青マリン

2019/05/15
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続・戦争



ロー:きのこ派
サヤ:タケノコ派

「チョコとビスケットを合体させるのがよくわからない。別々に食べたいんだよ」
「融合してるからこそのお得感なんだよ! 一緒だから2倍、幸せな気持ちになるの」
「チョコレートが多いのはきのこだぞ」
「いっぱい入ってるのはタケノコだもん」
「先に発売されたのはきのこだ。先輩を敬え」
「いっぱい売れてるのはタケノコ!」
「タケノコなんて成長する気配もねぇじゃねぇか。いつ竹になるんだよ」
「タケノコはタケノコだから完璧で完成形なの!」
「ただのドリルだろ」
「そっちはハンマー!」

 タケノコ派のペンギンと、きのこ派のシャチはどちらに加勢することもできずに予想外に激化していく戦争を見守った。
 そこへ追試を終えたベポという名の生贄がのこのことやってくる。

「わーい、おやつタイム?」
「ベポ! ベポはタケノコときのこ、どっちが好き!?」
「きのことタケノコだろ」
「え、うーん……」

 ちょっと悩んだ末、ベポは「どっちも好きだよ!」とにっこり笑った。

「一番好きなのはアルフォート」

 毒気を抜かれて、サヤはどっちも頓着せずに口に放り込むシロクマに横から抱きつく。

「ベポ付き合うほうが平和の気がしてきた……」

 爆弾発言にローは慌てた。

「ちょっと待て! たかがチョコレート菓子で別れるのか!?」
「たかがって言うならキャプテン、タケノコ派に転向してくれる?」
「断固断る」
「ほら。この溝は埋められないよ」

 あとで覚えてろ、とローはすべての元凶であるペンギンを睨みつけた。

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