『ずいぶん敵も持ったけど、妻よ、お前のようなヤツは初めてだ』   ――バイロン







横島忠夫は、人生の決断を迫られていた。
女性が2人、目の前にいる。
1人は幼馴染。もう1人は資産家の娘。

「じゃあ、一晩考えて結論を出してもらうという事でいいね?」
「何で神父が冥子ちゃんの父親役やってるんですか…」
「それは、所謂大人の事情という奴だよ。細かい事は気にしないでくれ」
「もしかして、冥子ちゃんの実の父親って「コホンッ!」

神父がしきりに誤魔化そうとしている頃、鬼道は

「う〜ん、う〜ん…」

元ネタのRPGと同じ目にあっていた。合掌……。





サラボナの夜。
横島は夜中に目が覚めた。

「何で今回も宿屋の主人役なのよ…」

愛子はボヤいていた。

「あ〜あ、どうせならフローラ役やりたかったんだけどなぁ〜」
「愛子がフローラなら、アンディ役はメゾピアノかな」
「それは絶対に嫌!」
「冗談だ。じゃあ俺はフラグ立てに行ってくるから」
「あ、そうだ。いい物あげる♪」

愛子は、机の中から『愛の小箱』を取り出した。

「……何で夜這いと決め付ける?」
「ま、念のためよ。ね・ん・の・た・め♪」



「一応貰っておいたけど……やっぱ生がいいよなぁ〜」

横島の股間には、既にフラグが立っていた。



唐巣との話を済ませると、横島は夏子の泊まっている別荘へと向う。

「ヤらせてくれたら夏子、駄目だったら冥子ちゃん…」

余りにも無責任な決め方だが、横島にとってはまさに苦渋の決断。

「ふぅ…」

溜息を吐きながら、横島が別荘のドアを開くと、

ガチャ

そこで行われていたのは……

「アウト!」
「セ〜フ〜」
「よよいのよいっ!」


お座敷芸の王道、野球拳であった。

「わぁ〜い、また勝ったぁ〜〜」

スルスルスル…

「これで〜〜あと2回〜〜勝てば〜〜〜〜〜」
「何の! 勝負はまだこれからやっ!」

ちなみに、夏子はまだ1枚も脱いでいない。

「……何で勝者が脱いでるんだ?」
「勝った方が〜〜先にシてもらう約束なの〜〜」
「そーゆー事やから、もうちと我慢してぇな」

この後3人が一体どうなったかについては、各自脳内で補完して下さい m(_ _)m





「あ〜疲れた…」

横島、ようやく宿屋へ帰還。

「随分時間かかったわねぇ」  
「悪ぃ。じゃあ、もう寝るから……」

横島がベッドに向おうとすると、

ガシッ

愛子は腕を掴み。

「一緒に寝ましょ♪」

そのまま机の中へと消えた。





そして、夜が明けた。

「横島君、昨夜はお楽しみでしたね」
「覗いてたんかいっ!!」
「声が丸聞こえでしたよ。で、誰を選びますか?」

横島は無言で、全員を抱き寄せた。

「やっぱ、横っちはこうでなくっちゃな☆」
「わぁ〜〜い(はぁと)」
「こんな青春もいいわねっ♪」
「見ての通りです。み〜んなまとめて面倒見ちゃる!」

当然、他の女性陣が指を咥えて見ている筈もなく……。





「で、結局花嫁が2桁の大台かよ」
「まあ、氷室さんの笑顔が見られるのは大変喜ばしい事ですが」

ラインハット国王夫妻は呆れていた。あまりのお約束な光景に。
もっとも、呆れた理由はそれだけではなかった。

「でも、幼児と結婚するのは流石にどうかと思いますけど」
「誰が幼児でちゅか!」
「こいつらはまだ納得できる。何でお前がヴェール被ってるんだ?」
「こうでもしないと、2人から逃げられなかったんですよぅ…」

なぜか、ピートの胸は爆乳だった。

「おたくのせいでピート逃げちゃったじゃないのよっ!!」
「何よっ! 横取りしよーとしたのはオバサンの方でしょ!!」
「何故だっ!? 何でキープの魔鈴君まであの男の毒牙にっ!?」
「西条はんの場合は自業自得やろ…」

諦めの悪い連中の怒号が飛び交う中、結婚式は粛々と行われた。
こうして、横島を慕う女性達は幸せになった。










「何で私がマスタードラゴン役なんですかっ!?」

……中には、出遅れた方もいたりして。










おまけ。

「ワシはヒョウじゃなくて虎ですジャ…」

結局、ボロンゴは最後まで預けっ放しであった。

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[平成16年9月1日更新]