NOVEL Interplay of life 10
Interplay of life
第十話
〜知られたくなかった真実〜
秋菜「先輩、帰ってくるの遅いなぁ・・・。
苦労話とか一杯聞かせようと思ったのにな・・・。
・・・ちょっと探しに行ってみようかな。」
・・・・・・
いつもの通学路を早歩き。
空を見上げると、雲の代わりに薄らと見える星と
見事にコントラストを描いている月が写っていた。
秋菜「夜って怖い所と綺麗な所があるんだなぁ・・・。
この二面性が何ともいえないっていう人が多いんだよね・・・。」
いつもの住宅街。
どこの家も家族団欒で楽しんでいる。
食べ物のおいしい匂いが漂っている。
秋菜「私に家族がいたらなぁ・・・。
・・・いいなぁ、声のある食卓って。」
小さい頃よく遊んだ公園。
明るい時は人々がとことん明るく、
暗い時は誰も居ない、暗い聖地。
秋菜「よくお母さんと一緒に遊んだなぁ・・・。
あの時は毎日が楽しかったな・・・。」
公園を中切って歩きながら少女は昔を思い出していた。
秋菜「あそこにいるのは・・・先輩!
って、ベンチに倒れてる!!!」
そういって彼女はベンチに倒れているターゲットに突進した。
秋菜「せせせせ、先輩!先輩!大丈夫ですか!?」
眠っている和夫を叩き起こそうとする。
和夫「ん〜・・・何だよミルラ・・・」
秋菜「先輩、大丈夫ですか?」
彼女は乱暴に和夫の体を揺らした。
和夫が意味不明な事を言い出したのでさらに力を込めて揺らした。
ミルラ「いっ、痛いです!やめて下さい!」
秋菜「えっ?」
何と運が悪いことだろう。
ミルラは普通に飛んで
和夫を起こそうとしている人と目が合ってしまった。
秋菜「な、何これ・・・。」
ミルラ「ご・・・ご主人様に暴力を振るうのは・・・」
秋菜「先輩をこんなにしたのはあなたね!」
ミルラ「いえ、私はただご主人様と月を見てて、
いつのまにか寝てしまってただけです!」
和夫「ん?あ・・・?
・・・・・・!?」
最悪の結果だった。
見事に正体がバレて、おまけに危ない方向に進んでいる。
更にバレてしまった人物もまたちょっとマズい。
此処で俺と秋菜の仲が険悪になったらまた弄りのネタが増える。
ミルラ「私は人畜無害の妖精です!
大丈夫ですから!私は何も・・・!」
秋菜「私の先輩を誘惑したりするなんて絶対に許さない!」
ミルラ「別に誘惑なんて事は・・・」
和夫「いや、別にこいつは悪くないから・・・」
秋菜「いや、先輩は誘惑されているだけです!
今その呪いを解いてあげます!」
和夫「誘惑というより俺にとってこいつはダイナマイトなんだって。」
秋菜「じゃあなんでこんな意味不明な自称妖精さんがいるのかどうか
説明して下さい。」
///以後執筆中///
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