2010年10月期・『龍馬伝』関連受賞項目 補足

三味線侍と憤死と、「リアル」

 NHKドラマホームページから (2008/6/25付け、鈴木圭CPのメッセージより抜粋)

 「黒船を見た当時の人々の気分は、本当のところどうだったのでしょうか?…(中略)…そっちの方がなんだか納得できるし、面白い。リアルな歴史の姿、活き活きとした人間像に限りない興味を覚え、想像力をかきたてられます。」

 要するに、現代人が勝手に慮って書いたり解釈したりするよりも、当時の人々のリアルな言動の方が面白いし説得力がある、と言いたいわけですよね?

 で、出来上がってきたのがこんなんだ。

 ど  こ  が  リ  ア  ル  や  ね  んwww

 上記画像は、『龍馬伝「馬閑の戦い」』の回のスチール写真。
 なぜ「スチール」かということはおいおい説明することにして、まずはこの珍妙な状況説明から。

 言うまでも無く、ここは「戦場」。
 それも大砲・鉄砲雨あられ、砂柱もボンボン立つような過酷な状況。
 そんな中、三味線片手にバッタバッタと敵兵斬りまくり、まさに「高杉無双」状態。
 一体いつから大河枠はスーパー時代劇枠に鞍替えしたんでしょうか。

 当然のようにこの回終了後本スレ・ラズスレともに祭りが起こり「三味線侍」と称され、下のAAもウケにウケた。

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         j!ノハ                i|      ..|i  ┣━
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        ヽ ヽ{   ν'    . \\( :: ;;゚ 。/ ⌒  二=− 
        `´        -==ニ二(  ⌒:;;;   ;;);;; );;;ニ==-  .
            −=二二_三( ヾ|ii |i!i | i |゚!!i ! || |i //三二二=−


 ちなみに、本放送時での「三味線侍」は次のような感じ。
 わっかりづらいw

 それは、夜明け前(?)の表現として青いフィルターを通して撮影しているからで、視聴者にはとにかく不評。
 こういった演出には他にも、埃っぽさの表現として大量のコーンスターチを使用したり。(視聴者どころかキャスト陣にまで自虐的に語られた)
 全体的に薄暗い絵を取り続け、結果として肝心要の龍馬暗殺シーンで速報テロップを目立たせてしまったりなど。

 こういうのは、「リアル」というより「過剰」と言った方が正しいのでは。


 その最たるものが、本当に最期の最期、スタッフロールも終わって余韻に浸ろうかというときに放り込まれた爆弾。「岩崎弥太郎の最期」。



 まだ死にかけでピクピクしちゃってたりしててw

 『龍馬伝』というドラマ自体が弥太郎の回想(ナレーション)で成り立ってる以上、また龍馬と並ぶもう一人の主人公である以上、弥太郎を描いて終わるという発想はありでしょうが、こんな悶絶死でなきゃならない理由ってなんでしょうか。

 それだけ制作陣には、この「弥太郎」というキャラが重要で印象強く、かつおいしい素材だったのかもしれません。


 ですが、それこそ「現代人の勝手な解釈」な気もしますが。