心惹かれる後ろ姿だなぁと思ってちら見したら、まさにそのひとは俺の大好きな先輩だった。


せんぱいー!こんにちはっ偶然ですね!こんなとこで会えるなんて思わなかったです!あの、隣いいですか!?」


俺は先輩に会えたことが嬉しすぎて、ガンガンテンションの上昇するままに話しかける。押せ押せである。だって先輩は人気者だから、先に俺じゃないやつ、例えばニノとかにでも、隣いい、ってきかれたら、きっと頷いてしまう。そんなの嫌だ。


「もう、いまさら言うー?もう座ってるじゃない?」
「えっあっすいませんっ」


先輩はおどけて言ってみせて、それから目を細めて笑いながら言う。


「ふふっ、相葉くんに会うと元気出るなぁ」
「ほんとですか?嬉しいなー!あっそれじゃあ俺、先輩の元気の源ってこと!?めっちゃ重要じゃないっすか!!」


そう言うと先輩はとなりに座る俺の肩に手を置いて、うんうん、と大きく頷きながら言った。


「そうだね。相葉くんに会えなくなったら、どうしよう、わたし」


なんてね、と、先輩は俺の頭をくしゃくしゃにして笑う。
俺は瞬く間にいろいろなメーターが振り切れていくのを感じた。えへへ、なんて楽しそうに笑う先輩を、もうこのまま連れ去っちゃって、それで、・・・それで。ちょう抑えた。
・・・けど、無理かも。

ひとまず、先輩がぐちゃぐちゃにした俺の髪を、いつもするように律儀に整えてくれるまでに、この顔、どうにかしなくちゃ、だよ。











息衝く正夢





(相葉さんは明るくてよいですね!オープンなところも好き!(笑)来年はハロウィンもの書きたいなぁ /121031 あい子)