ずっと、この腕の中に…


お風呂も入り、テレビを見ながらゆっくりと過ごす。
その時間でその日あった出来事を沙理が話す。
俺は、それを聞いて相槌をする。
沙理の話すしぐさ、表情が俺の一日の疲れを忘れさせてしまう。
今日もいつも通り沙理の話を聞いていた。

「テレビの取材?」
そんな一言から始まった。
「うん、そう。ほら今、食育が話題になっているじゃない?
それでうちの園ではどんな取り組みがあるとかそういうことを話すの。」
あ〜、びっくりした。きちんとした取材ね。
それにしても食育ね〜。
「…そうか。調べたもんな、一緒に。懐かしいな。」
子供の食育に対するレポートを大学時代のときに課題としてでたとき、書きたいことがいっぱいあって枚数にまとめられない っていっていた。
調べれば調べるほどのめり込んで、食育に力を入れている園で働きたいって今の園に就職したぐらいだしな。
「そうよ。
食育で一番大切な時期が離乳期から幼児期の食事っ言われているんだけど…。
その中で園はどのような取り組みをしているか調査する番組なんだけど。
うちの園では、子供たちに多くの食べものに触れ合ってもらうようにって、畑を借りてお野菜を作ったり、 川に行って魚を取ったりして、調理したりするのよ。
私は、保育園担当だから付属の幼稚園ほどではないんだけれどね。」
「いつ収録があるの?」
「月曜日よ。」
今日は、金曜日――、
「いいか、沙理はかわいいんだから男の人ににっこり微笑んだら駄目だからな?」
「なにそれ。お仕事だし、そんなに神経質にならなくても大丈夫だよ。」
そう言って笑っていた沙理があまりにも可愛くてその唇をふさいでしまった。

月曜日――、仕事中気になりながらも書類を片付ける。
沙理からの連絡を待ってもこない。
悶々としながら仕事を終えて帰宅した。
チャイムを鳴らし帰宅を知らせると、沙理はチェーンを解き鍵を開けた。
「ただいま〜」
そう言って沙理を抱きしめた。
今日も一日頑張ったな〜などと悦に入る。
そして、やっぱり自宅が一番心地いいと再確認させられる。
「おかえりなさい〜。」
そう言った沙理の言葉はいつもよりもテンションが高く、ニコニコしていた。
コートと鞄を預けて洗面所にいき、うがいをする。
風邪をひき易い沙理が習慣にしていることで俺にも習慣がついた。
服を着替えて、リビング・ダイニングに入ると、中華の香りが漂う。
いつも通り、運ぶのを手伝いご飯を食べて、沙理が片付けをしている間にお風呂に入る。
今日は、会議の資料の見直しがあり沙理がお風呂に入っている間に終わらせる。
文章を保存をして、テレビをつける。
そのぐらいになると、沙理は戻ってくる。

俺の隣に座り今日の取材について聞こうとすると、 「もう、私嬉しくて〜。」
そう切り出した沙理。
興奮して俺に話を挟む隙も与えない。
聞いてるだけで腹が立ってくる。
要するに、あの人気シンガーソングライターの手塚 匠が取材に来たということ。
手塚 匠って、そんな番組でるのか?
彼は、歌番組に出るぐらいだろ?
そう思ったら、少し落ち着いたらしい沙理に聞く。
「あのね。
本当は実力派人気俳優で4年連続彼氏、夫にしたいNO,1の佐倉 劉がやるはずだったんだけど、 スケジュールが合わなくて変わりに来たんだって。」
手塚匠って子供と遊ぶとか、そういうイメージないんだけどな…。
「もうね、子供に対する接し方がすごくいいの。
なんていうのかな?…自分の子供のように…。
違うなぁ。
そう、イメージが。やわらかいの。
彼そろそろ結婚するんじゃないのかな?
予行練習?できちゃった婚?
あんなパパだったらもう最高って他の先生も言ってたのよ。」
沙理も手塚匠がいいって?冗談じゃない。
俺がいるのに…。
その言葉にカチンときた。

横にいたはずの沙理の腕を引っ張りソファーに沈める。
突然のことに驚き抗議の声をあげようとする口を唇で塞ぐ。
その間に上着を脱がす。
胸があらわになると、頂を転がすように撫でる。
唇を頬から耳へ、耳から首筋へと滑らせる。
胸に滑らせると頂を転がす。
「あぁ…ん」
今まで必死に声を抑えていたが、沙理は声をだし反応する。
恥ずかしいんだろう…。
今迄、こんな電気がついているところで…、 しかもソファーでしたことは数えるぐらいしかないのだから…。
いつも沙理に懇願されて電気は消してしまうことはあるけれど今日はそんなことをしない。
甘噛みすると、声はだんだん大きくなる。
沙理には、左の乳輪にほくろがある。
そこも重点的に舌を動かす。

一度胸から唇を離し、沙理の様子を伺う。
とろんとした目を向けているのを確認して、ズボンと下着を脱がすために沙理の耳元で囁き、 耳の裏にキスマークをつけながら脱がす。
沙理はただ目を閉じ、内腿を撫でられ、無意識に脚を広げる。
その間に入り、首筋から舌で愛撫していく。
「……っあん。」
沙理の感じるポイントを辿りながら降りていき、 股の内側に手を滑らせ、さらに脚を広げさせる。
すでに濡れていて、屈みこみ熱くとろけた部分に舌で愛撫をほどこす。
そして、充血しきった花芯を吸い上げる。
沙理は、もうただ喘ぐだけで身体が思うように動かないはず…。
それをいいことに俺は、愛撫を続ける。
「ああんっ、………もう、はぁ、あぁ……んっ。」
声が部屋に響く。
それでも愛撫をやめず攻め立てさらに舌を奥深く差し入れる。
「やっ、もう許して…。もう、ああん……はぁ。」
イっちゃいそうになる寸前で愛撫をやめる。
それを繰り返す。
俺も、沙理が欲しくてしょうがない。
「もうダメ……」
そう言った沙理は俺の髪をかき乱し、イった。


「……はぁ…はぁ…」
何度も攻められて、どこを触っても感じていた。
「イったばっかりで、少しつらいか?でも……、まだこれからだよ」
そう言って、沙理に被さり強く、奥深く突き上げた。
「ああああああ……」
沙理の体が痙攣するように震え上がりイったのがわかった。


それでもやめずにふるふると揺れる沙理のふくらみを、両手で優しく揉む。
唇からは、艶のある喘ぎ声。
「気持ちいい………?」
ゆっくりと腰を動かしながら、口の端で少し笑う。
「り…ひとぉ〜。……ああん。もうっ」
それに対しての返事はなくただ俺の名前を呼ぶばかり…。
素肌を密着させ、抽送を繰り返しながら、沙理の耳元でささやく。
「そんなに手塚匠がいいのか?」
きっと沙理はなんで押し倒されているか分かっていないはず。
そう囁くと、聞こえていないのかただ喘ぐばかり…。
「お前は、俺だけを…、俺だけを見ていればいいんだ。」
甘い声を漏らしながら、沙理の体も揺れ始める。
速度はゆるいままなのに、奥深いところから湧き上がる快感。
「あっ………ああんっ、はぁっ、はぁ……りひと…っ」
「沙理、お前は俺だけを見てくれ………」
身体を起こし、腰だけを前後させながら懇願に近い言葉をつぶやく。
「………沙理、目を開けて、俺をみろ」
意識が飛んでしまいそうになりながら目を開ける。
沙理が俺を見たことに満足し、一瞬微笑みかけた。
でも次の瞬間、小さく舌打ちした。
「くそっ、…だめだ、もうっ……」

沙理は理人に体を押さえつけられた。
そして、深く深く刻まれていく。
「あぁ………っ、すご………いっ、はぁ………ああんっ、あっ、あっ、……りぃ…ひ…と…」
ただ零れ漏れる息。
「沙理………っ」
その瞬間、律動がさらに速まり、その動きと共に沙理の体は最高の一瞬を迎えた。
「………………っ!!」
沙理は、声にならない悲鳴を飲み込みのけぞる。
「俺も………もう………っ!」
俺は、自身への急激な締め付けに合わせて何度か最奥へと突き貫き、焦げそうなほどの熱を解放した。
「愛してるよ、沙理…」



放送日。
しっかりと録画をして、リアルタイムでも見た。
沙理の仕事している姿を見ることは、はじめてで誇らしくもなった。
ただ、子供への接し方がまるで自分の子供のように接していた。
自分の子供が生まれたらどうなるのだろうか――?
という思いは残ったが、今はまだ2人でいたいと思う。
でも、いつかはこの腕に俺たちの子供を、抱くときが来るだろう。
沙理と俺たちの子供を。

子供を抱きしめられる期間は限られているけど沙理は、
ずっと、この腕の中に…




櫻お姉さん。
1周年おめでとうございます。
さて、リクエストのRR夫婦ですが、こんなんでいかがでしょうか?
初年齢制限アリですよ。
初と言うことでドキドキです。
返品可ですので言ってくださいね。

桜利





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