Laura Soldini

ラウラ・ソルディーニ

イタリアのとある市街において赤味がかったブルネットを靡かせて、ポリスカラーのアルファロメオを颯爽と運転する女性を見かけたのであれば、それは間違いなく彼女に違いない。猫の様につり上がった瞳の所為だろうか、何処かツンとした感じのある彼女。その中身はイタリア人らしく陽気で人懐っこい――ではなく、残念な事に寧ろその逆と言ってもいい。取っ付き辛い訳では無いけれども、明るく陽気と言うよりかは、沈着冷静で落ち着き払っていると言う表現が良く似合う。職場においてもサボる事なく真面目に働いている姿が見られる辺り、その気質はある意味ラテンよりもゲルマン 寄りと言ってもいい程なのだから、イタリア人としては珍しいだろう。その性質故に、最初は同じく警察である父や兄の姿に憧れて目指した職ではあるが、予想以上に彼女へ似合いのものであった模様。夢であった警察官となってから既に5年目と、巡査部長として自身の仕事にも漸く慣れてきた今日この頃。イタリア女は強いと言う言葉は彼女においても当て嵌った、と言うか寧ろ当て嵌り過ぎたと言うべきか。元より兄と弟に挟まれて育った事もあってか、どちらかと言えば男勝りな風であったが、職場においても男性率が高い為にそれへと拍車がかかった様で。日々職務をサボろうとする同僚を捕獲しては仕事をさせていたり、何か事件が発生した時など真っ先に行動したりと、他の男性よりも頼り甲斐のある姿 が目撃されている。それ故に男っけが無く、本人自身もそこまで恋愛に対して興味が湧かないと言うのが現状らしい。とは言え、外見に惹かれて寄ってくるナンパの所為であしらうのだけは上手くなった様だが。また、イタリアが観光国である為か、母国語であるイタリア語の他に英語と観光客の多いドイツ語・日本語を勉強し、日常会話程度ならば問題なく話すことが出来る。そんな風で語学に堪能である為か、迷子の観光客の相手をさせられている事も屡々。実はクールビューティーと言っても良い外見に反して、可愛いものが好きなのだが本人的にも似合わないと言う自覚がある様で内緒にしているらしい。また、イタリア人らしく美味しい物が好きであり、好きなものにはとことんこだわる質故か趣味である 料理の腕前もかなりのものとなっている模様。