メイキング ―絵の場合―
夏コミ新刊のカットの一つを使って作画工程晒します。
参考になるような物ではない事を了解の上でどうぞー。
<今回の使用ツール>
・AzDrawing(線画)
・Photoshop(着色)
今回の絵は入稿用データだった都合上、photoshopを使ってます。
web用の絵の時にはAzPainterってソフトを使って塗る時もあります。
<作画工程>
・線画

AzDrawingでラフを描く。丸と線でひたすらがりがりアタリを取っていきます。
今回は時間短縮の為に大雑把な状態で終わらせてますが、アタリを取りながら体のラインの下書きをする時もあります。

ラフを元に下書き(左図)
今回は『自分撮りしてる郁と教官の写真』なので、郁が腕伸ばして、更に寄り添ってる構図に。
下書きの段階で描き込み過ぎると時間を食ってしまうので、なるべくざっくりと、を心がけてます。
下書きでは納得いく表情が描けたとしても清書すると絵が変わるので、気合入れすぎると痛い目見ます……
(そしてよく痛い目を見る
下書きを元に線画を描く(右図)
描いてる最中にデッサン狂いに気がついたら、新規にレイヤー作成してアタリを取り直したりします。
清書の時は、なるべく線を重ねて描かないようにしてます。
微妙な線だと思ったら戻って描き直してるので、左手は『ctrl+z』が定位置になってます。
(描いては戻しの繰り返しを延々やってるという……

線画完成(縮小サイズ)
この段階ではこの絵をどれくらいのサイズで使うか決めてなかったので大きめに描いてます。
・着色
ここからはphotoshopでの作業になります。

肌の下塗り(左図)
鉛筆ツールでベタ塗り。はみ出しは気にしません。この段階で三色ぐらいで影もつけます。
肌の仕上げ(右図)
下塗りしたレイヤーに「透明部分のロック」を掛けて作業します(これ以上はみ出すのを防止する為)
筆&エアブラシツールで影をぼかす……というか、自然な感じにしていきます。
肌の曲線に沿った影を滑らかに仕上げられるとすごく楽しい……
髪の毛等で出来た影ははっきりめに塗るように心がけてます(でもちょっとぼかしすぎたかも
ちなみにあ、はみ出した部分はパーツが塗り終わった段階で消しゴムで消していきます。
自分の場合、パーツごとに 下塗り→仕上げ→はみ出し部分の消去 の流れが基本です。

髪の下塗り
肌の時と同じように鉛筆ツールでざっくり。

指先ツール(強さは70〜80%くらい)で髪の流れを塗っていきます。
途中でハイライト入れよう!と思い立って、筆ツールで適当に白をのせました。
それも指先ツールで伸ばしたりしながら仕上げます。
ちなみに教官の髪は、明るい方〜暗い方へのグラデーションで塗りつぶして、
影を塗っていって……って感じです。短髪はどこにハイライト入れたらいいのか分かりません……
※)普段は筆&エアブラシで影をつけていったり、乗算レイヤーで影を重ねる場合が多いです
あ、ここまでの段階で口の中も塗りました。
乗算レイヤーにオレンジのピンクで塗って、濃度を少し下げて色を調整してます。

白目部分を塗りつぶしたら、グレーで影を入れます。
その後、色が混ざらないように新規レイヤーを作成して、瞳部分を下塗り。

エアブラシで瞳孔とか暗い部分を塗っていきます。
下塗りよりも少し濃い色を載せた後、もっと濃い色を重ねていって自然なグラデーションになるようにします。
納得いくグラデになったら、白でハイライトを。
理想は実際の瞳みたいにつるっとした球面に見える塗りなんですが……うーん。

服も、下塗りと同時にざっくりと影つけ。
エアブラシと指先ツールで影と皺を塗っていきます。
教官の服は、柄部分はフリー素材のテクスチャを貼り付け、影と襟部分は別のレイヤーを作って塗ってます。
ここで郁の頬を染めるのを忘れてたのに気付いた。
ので、乗算レイヤーに赤よりのピンクを乗せて、ほんのり頬を染めてみました。

写真なので枠をつけました。
背景真っ白なのはおかしいけど、何も思いつかない描き込みすぎてもなあ……と悩んで、フィルタの『雲模様』とかでぼんやり色付け。
これで完成ー。

ちなみに作業してる状態とかレイヤーはこんな感じ。
もっとレイヤーが増える時は、隣接してないパーツ同士を結合しちゃったりします。
以上、祢音による作画工程でした。
面白みなくてごめんね(´・ω・`)
2010.9.14. 祢音