|
周りは、異変に敏感で無関心だ。 特に、この今の日本では。 こんな薄暗い裏通りで、銃を突き付けられた男を助けようとは誰も思わない。 「いい加減、話さないと、お兄さん撃っちゃうかもしれないよ?」 相変わらず、男は笑いながら、自分に銃を押し付けてくる。 いい加減、こめかみの辺りが痛い。 目の端を人が横切っていく。 こちらが見えているようなのに、誰もが、見て見ぬフリをする。 本当、何という冷たい世だろうか。 まったく、この人生最大の絶体絶命のピンチをどうすればよいだろうか。 「ダメだよ。 誰かに助け求めようとしたって、無駄だからね」 男の声が裏通りに響く。 確かに、助けを求めても無駄かも、しれない。 何せ、この世はこんなにも他人に無関心なのだから。 |