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小十佐18禁SS「桃尻忍のいけない修練」03

※R18の性描写がありますので、くれぐれもご注意ください!

続き

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小十郎がごくりと唾を飲み下したのが、政宗にははっきりと見て取れた。
あいつ、呆気に取られてやがるな……何も知らせずにいきなり見せたのは、少し悪戯が過ぎたかもしれねぇ。


――真田忍の艶物がある。
極秘の経路でしか流通してない稀少品だ。お前、興味あるか。
長曽我部からそう持ち掛けられたのは、つい先日の事だ。
真田は慢性的な財政難、そして長曽我部は新しい兵器の開発費用を捻出しようと日々頭を悩ませている。
――鬼の旦那の機械を使って艶物でも作って売ったら儲かるんじゃないっすかねぇ?
真田の忍が冗談半分で言った一言があれよあれよという間に実行に移され、ついには製品として世に出される運びとなった、というのが事の次第らしい。
真田の忍としては、まさか自分が艶物の主役を務める事になるとは夢にも思わなかっただろうから、そこだけが誤算であっただろうが……
――それにしても、猿の艶物ねぇ。
政宗は半ば呆れつつ、画面に映る光景を眺めていた。
真田はそんなに金に困ってるってのか……頭を下げて頼めば、俺が融通してやらない事もないってのにな。
恐らく、真田幸村はこの事については一切関知していないのだろう。
もしも知ったら馬鹿馬鹿しいほど潔癖な彼の事だ、衝撃のあまり憤死するに違いない。
主君の台所事情を支えるべく、忍たちが秘密裏に独断で企てたのだろう。まったく、呆れるほどの忠心ぶりに他人事ながら涙が出る。
――まあいいさ。高い金を払ったんだ、難しい事は抜きにして精々楽しませてもらうさ……
政宗は傍らの脇息にもたれ掛かり、箱の中で舌を絡ませる二人を睨め付けた。


男たちは長い口付けを交わした後、ようやく顔を離した。
「薬だけじゃ効き目が不安だから、ツボも突かせてもらうぜ」
「…好きにしろよ」
真田の忍が手で口を拭いながらそっぽを向く。
狐面の男は忍のぴたりとした黒い肌着の裾に手をかけ、ぐいと胸の上までたくし上げた。
忍の薄っぺらい胸が露になる。
男はそのまま忍の小袴の帯を解き、膝下までずり下げた。
普段は固く衣服を着こんでいる忍の胸と下帯が剥き出しになった姿に、政宗は不覚にもどきりとした。
忍の素肌には大きな傷痕がいくつも走り、肌は蒼白いほど白かった。
まったく脂肪がついておらず、痩せぎすで筋肉と皮だけのどうにもそそらない身体つきをしている。
それなのに、何故だか酷く気分が昂った。
狐面の男は己の首筋から長い鍼を取り出し、忍の下腹や背中、さらには足に次々と鍼を打った。
「身体のツボには催淫効果のあるものや精力を増進させるものがあるんです。大赫や横骨、命門、開元、あとは三陰交とか……でも軽い気持ちで鍼を打たないでくださいね、間違えると大変な事になるんで」
言う間に男は鍼を打ち終え、再び首筋にその尖った道具を仕舞い込んだ。
忍はしばらくの間半端に脱がされたまま床に横たわっていたが、やがてもじもじと内腿を擦り合わせ始めた。
「効いてきたか」
「……まあね」
「始めるか。小介、しっかり撮ってろよ」
はい、とまた画面の外で声がした。
狐面の男は忍の小袴をすべて脱がし、それから上体を起こさせた。自身は忍の後ろに回り込み、腹に腕を回し、背後から身体を支えるようにして座る。
画面が二人に寄り、忍の顔が画面いっぱいに大写しになる。
頬は紅潮し、目はいつの間にか潤んでとろんとしていた。
薬――恐らく催淫効果があるもの――とツボの刺激が効いてきたのだろうか。
男が手を忍の胸に伸ばし、乳首をきつく摘まみ上げた。
「んっ……!」
忍が顎を反らせ、呻く。
それに構わず、男の指が執拗に忍の乳首を弄り回す。
「この人あばずれのくせに乳首薄桃色なんですよ、なんか腹立ちますよね」
と言いながら、男は指の腹で小さく円を描くようにして胸の突起の先端を擦る。
すると小さかった突起がみるみるうちに膨らみ、つんと硬く勃ち上がってきた。
「あ……あ……っ」
忍が身をわなわなと震わせている。
下もすでに勃起しているらしく、下帯の前が窮屈そうに盛り上がってきた。
「おっと、もう良くなってきたか」
男が左手を下ろし、片手で器用に忍の下帯を外していく。
前を覆う布がはらりと外れ、中から赤く腫れ上がり真上を向いた性器が現れた。
男はそのまま左手で忍の性器を掴み、勢いよく上下に擦った。
「ああ……っ!才蔵、才蔵……っ、気持ちい……!」
忍は男の手の動きに合わせて腰をくねらせている。
「こら、俺の名前呼ぶなって…俺はあんたと違って名前売りたくないんだからさ」
「俺だって…売りたくて売ってる訳じゃ……ぁんっ」
男が右手を乳首から離し、内腿を舐めるように撫で回す。
「やだぁ、乳首も、……乳首ももっと触って…」
忍は舌足らずの甘い声で男に請い願う。
「腕四本ないから無理だって…自分で弄れよ、佐助」
男が忍の耳を軽く噛んだ。
「ひっ」
と忍は身をすくませ、しかしおずおずと己の乳首に手を添える。
自身の胸の飾りを弄り始めた忍を見て、男は
「この人その気になったら乳首だけで達けるんですよ、面白いですよね」
と揶揄した。


濡れ場を演じる二人を眺めながら、政宗はまずい、と思った。
忍のあられもない様相に当てられ、政宗もまた勃起してしまっていた。
しかし、あの猿野郎に興奮したと認めるのは屈辱だった。
何しろ相手は、普段は慇懃無礼な態度で政宗への不快感を隠そうともしないあの忍だ。
政宗自身が彼を組み敷き征服するならともかく、彼の痴態を覗き見て一方的に興奮するというのは、どこか負けた気がして嫌だった。
脇には己の従者もいることだし、ここは涼しい顔を決め込むしかない。
――そうだ、小十郎。
ふと己の従者のことが気にかかり、政宗は横目で小十郎の様子を盗み見た。
小十郎は膝頭に両の手指を食い込ませ、鬼のような形相で画面を凝視している。
その鬼気迫る様子に、政宗は内心竦み上がった。
…小十郎、怒っているのか?なんで……
…ひょっとして、主がこんな下卑た代物に大枚叩いた事に対して憤っているのでは?
軽い気持ちで小十郎を鑑賞に誘ったのだが、失敗だったかもしれない。
もし小十郎が怒り出したら、軍事技術として応用できるかもとか何とか言って誤魔化そう。
政宗はそう決心した。