橙と黄のツートンカラーのオープンスポーツカーが民家の真ん前に横付けされる。
 台所に引きこもり沈黙を守る叔母の姿を横目に、瀬知は問題の部屋へ直行した。

薔子一瞬で治る
「そんな馬鹿な……」
「ありがとう、瀬知。」
「いや……感謝するのは自然治癒能力じゃないかな……。」

その夜
「寂しいよ、杏奈君……君の愛の灯はまだ燃えているかい……」
しげみがガサガサッ
「あ、杏奈君!」
「お父さんが強引に連れて帰るって聞かなくて……だから、地元へ戻ることになったの。それでね、店ちょ……義流羽人にこれを……」
イグアナ
「うわあ!!」
「実家へは連れていけないから、私の代わりに面倒を見てあげて……」
「こ、怖いよ杏奈君っ」
「逃げちゃダメ義流羽人! この子、とっても繊細なの!」
「わ、分かった杏奈君……やってみるよ……」
おそるおそる抱く。
「私もう行かなくちゃ……じゃあね、義流羽人……」
「杏奈君……」
朝、叔母さんの盛大な悲鳴
「ひぃ、ひぃ、トカゲ~~~!!」

義流羽人の用事で夫炙(有)会社へ行くことに。携帯で休みを入れる瀬知。

夫炙(有)会社にて一騎打ち?
「おお葉日殿、ちょうどよいところに。先ほどから男爵商事の方が見えておりますぞ!」
会議室に通され。夏印とばったり。
「夏印! 夏印じゃないか、心配してたよ!」
「嘘をつけ! お前のお陰で俺がどんな目にあったと思ってるんだ!」
 夏印は手にした書類を振り回す。
「夏印やめて! 私のために争うのは見たくないわ!」
「し……薔子! 何故ここに! くっ、俺を見るな……!」
「前科者だからね……そっとしておいてあげよう、薔子。」
「そんな……夏印、私は知ってるわ、貴方が優しい人だっていうことを……!」
「何を血迷っているのだ……。」
冴流冥坐登場。
「夏印、この人は?」
「お前の後任、冴流冥坐さんだ。あれから組織改革があってな、通信課が営業に併合されて、という事で、俺たちの直属の上司ということになる。」
「これが私の挨拶だ。」
名刺を差し出す冴流冥坐。
「どうも、前任の葉日です。生憎名刺を切らしておりまして……。」
「……サラリーマンの命とも言える名刺を切らすとはな……。」
火花ばちばち。
「高風、商談は終えたのか。」
「あ、いえ、今終わります。」
ハンコぽん。クリスタル譲渡。
「では、新プロジェクトの開発は以降当社が行うということで。」
「今後とも良いお付き合いを。」
握手で商談終了。
瀬知に新たな任務。ミシディア行きけてーい。
ええーっスパイしてきたのにまたー?!
「僕が行くのはかなりまずいんじゃ……」
「文句があるなら辞めてもらって構わんぞ。」
「ぐっ。」
耐えて偲ぶがリーマン魂。
「行くぞ高風。秘書課の晴といったか、社に戻るなら共に来い。」
「はい、分かりました。」
「ええーっちょっと薔子?!」
「大丈夫瀬知、心配しないで! ばっちり探りを入れてくるから!」
或る意味最強に頼もしい言葉を残し、薔子が去る。

大丈夫かなあ、スパイとはいえ元社員だし何とかなるかなあ。
「私も同行しましょう!」と楊さん。
「……何故ですか。」
「見志泥亜社に用がありましてな。」
ここで交通事故が。
「理梅阿惨だー!」
地元で有名な族に絡まれ車横転。
楊さんがギルと梨泥亜を病院へ送り届けてくれることに。紹介状くれ。

見志泥亜社。当然門前払い食わされる瀬知。だが、楊さんの口利きってことで何とか。つくづく、社会における信頼って武器だなあ。
「新プロジェクトの代わりに、今度行われるプロジェクトにどうしても必要な人を口説いてほしい。それができたら男爵商事を信用しよう」
「儂の孫を連れて行け」
また子連れー?!その人は辺鄙な山奥にいるらしい。信州の山奥に自腹で行ってみると、
「てっ……寺井さん!!」
「む……主も盆栽の鉢を求めにきたか……!」
「いえ、全然違いますけど。……盆栽屋さんがいるんですか?」
「いや、腕の良い焼き物師がおるのじゃ。同行するぞい。」
ぎゃーまた老人と子連れー!

で、頂上につくと焼き物小屋が。今しがた男爵新商事の素刈実亮音が追い出されたところ(男爵商事の社章だが、見たことのない色のものを付けている)。んで、焼き物小屋の中から表れたのは
「今度は見志泥亜社の人間か? 金のために焼く気はないと何度……」
「っていうか父さん! 父さんじゃないか!!」
「瀬知!? 何故……お前は確か男爵商事に就職したはず……」
「父さんこそ、てっきり鬼籍に入ったかと思ってたよ! 何度暑中見舞い出しても宛先不明で戻ってくるから!」
「ほう、この男、主の父親じゃったか。」
「うわっ、寺井さんまで……」
「父さん知り合いなのかい?」
「昔、盆栽スクールで母さんを取り合った仲だ……。」
ぱぱんの手をぎゅうっと握る瀬知。ありがとうあなたが父さんで良かった。
「こっちの子供は? もしや私の孫」
「父さん、年だね。違うよ、孫は孫でも見志泥亜社長のお孫さんだよ。」
「見志泥亜社長?! 盆栽スクールで一緒だったあの……そうか……」
恐怖の盆栽スクール。

「男なら、鶏頭となるも牛後となるなかれだ、瀬知。」
「そうだね……目の前に良い見本があるしね……。」
会社を辞めることを決意。
ツボを渡す父さん。
「これを持って行け瀬知。冴流冥坐を止めるのだ。」
「よくわからないけど貰っておくよ。」
ミシディアへ帰る。開眼なされたな、辞表をしたため、男爵商事と決別するがいい、みたいな。

ツボに辞表したためる瀬知。楊さんと会って意気投合。
男爵商事へ戻って、ツボで新社長・貝謎の頭を割る瀬知。
ミシディアへ帰る双子。何故かまだついてくる寺井。司堵も。薔子と夏印が新会社に移行した旨を知る。

冴流冥坐は既に新会社を設立。乗り込んでいく瀬知。
磁力の洞窟(……クラブか何かかなあ。クラブ・マグネティック)
登場・ギル、ヤンキーの江流布


ブツを手に入れ再び男爵新商事へ。
寺井老が盆栽鉢を冴流冥坐に投げつける(杏奈を面接で落としおって!)。秘書の春張詩阿大慌て。
「うわー!」
またしても惨事のただなかに飛び込んでしまう夏印。
「夏印、正気に戻ったんだね!」
「俺は正気だ! 錯乱してるのはお前じゃないか!」
「また濡れ衣着せられたくなかったら一緒に来るんだ、夏印!」
「どういう脅迫なんだそれは!」
「みんな私に捕まって!」
ビルの屋上からヘリで逃げ出すみんな。
「待て!」
追いかけようとする春張詩阿を止める冴流冥坐。
「良い、しばらく遊ばせておけ。」

夏印が帰ってきた後。
「ところで、一体何の事業を始めるんだ?」
「知らないよそんなこと。」
「………………おい!!!」
「あのね、お前が消えてから僕がどれだけ苦労したか分かってるかい?! こんなまとまりのない団体率いてさ、一生分の苦労をした気がするよ。全く、全部お前のせいだからな!」
「すすすすすみませんごめんなさいッ」
「謝ってくれなくてもいいよ。ただの八つ当たりだし。」

地底へ行くんだっけ。
アガルトから地底へ行って幻獣界へ。
なんか社会の暗部を見てくる瀬知。何故か大きくなった梨泥亜と再会。
「窮地に置かれれば、人間の成長は早いものよ。」
「それにしたって有り得ないよ……。」

栄振南グループ。
「俺様は栄振南グループ次期総統、貝田院(じぇらるだいん)江渡和斗サマだぜ! エッジって呼んでくれよな。」
「良い年して愛称で呼ばれたがるなんて余程躾がよろしかったんだろうね。初めまして、僕は瀬知。こっちは薔子。梨泥亜、で、これは夏印。」
「何で俺だけ”これ”扱いなんだ!」
「じゃあ、それ。」
「対象距離を変えれば良いって問題じゃない!」
「うるさいなあ、あれだろうとどれだろうと別に良いじゃないか。」
「そりゃそうだが……何だか納得いかん。」
「あんまり細かいこと突っ込んでると早死にするよ。」
「えッ……そ、そうなのか……?」
「統計で出てるんだよほら。」

総会屋琉火冠帝に無茶されてる栄振南グループ。会長と副会長(父母)の持ち株押さえられちゃって大ピンチ。
総会劇を経て新社長エジ就任で大団円。
新しい会社起こすなら手伝ってやらーとかって付いてくる。何で。ってかお前社長だろう。

任務失敗の琉火ショボーン。冴流冥坐が来る。
「お前達の処遇が決まった。是蒸様の直属下に入れ。」
「な……!」
「もうお前は私の部下ではない。」
「私は、……社の方針でなく、貴方の考えに賛同したのです!」
「そうか。嬉しい事だが、社に反旗を翻すつもりはない。それではな。」
「冴流冥坐様!」
琉火冠帝を止める春張詩阿。
「もう決まった事だ。気持ちは分かるがな……。」
「く……」
「是蒸様がお呼びだ。転属願いを出すでもとりあえず一度本社に戻れ。」

再び地底へ。ここで初めて男爵商事の陰謀が明らかに。……陰謀ってなんだ。らいばる社を潰して独占市場にしてしまおうとかか。そのために必要な他社のノウハウを何とか守らねば。ってことで、封印の洞窟(町工場?)へ。えらい重い荷物(闇のクリスタル@チタン製)を渡され。
「頼んだぞ、夏印。」
「こんな時ばかり……!」
出口で冴流冥坐とばったり鉢合わせ。
「またしてもお前達か……。」
サラリーマンのマナー合戦に移行。夏印疲れて荷物下ろし腰下ろし。
マナー合戦引き分けで終わり。夏印が荷物を置いたのは冴流冥坐の車のボンネットでした。しかも夏印、発進した車に轢かれました。キキーガッシャン大惨事。一同呆然。
「な――!?」
慌てて車から降りる冴流冥坐。集まる野次馬。逃げる瀬知一行。
「なっ、ちょっと待て、帰ってこいお前ら!!」
顔面蒼白冴流冥坐。
「おおおおい、放っておいていいのかよ?!」
「分からないのかい? これで冴流冥坐は前科者だ――夏印は身を挺して、世界を守ったんだよ!」
「あなたのことは忘れないわ……夏印!」
結局ノウハウは置いていきぼり。地底社へも戻れないからミシデイア商事へゴー。そこから月面社へレッツゴー。チャーター機で。
「……ついに海を越えたね……。」
「ハネムーンだったら素敵なのにね~。」
鋼の神経だこの女。

月面社へ行くと風枢也が。
「よくぞ参られた。」
「っていうか伯父さん! あなたこそ確実に鬼籍に入られたかと思っていましたよ!」
「うむ、話すと長くなるが割愛しよう。」
風枢也と一緒に戻ってくる瀬知。すると、えぶらな本社ビルに大型クレーンが突っ込んだ情報。
「っでぇ、何だって俺の会社なんだよ?!」
四天王勢揃い。
「是蒸様より授かった命……このような直接的手段とはな。」るびたん。
「……私とて、こんなやり方は好かない。」とばるたん。
物理的に崩壊する自社を見て( ゚д゚)な衛士。一同( ゚д゚)してるうちに、警察に連行されてく四天王。そこに冴流冥坐と夏印登場。
「さすがにこれはやりすぎでは……」
「……私に言うな。」
「あーっ!生きてたんだね、夏印!」
「瀬知きさまよくもーーー!!!!」
喧々囂々親友対決。
「むっ、お主は冴流冥坐!」
「……伯父上!?」
風枢也の爆弾発言に一同( ゚д゚)
「てことは……瀬知の兄貴か?」
「……そうみたいだね……。」
「いや、そうみたいって、お前……。」
「何だ、気付いていなかったのか。私はてっきり、知っていて無視されているのだとばかり。」
「繰也が離婚した後、瀬知は親戚の家に預けられたんじゃよ。知らぬのも無理はない。」
( ゚д゚)
「どうだ?まだ是蒸に付いてゆくか?」
「いえ……もう良いです。部下達には悪いことをしてしまった。」
崩壊えぶらな社見上げ。
「では、月核社に辞表を出しに行くのじゃな。」
「はい。」
立ち去り風枢也と冴流冥坐。
「お主たちも参るか?」
「あ、はい……。」
「是蒸ってやつに一発食らわしてやらねーと気がすまねーー!」大号泣衛士。
そんで同行一行。

是蒸と対決。瀬知がクリスタル掲げたら日光反射してピカーで是蒸のカツラがすぽーっと。
是蒸が露出して是露蒸。すげぇ嫌なオチ。
冴流冥坐は月面社に再就職。瀬知は男爵商事へ戻り。ろざは瀬知と結婚。夏印は入院生活。衛士は自社の物理的な建て直し。梨泥亜は現住界でクイーンの座に。

「ところで……これのどこが夢のようなサクセスストーリーなんだ?」
「頭に悪が付くんだよ、きっと。」

おしまい。