチャラい奴苦手だし」
「あー…だからあんなに毛嫌いされてたんだ」
「うん、ごめん」
「いいよ。ただ誤解して欲しくないのは、俺、髪染めたのは高校卒業してからだし、ピアスホール開けたのも入学する三日くらい前だから…その、チャラくはないと思うよ?」
そんなのは気付いてた。喋ってみるとチャラくないと分かる。クラスにいた男子とは違ってた。
「……だから、」
「一つだけお願い、聞いて欲しい」
「いいよ、何?」
「今日だけでいいから、その…一緒にいて欲しい…な」
「怖いって?」
「…………煩いな」
一瞬呆気に取られた君は、その後に今まで見たこともないような笑顔になった。
「いいよ」
だけは、どうか本当の私をそのまんま愛して。
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