| "MANTIS" 第13話 文:えいじー ――敗者は全てを失い、勝者はその全てを搾取する権利を得る。 勝者が新たな敗者となるまで、その相関図は変わらない。 ジュノー、PM8:32。 雑踏の届かぬ場末の劇場に、妖艶なメロディと男達の歓声が響く。 「おら、じらしてねぇでさっさと脱げよ!」 「や…やぁ……っ」 「嫌じゃねぇよ、ダンサーの服なんてあってもなくても大して変わらねぇだろ!」 舞台の中央で男達の視線に晒されながら、ダンサーは涙目で両胸を覆う布を少しずつずらしていく。 ツンと立った乳首が布を弾くように露出するのを見て盛り上がる彼らだったが、 その関心はすぐに彼女の股間を覆う布へと向けられる。 もちろんその布を取り払い彼らに中身を見せる事は彼女にとって耐え難い行為であるが、 その過程を経ねば舞台が永遠に終わらない以上、他にどうする事もできない。 「…っ、ぅ……」 ぎゅっと目を閉じ、M字型に脚を開いた体勢のまま股間の布の留め具を外す。 脚に装飾を残したまま布がはらりと落ち、露わになった陰部に一際大きな歓声があがった。 ウィザード達がPARASITEのアジトの場所を突き止めた日からさかのぼる事およそ1週間。 PARASITEのアジトに連行されたMANTISのメンバーは彼らの手によって酷使されていた。 クリエイターはホムンクルス製造の為アジト内の研究室に軟禁され、 皇騎士とスナイパーは造られたホムンクルスの戦闘テストを行わされる。 そして戦闘能力のないダンサーはPARASITEの手のかかった酒場に派遣され、 ストリッパーとして強制的に働かされていたのである。 「へへ…もっと脚開くとか腰振るとか、いろいろあるだろ?」 「……っ」 男達の下卑た要求に、顔を背けながら従うダンサー。 艶かしく腰を動かす彼女を乗せた台が舞台裏の操作によってゆっくりと回転し、 ぱくりと小さく割れた陰部が全ての観客の視線に正面から捉えられる。 台がちょうど一回転したところで、妖艶な音楽は終わりを告げた。 途切れる曲に安堵の表情を浮かべるダンサーだが、周囲の雰囲気はおさまらない。 「……?」 今まで数回行われた舞台はその時点で行程を終了している。 しかし、今回の舞台は違った。 「ぇ…何?」 秘所を隠そうとした両腕を係員の男に取り押さえられ、台の両端に取り付けられた取っ手に繋がれる彼女。 大の字に張り付けられ困惑の表情を浮かべる彼女を余所に、場内に司会の声が響いた。 「それでは…皆様お待ちかねの生板ショーを行いたいと思います。 本日の踊り子にとっては初のショーですので、どうぞ皆様ご堪能下さい」 司会の言葉にさらに沸き上がる観客達。 聞き慣れぬ言葉に不安が増長する彼女は、今の自分の状態と観客の様子からひとつの推測を浮かべてしまう。 不幸な事に、その推測はほぼ的中していた。 「本日の踊り子のお相手は……8番の方です!」 司会に呼ばれ、8番の札を手に意気揚揚と舞台に上がる一人の男。 男は躊躇なく衣服を全て取り去り、既に膨張しきった肉棒を晒しながら彼女に覆い被さる。 「う、嘘……っ、いや、やだぁっ!」 唯一自由の利く両脚を激しく動かし抵抗する彼女に対し、男はにやつきながら彼女の唇を奪う。 口内に舌を挿し込まれ、露出した胸が押し潰され、そそり立った陰茎が太股に触れるたび、 ダンサーは嫌悪感に身体を震わせる。 「おい、楽しんでないで早く挿れちまえよ」 観客の野次を受け、男はキスと愛撫をやめて身体を起こす。 そして観客に見えやすいように彼女の片脚を大きく開かせると、肥大した自らの怒張を膣口にあてがった。 「い、いやっ!せめて、アレを着けて……っゃあぁぁ――っ!!」 避妊を要求する彼女の言い分を無視し、男は片脚を抱えたまま一気に根元まで挿入する。 男が腰を動かし始めたのに合わせて舞台は再び回転し始め、 結合部を全ての観客に平等に晒していく。 「いやぁぁっ!お願い…やめて……許してぇ……っ!!」 生で挿入された姿を多人数に見られ、ダンサーは泣き叫びながら行為の中止を懇願する。 しかし当然ながらその願いが聞き入れられる事はなく、 男は豊かな胸を揉みしだきながら熱心に腰を動かし続ける。 しばらく抽挿が続いた後、男は最奥まで突き挿した所で腰の動きを止めた。 「さて…そろそろ出るぞ」 根元まで埋めたまま、確認するように彼女に語りかける男。 その言葉を聞き、ダンサーは我に返ったように男の顔を見つめる。 「ま…待って!お願い、それだけは許して……!」 「どうしようかねぇ?外に出してもいいんだが、それじゃ見てる奴等が満足しないだろうしなぁ」 「く、口に出していいから…全部飲み込むから……中だけは、中だけは許して!」 「だそうだが…どうする、みんな?」 彼女の胸をゆっくりと弄びながら、男は観客に問う。 ――観客の答えは、彼女を絶望させるものだった。 「馬鹿、中出しに決まってるだろ!」 「こないだの踊り子みたく孕ませてやんな!」 「だそうだ。残念だったな」 「うそ…嫌、いやぁ……っ!!」 ふるふると首を振るダンサーに構わず、再び激しく腰を動かし始める男。 絶頂はすぐに訪れ、男は遠慮なく彼女の膣内で欲望を暴発させた。 「――っ!?あっ、あぁぁ……っ!!」 ビクリ、ビクリと痙攣する男に合わせるように、抱え上げられた彼女の片脚もピクピクと震える。 歓声がピークに達した場内とは対照的に、ダンサーは虚ろな瞳に涙を浮かべ沈黙した。 「客の反応は悪くないようだな」 舞台袖から狂宴を見ていた男は、劇場の支配人らしき男の横に並びながら声を漏らす。 支配人の男はその声に気付き一礼すると、顎に蓄えられた髭を整えながら満足そうな表情を浮かべた。 「そりゃあ、貴方様の提供してくれた娘に外れはありませんから。 ……で、あの娘もいつものように?」 「ああ、好きなように使い潰してくれて構わない。こちらは既に一括で礼金を受け取っているからな」 「有難うございます」 再び舞台から響き出す悲鳴と歓声。 彼女が引き抜かれぬまま再び犯され始めたその光景に対し、男は背を向けて歩き出す。 「最後まで見ていかれないのですか?」 「いろいろと忙しいものでな」 支配人に背を向けたまま片手を上げ、男は舞台を後にした。 ・ 地中の奥深くに造られた寄生虫の住処。 エルメスプレートの地下空洞を利用して造られたアジト内は、 床が水平に加工された事を除くと自然の造形に任せた造りになっていた。 食堂やギルドメンバー達の室内でさえ壁面に岩肌が露出している有様である。 捕虜用の牢獄などは床面の加工すら施されず、洞窟内に檻をつけただけの造りと言っても差し支えない。 そんな劣悪な環境の中に、スナイパーは両手を鎖で繋がれた状態で捕えられていた。 繋がれた、と言っても鎖の長さには余裕があり、食事をしたり牢獄内を歩き回る事もできた。 だが、それはあくまで普段の話である。 「……。」 鎖に両手を吊るされ立たされたまま、無言で前方を睨みつけるスナイパー。 彼女を繋ぐ鎖はピンと張った状態で上方に伸び、天井を通して檻の外へと伸びている。 檻の外で再び下方に降り、滑車に巻き取られた鎖の束。 その滑車のハンドルを握るローグに、彼女の視線は向けられていた。 「さて、今夜もお楽しみの時間だ」 鎖を巻き取った滑車を固定し、ローグはにやつきながら彼女の元へと歩み寄る。 やがてその距離がゼロまで近づいても、彼女はローグを睨みつけたまま微動だにしない。 ――ローグが彼女の胸を覆う衣服に手をかけても、微動だにしない。 「やれやれ、今日もだんまりかよ」 言いながら彼女の衣服をずり下げ、露わになった乳房に舌を這わせるローグ。 左手で背中を抱き寄せながらピチャピチャと音を立てて表面をなぞり、 右手を彼女の下腹部へと滑り込ませる。 そして親指で陰核を刺激しながら、唇で右胸の先端を啄む。 ローグの愛撫に対しわずかに肢体をくねらせる彼女だったが、それでも一言も喋ろうとはしない。 「非暴力非服従、ってやつか?ま、抵抗がない方が俺も楽しみやすいがな」 中指を秘所に突き入れ、乳首と陰核を愛撫したまま膣内を弄ぶ。 しばらくその愛撫を続けた後、ローグは一旦離れ下腹部を覆う衣服と下着を足首まで降ろす。 やはり抵抗のないまま晒された彼女の陰部は、既にしっとりと濡れそぼっていた。 「身体は正直なモンだな。お前も見習ったらどうだ?」 沈黙を続ける彼女の秘部に、今度は人差し指と中指を突き入れるローグ。 彼女の様子を注意深く観察しながらゆっくりと二本の指を掻き回すと、 やがてある一点に狙いを定め、そこと陰核を挟むように強く刺激した。 「――っぁ!」 わずかに、彼女の口から張り詰めていた吐息が漏れる。 ローグは口の端を吊り上げると、その部分を集中的に責めながら内股に付着した愛液を舐め取っていく。 「……っ、ぅっ…」 身勝手で繊細なローグの愛撫に、彼女の吐息が漏れる間隔が次第に短くなっていく。 それに伴い彼女の膝がガクガクと震えながら力なく折れ曲がるが、彼女を吊るす鎖が崩れ落ちるのを許さない。 「おら、素直によがればもっと気持ち良くなれるぜ?」 「――ぅぅっ!!」 彼女の嬌声を引き出そうと陰核を押し潰すように刺激するローグだが、 肢体がビクリと震えるに留まり、彼女の態度は変わらない。 「…ちっ、ならそのままイっちまえよ」 舌打ちしつつ指の動きをさらに速めるローグ。 急速に絶頂へと近づかされた彼女は、それでも天井を見上げながら無言の抵抗を続ける。 だが、身体はあっさりと屈してしまった。 「――っ、――っっ!!」 彼女の下腹部がガクンと大きく跳ね、秘部の周りを舐めていたローグの顔に大量の飛沫が降りかかる。 同時に膣内に突き入れた二本の指が急速に締め付けられるのを感じ、 ローグは満足そうに彼女の蜜壷から指を引き抜いた。 ・ 「…っ、はぁっ……」 肢体を震わせながら荒く息を吐くスナイパー。 ローグは服を脱ぎ自らの怒張を曝け出すと、彼女を休ませる事なく片足を抱え上げる。 「何一人で満足してんだよ」 「っ……――っ!!」 彼女の覚悟が決まるより一瞬早く、愛液と唾液でベトつく秘所に陰茎が深々と突き挿さる。 片足で立たされた不安定な体勢で貫かれ苦悶の表情を浮かべるスナイパーだったが、 ローグは構う事なく腰を激しく動かし始めた。 「今度は俺がイク番だからな、優しくしてもらえるなんて考えるんじゃねぇぞ」 「っ、ぁ、ぅ……っ!」 その宣言通り、ローグの陰茎は激しく抜き挿しされる度に体積と硬度が急激に増していく。 対するスナイパーはそれまでの快楽から一転し、苦痛と嫌悪感に顔を歪めた。 彼女の感情とは裏腹に、膣内は突き入れられた肉棒を喜ぶように愛しく締め付け続ける。 その感触に高められたローグは彼女の身体を密着させるように抱き寄せ、 うなじに舌を這わせながらストロークを大きくゆっくりとしたものに変える。 「そろそろイクぜ……中出しが嫌なら嫌って言えよ?」 膣壁をゆっくりと掻き分ける雁首の感触に身を震わせる彼女だが、 ローグの警告にも顔を背けたまま答えようとしない。 「ふん、そんなにガキが欲しいか」 毒づきながらゆっくりと腰を引き、引き抜きかけた肉棒を最奥まで一気に叩きつけるローグ。 「――っあぁっ!!」 その衝撃を受け、遂にはっきりと聞き取れる程の嬌声をあげるスナイパーだったが、 ローグはもはや構う事なく、彼女の胎内で絶頂を迎えるべく激しい抽挿を続ける。 そのまま、無言の抽挿がしばらく続いた後。 前触れもなくローグの身体が大きく仰け反り、陰茎が深々と彼女に挿し込まれた。 「っく……そら、お望み通り仕込んでやるよ!」 反射的に腰を退こうとする彼女の腰を抱き寄せ、がっしりと固定するローグ。 そしてそのまま彼女の最奥で達すると、粘り気の強い白濁を胎内に撒き散らした。 「――っ!!……ぁ、あぁ……っ」 小さく悲鳴を上げながら、陰茎の痙攣に合わせ全身を震わせる彼女。 射精を終えたローグは余韻も楽しまず陰茎を乱暴に引き抜き、 事後の女など興味がないかのように彼女に背を向ける。 「ロードナイトの味見もしたかったが、奴はもうテストに参加させられちまってるからな。 奴がくたばってお前が駆り出されるまでは毎晩楽しませてもらうぜ」 笑いながらローグは檻を閉め、牢獄を立ち去った。 劇場からアジトに戻った男が牢獄で見たのは、 あられもない姿で鎖に吊るされぐったりとしているスナイパーの姿だった。 股間からは陵辱の証が溢れ、内股を伝い片足首に引っ掛かった下着を汚している。 「あいつも良く飽きないものだ」 男は軽く溜息をつきながら滑車のハンドルを回した。 緩んだ鎖は支えの役目を失い、彼女は力なくその場に崩れ落ちる。 その様子を一瞥し、男はアジトの最下層へと向かった。 ・ 最下層へ向かう途中、男は別の部屋へと立ち寄る。 室内で書類をまとめていたクリエイターは、男の存在に気がつくと怪訝そうな表情を浮かべた。 「またリバイヴの研究か?熱心なものだな」 「別にいいでしょ。アンタの依頼はこなしてるんだから」 無愛想に答え、書類の束へと視線を戻す彼女。 その様子を気にする事なく男は立ち去ろうとするが、思い出したように振り返る。 「……そうそう、今朝方グワイツ伯爵から連絡があった。 裁判の結果、彼女の公開処刑が決まったそうだ」 「へぇ」 特に感慨もなく、彼女は相槌を打つ。 「あんな出来損ないに騙されるなんてね」 「全くだ」 呆れるように笑い、男は部屋を出た。 男は食料庫で一通りの食事を調達した後、通路の陰に隠れるように存在する細道へと入る。 そしてさらに狭まっていく通路を進み、最奥を厳重に塞ぐ鉄製の扉の鍵を開けた。 扉の奥には、他の部屋とは違う豪勢な造りの部屋が広がっていた。 アルベルタの豪邸を思わせる内装の中央、純白のダブルベッドに横たわる一人の女性。 男はベッドに身を乗り出し、ハイプリーストの衣装を纏った彼女に優しく口付ける。 「――ただいま、姉さん」 眠りから覚醒した彼女を見つめ、男はあの時と同じ笑みを浮かべた。 |