リヨン伝説フレア補完計画 「フレア誕生・野望のルーツ編」
唐突だが、皆さんは「ルーツ」というアメリカのテレビドラマをご存知だろうか?
『ルーツ』(Roots)はアレックス・ヘイリー原作の小説「ルーツ」を基にした1977年制作のアメリカ合衆国のテレビドラマ(ミニシリーズ)で、一人の黒人作家がその先祖の黒人奴隷のたどった道を探るという、自らまでの系譜を逆にたどる作品である。
さて、名作リヨン伝説フレアは1986年に発売され、その高いクオリティは現在のエロアニメに大きな影響を与えたということを前回の補完計画で述べさせていただいた。
そのクオリティは当時の「18禁アニメの作画レベルを超えた高い品質もさることながら、メインヒロイン「フレア」王女のデザインがかわいらしかったことが最も大きいと思う。
作画だけなら、「うろつき童子」三部作のほうが遥かに↑であった。しかし、キャラはかわいくなかった。さらに、このジャンルの金字塔を打ち立てたくりぃむレモンシリーズは新旧の二つに別れるが、その元祖である旧シリーズはシチュエーションこそ高いクオリティを誇るが、作画はお世辞にも良いとはいえなかった。
ラルシリーズにおいて(今なお高い支持を得ていることを承知の上で言うが)も作画以前にキャラがダサかったのである。
そこで、このフレアがいかに衝撃的なかわいさ(当時)だったか、フレア誕生のルーツを今回の補完計画で探ってみたい。
キャラデザインを手がけた内田氏に聞けば早いが、それではつまらないし、聞く勇気もないので、今回の補完計画は当時のアニメ界のヒロインキャラをたどりながら比較し探っていく。ではルーツ・フレア版をどうそ!

フレアのキャラクターとデザインの特徴をピックアップ
キャラクター設定の特徴
1:職業 王女
2:年齢 16歳
3:性格 天真爛漫(神聖な沐浴でポペと遊んでしまう所?)
4:衣装 欧風ファンタジー(女性はギリシャ系?の衣装)

キャラクターデザインの特徴
1:青い髪
2:小柄だが手足の伸びたスレンダー体形
3:年齢と18禁ヒロインとしての役割を意識した絶妙な乳房の大きさ
4:16にもなって無毛股間(当時のモザイク基準をかわすため?)


フレアのキャラクターの特徴からそのルーツとなったアニメヒロインを探る
王女キャラ ※当時のヒロインといえば王女、王女といえばヒロインでした。

1:ゴライオン  ファーラ姫(1981年登場のヒロイン)
2:ダンバイン シーラ姫(正確には女王。しかし年齢も一致。エレ除外。)
3:超次元伝説ラル  王女ユリア(ファンタジー触手陵辱の元祖!)
4:夢次元ハンター ファンドラ(実は王女だったらしい)
デザイン上の類似ヒロインキャラ

1:ダンバイン シーラ姫(年齢職業に加え、髪の色、髪型が酷似)
2:夢次元ハンター ファンドラ (髪型や髪の色、体形や演出)
3:飛影 ロミナ姫(服装 1985年放映)

フレアのルーツとなるアニメヒロイン大解剖

「ゴライオン ファーラ姫」
ゴライオンの詳細はここでは割愛する。ポイントはアミュー姫とかいうファーラ姫にそっくりな別の星の姫が出てきて、この姫が敵の王子に陵辱されていたというなんとも刺激的な事実をピックアップしたい。テレビアニメとしては現在では考えられない王女陵辱という大胆なジャンルを一期に広めた神作品。
さすがにヒロインがテレビで犯されるわけにもいかず、そっくりさんで対応したと思われる。従って正確にはアミュー姫がフレア原型ともいえるかもしれない。王女が化け物(悪魔的異星人)に陵辱されうというフレアの原型をここに見出すことができる。また額のティアラもロミナ姫からフレアへと受け継がれている。1981年登場でフレア誕生の礎として、時系列的にも符合する。


「超次元伝説ラル 王女ユリア」
1984年12月発売のこの作品で、ユリア王女は怪物に拉致され、触手で陵辱され、舞台はファンタジーであった。フレアに与えた影響は計り知れない。これらの要素だけ取り上げればまんまフレアだ。この作品がなければフレアは女子高生がアニキと近親相姦する話になっていたかもしれない・・・。
WIKIによれば「触手姦というジャンルをアダルトアニメ界に流行させたきっかけとして知られている作品で、ビデオ、及びLDでは「相手が人間ではない」という理由で性器が無修正だった事でも有名。 」 とのこと。この手法もフレアに影響を与えている。
なぜならフレアも当時の基準でモザイクが不要となる構成で作られていたからだ。巧みな構成で、作品冒頭の沐浴の際にはフレアはその股間の割れ目を惜しげもなく披露している。

「ダンバイン シーラ姫(女王)」
1983年2月から放映されたダンバインの登場人物。このアニメではヒロインはマーベルになるのだろうが、なにせマーベルはオバハンである。おそらく当時でも人気NO1はこのシーラ姫であろう。清楚な姫で出会いも文句なしのファンタジー、年齢も17歳とフレアとほとんど変わらない設定である。後述するがデザイン的にもフレアと似た部分が多く、内田氏がダンバインの影響を受けたか参考にして、その良いところを取り入れたものと推測される。フレアは1986年7月発売であり可能性は高いと思う。シーラに多くのヒロインたちの要素を足していくと、フレアになっていくのだ。時系列的にはラルの前年度から登場しているが放映終了が1984年であるため、時系列的にほぼ同時の影響を与えたと考える。

「忍者戦士 飛影 ロミナ姫」
1985年放映のシーラ以降にデザインされた正統派王女。極めて資料の少ない姫。 ファーラ姫系デザインの正当な後継者。このロミナ姫は近年フィギュア化され、そこからフレアへの影響を確認できた。
従来のファンタジー系王女、姫とはこうしたものである。実際、古代ギリシャ、ローマ時代から欧州の高貴な女性は髪をまとめていることが大半なのだから。だが、以後のヒロインはファンドラ系が主流となり、こうした旧来の王女はロミナ姫を最後の進化形態として進化の袋小路に陥り、衰退するのである。(言い切った!)

「夢次元ハンター ファンドラ」
1985年9月に発売されたOVAのファンドラ。彼女はデザイン的にフレアに影響を与えたと思われる。(でも原作はあの永井豪先生!) ゴライオンのファーラ姫と比べると、わずか4年でここまで美少女の形がかわっていることに驚く。つーかフレアよりちょっとかわいいと思ってしまった。orz ファンドラのデザイン要素をシーラに加えると翌年発売のフレアの姿が克明に浮かび上がってくるのである。

ここで、ファンドラ本編を見ると、ストーリーや演出、ファンドラのデザインさえもフレア本編とあまりに似ている部分があることに気がついたのである。これも併せて後述するが、私は緊急にファンドラの設定資料を入手しフレアの設定と比較した。そしてファンドラ本編とフレア本編の比較作業を同時に行ったのである!(ちゃららー、ちゃららぁー! ←UFO番組系の効果音)

検証1:フレアの設定資料とシーラ・ラパーナの設定資料の比較。
類似点として額のまん中の髪のタレかた、左上の髪の「ハネ」が上げられる。シーラのハネはべたっっと潰れていく感じだが、フレアのハネはピンとたっている。これが進化というものか。現在でもアホ毛だのなんだのと、髪ハネは美少女キャラクターの定番となっているがシーラの髪のハネはこれの基盤となったといってもよい。
なぜなら、王女=髪ハネはフレアに受け継がれ、脈々と生き続けているのだから。
これからも、フレアとシーラの類似点がはっきりと見て取れる。はっきりとした違いはティアラと目のおおきさくらいだろうか。(後でシーラにティアラをつけるとどうなるか試してみることにする。)
ここでもシーラの髪ハネがキャラの特徴としてはっきりと設定されていることがわかる。ファーラ姫やロミナ姫は髪をたたんでいて、こうしたハネがない。オードリーヘップバーンのような旧来の王女は髪を後ろで結んで髪型は丸いのである。
検証2:フレアの設定資料とロミナ姫比較
ロミナ姫は王女としての衣装がフレアに酷似している。フレアがロミナ姫の衣装デザインの影響を受けていると考えるのは早計だろうか?ロミナ姫はティアラもつけている。控えめのデザインだがフレアもティアラをつけている。フレアの王女という存在を表す周辺デザインはロミナ姫によって完成され、フレアに受け継がれたのだ。
検証3:フレアとファンドラの大比較!!金と時間がめちゃめちゃかかりましたぜ、だんなぁ!
ついにここまでたどり着きました。フレアとファンドラ大比較!緊急に集められるだけの資料を集めました。国立国会図書館にまで行こうかと思ったくらいです。ファンドラは1巻の作画が極めてよく、パンチラ、パンもろなど、実にパンツへの愛にあふれた作品です。フレアと比較するとファンドラがフレアに非常によく似たキャラであるとわかります。
ファンドラから宝冠がなかったなら作画監督の違うフレア作品だと言われたら、私は信じるしかないでしょう。
目の光の入り方を要チェック!まるっきり同一人物です。下の2巻のファンドラにいたっては髪の色、髪型、まんまフレアです。※但し、2巻のファンドラは作画が糞です。3巻からいのまたキャラに似てきます。
ここまでくるとファンドラの宝冠をフレアが身に着けてもいいいような気がします。
3巻のファンドラは1986年にお目見えしているはずですので、フレアとほぼ同時期に登場しています。いのまたキャラに似てきますが、フレアとファンドラの制作スタジオに共通点はあるのでしょうか?ウィきにも詳細なしてまったくわかりません。
ファンドラは声優人も豪華でケンシロウや波乱万丈さんも出演されていました。
ファンドラがだんだん好きになってきました。もともと、ファンドラは18禁OVAとして企画されていたそうです。ファンドラの18禁みてぇ〜。まったくフレアにしか見えません。もしこれが18禁だったらこのサイトはファンドラサイトになり、フレアも重複をさけるtめ、まったく異なるデザインのキャラになって発売されていたことと思われます。
担当の原画マンや作画監督次第で、ファンドラもフレアも同一人物になることはもはや明確かと・・・
下の比較のほうがよりはっきりしていますね。
目のアップも比較。この類似点は80年代という時代性なのでしょうか?実のところ、トータルではファンドラの作画のほうが、かわいいので、似たキャラならファンドラのほうがかわいい・・・
ファンドラ1巻はストーリーがガイ妖魔覚醒にもにているんです。←はファンドラ2巻からの比較。登場のシチュエーション、アングルまで一緒です。ファンドラ2巻は作画が非常に残念なことになってるので期待すると大変なことになります。
しかし、ファンドラから影響を受けているとすれば、フレアはもうファンドラがなかったら存在しえなかったとすらいえる酷似ぶりです。昔はいまほど著作権にうるさくない時代でしたので、おおらかに互いの作品の長所を取り合っていたのでしょう。これまでの王女ヒロインの系譜をたどり、王女美少女キャラの完成形としてファンドラが存在した、そう考えるしかこの奇妙な符号の一致を理解することなどできないのです。
※ちなみに3巻でファンドラも王女であると神展開で判明します。ファンドラはキャラはかわいいものの、シナリオも凡庸で乳首すらほとんど写らず、何の特徴もない一般作であったゆえに埋もれて消えていった作品だと思います。

2巻のファンドラの設定とフレアの比較。髪のハネがファンドラのほうがちょっとダイナミック。フレア2のフレアに近いものがあります。正直、ファンドラのほうが、かわ・・・

1巻のファンドラとフレアの比較。このファンドラはフレア2のフレアに近いと思います。もともと1のフレアより2のフレアがかわいいとおもっていたので、1のフレアがファンドラよりかわいくないのはやむを得ないかと。2のフレアとファンドラのかわいさは互角・・・かな?

さて、以上よりファンドラはフレアへ繋がる最後のキーキャラクターであると考えます。ファーラ王女の王女陵辱はユリア王女の触手陵辱と進化してフレアのグローデ様になり、シーラ姫のデザインとファンドラのデザインの融合によって王女フレアのデザインへ進化し、それにロミナ姫の衣装デザインが加わって、フレアが完成したのです。これは内田氏が実際に参考にしたかどうかという推理ではなく、王女陵辱というジャンルにおけるアニメキャラクターの進化の歴史をたどったルーツなのです。

今回のフレア補完計画は如何だってしょうか?王女フレアへと繋がった王女キャラクター達の進化の歴史はフレアで途絶えてしまったのでしょうか?いいえそれはちがいます。姫陵辱(王女陵辱)というジャンルはちゃんと現在も生きています。フレアの影響を受けた作品もあるでしょう。いつか機会があれば、また新たなるルーツをたどりたいと思います。ではまた!