− 接近 −


「知らねーよ」
ぶっきらぼうな言い方だ、と思った。

少し怖くなって、チラリと後ろを確認する。
無意識に距離を取ろうとしていた。

でも、次の瞬間には手首を取られていた。
同時に視界が暗く遮られる。

驚いて顔を上げた私の目に写ったのは、
オレンジと黒の上着。
羽織られただけのその隙間からのぞく肌。
自分のものとは違う、その筋肉の流れに
ドキンと胸が鳴り、そしてジワジワと怖れが生まれる。

思わず後ずさった私の背中がドンと壁にぶつかった。
逃げられない。

更に迫る存在。
肩の高さに留められた両手首は
まだ固く掴まれたまま
私はそのまま壁に強く押し付けられた。
そして唇がふってくる。

最初は触れるか触れないかくらいのキス。
それが急に力を増し、口全体を覆って
唇の間を舌が割り込んで来る。
息が出来ない程に激しいやり取り。

その時、ああ、ナルトは男なんだ・・・と理解した。

何回目か、もうわからなくなるような口づけの後、
急にふっと間があいた。
「逃げたかったら逃げていいよ」
ナルトはそう呟いて、私の顔を覗き込んだ。

嘘つき・・・と思った。
だって、その目は、逃がさないから、と告げているのに。
私はその獣のような青い瞳を直視出来なくて、視線を下に逃がす。

その時、私の手首を掴んでいたナルトの手がふっと外れ
そして、その手は私の胸の膨らみをそっと覆った。
節のある大きな手、長い指。これがナルトの手?

幼かった頃の記憶がふと蘇る。
波の国の任務、タヅナさんを狙う忍達が私達を襲ってきた時
恐怖で動くことすら出来なかったナルト。
それを悔いて自らの手の甲を傷つけて誓った。

その手が、今ゆっくりと私の胸の形をなぞっていく。
それから俄かに指を折り曲げ、膨らみを揉みしだき始めた。
強く、強く、握り潰しそうな勢いで。

目の先で繰り広げられた行為に、私は羞恥から顔を背けた。
でも、ナルトの指が私の顎にかかり上を向かされる。
そして再び繰り返される深い口づけ。

同時に、ナルトの手は上着の裾から中に入り込み
脇腹を通り、背中をゆっくりとなぜた後、
下着の隙間をくぐり抜けて乳房に到達した。

「・・・・・っ!」
それは不思議な感覚。
素肌の上を自分でない誰かの手が通っていく。
乳房を丸く包み、ゆっくりと力強く、その形を変えようと蠢く。
乳房の先端、何かが熱く固くその存在を誇示し始め
同時に身体中が痺れるような感覚に襲われた。

心臓がすごい速さで鼓動を繰り返し、胸が張り裂けそう。
身体中が熱くて頭がぼぅっとする。
なに・・・これ。
私、どうなっちゃうの!?

その時、ナルトが手の動きを止めた。
「サクラちゃん・・・」
呼びかける声に、固く閉じていた瞼を薄く開ける。
ナルトは真っ直ぐこちらを見ていた。

「怖いの?」

唐突な言葉に答えられない。

怖くないと答えたい。
でも・・・怖いに決まっている。
・・・でも
私はごくっと息を呑み込み、
小さく頭を振った。

「・・・大丈夫」

その時、ナルトの目から少し力が抜けた。
そして、いつもの彼の色が戻ってくる。

「ごめん」
彼が口元をわずかにほころばせる。

「ごめんな」
突然、謝罪を口にした彼の顔を窺う。
「ナルト・・・?」
でもナルトは私の視線を逃れるようにちょっと横を向いた。
私は不安になる。

そんな私の表情を読んだのか、ナルトはぱっとこちらを向いた。
そして、口を真横に引き結ぶ。
「ごめん・・・本当はオレが怖い」
「え?」

それから、困った、という顔をして
切なそうな顔をして笑って言った。

「サクラちゃんを壊しちゃいそうで怖い」

その瞬間、愛しさが溢れる。
大切にされている。
こんなにも大切にされている。
私はナルトの首にしがみついていた。

「サクラちゃん・・・?」
「壊れてもいいから・・・。大丈夫だから。
だから・・・」

抱いて・・・

そう告げていた。

あなたを愛したい。包みたい。
そう、思った。

ナルトは首に回された私の腕に
愛しそうに唇を這わせた。

「サクラちゃんは大胆だなぁ」
そう呟く。
からかうような、その言い方に、カッと顔を赤くする。
「な・・・何よっ」
腕を突っぱねて身体を離そうとした私を
でもナルトは逃がさなかった。
背中に回された手がしっかりと私の身体を固定している。

「もう離さない」

ナルトの手が今度は下に伸び、膝を撫でてから後ろに回り、
ゆっくりと上に向かう。
太ももをなぞる。
尻を撫で、その指先が尻の割れ目を分け入るように蠢く。

「・・・んっ!」
驚いて声を上げた私の口を塞いで、
ナルトは私のスパッツを下着もろとも取り去った。

そして私の手を引いてベッドまで連れて行く。
ベッドの端に腰を下ろして私を見上げる。
私はどうしていいのか困ってしまって、手を引かれたまま立ち尽くした。
そうしたら、ナルトは左腕を伸ばして、また私の背中を囲った。
右手が私の腿に触れる。ゆっくりと引き上げられる。

私はナルトの足の間に挟まれた格好になる。
下着を取り払われた腰元がとても心許ない。

「額あて・・・邪魔だな」
ナルトがそう言うので、私はナルトの額あてを外してあげた。
ナルトは左手を背中に回したまま、私の額あてを外す。
その、首元を掠める手の感触がくすぐったくて
思わず身をすくめる。

そうしたら
「サクラちゃん、首弱いんだ?」
低い声がして、同時に首の後ろを指が這う感触がする。
ぞわぞわとした感覚が身体中を走る。

「やぁ・・・っ!」
思わずあげてしまった声に自分でびっくりする。
私ったら、なんて声・・・・!
両手で口を塞ぐ。

ナルトが一瞬驚いた顔をして私の顔を見た。
青い瞳、吸い込まれそうな真っ直ぐな・・・

でも、直後、その瞳は剣呑な光を放つ。

「!?」
私の背中に回されたナルトの左腕が消えたと思ったら
右手が私の膝裏をすくい上げて
私は一瞬にしてベッドに押し倒されていた。

開かれた両脚。
恥ずかしさに慌てて閉じようとするけれど、
ナルトの大きな手がそれを許してくれない。

ナルトは目を細めて私の顔を眺めた。
「その声、もっと聞かせて」
そして、ゆっくりと顔を埋める。

「・・・や・・・」
甘い、痺れるような感覚が全身を巡って、私は目を瞑った・・・


自分の絵に文章つけるって何か恥ずかしいですが・・・(今更か?)
こちらは、めろ様 に差し上げたイラストから
スパッツが消えた経緯についてお答えしたものです。

めろ様のサイトはこちら 「リプレイマシン」


別バージョンのイラスト「接近」はこちら



TOP に戻る

Designed by Toko.design