オークラはあー成長期の恩恵を受けた男子だねーと思われるでっかい図体をしているが、顔がモデルかというくらい小さく目鼻立ちが整っている、わたしからすると実に妬ましい要素を兼ね備えた人物だ。しかし性格はなんか時々話してて女子だったっけこいつ？と錯覚するほど親しみやすい。なるほど女友達が多いわけである。あと笑いのツボが浅くてすぐに顔をくっしゃくしゃにして笑う。あっはっは！！とよく爆笑するもんだから、周りの人間もだいたいつられてよい気持ちになり微笑んでしまう。わたしも然り、というか、オークラのせいですぐに面白おかしくなるどころか笑い上戸になってきたような気すらする。なんなの。でも不思議といやな気持ちはしないのだ。ずるいなぁと感じつつも、まぁいいやと思ってしまっている。オークラと意味わからないくらい笑い合えるのが、毎日の楽しみで、そして、すきになっていたから。



「なぁー、透けてんで、自分」
「えっなに？どれ？どこが？？」


待ってくれ今日は確かにブラは薄いグリーンのやつだけど、下にキャミソールを着てきたはずだ。ちゃんと確認して家を出た。何をいってるんだいオークラくん？透視能力でもあるんです？？頬杖をつきながらオークラはにっこり言う。


「いま考えとること、ぜーんぶ。、そんなに俺がすき？」


自分の唇が、は、と言おうとしたかたちのままになった。ライクかどうかということだけを問うものであるのではないということを声色から感じ取ったからだった。でも次の行動に移れない。それに答えられるほどにはまだ、わたしは心の準備ができていない。





（拍手ありがとうございました！！！）