ウォーターセブンのおとぎばなし

 こんな話を聞いた。

ウォーターセブンは魚人がつくったまちなんだって。
昔は人間も魚人も仲が良くて、だけど人間達が魚人島に行くのはとても難しいことだから、魚人たちは人間のためにウォーターセブンをつくった。魚人と人間が一緒に暮らせるように、魚人と人間がもっと仲良くなれるように、願いをこめて。けれど一緒に暮らしているうちに、人間は魚人を疎ましく感じるようになった。(「疎ましく」って、よく意味が分からなかったけど)魚人は陸でも海でも息が出来て、力も強いから、人間は魚人が怖くなってしまったんだって。人間は自分達も強くなろうと思って、造船の技術を磨いて世界一強い船をつくった。でっかい海王類にも勝てる、それはそれは強い船を。その船を見た魚人は人間が怖くなって、みんなウォーターセブンから去ってしまった。魚人がいなくなって、人間はほっとしたけれどそのかわりにアクア・ラグナがやってくるようになった。ばちが当たったんだ。人間は海に向かって一生懸命魚人にあやまったけれど、魚人はかえってこなかった。船があるからかえってきてくれないのだと、船を隠しもした。(なぜだかどうやっても壊すことは出来なかったんだって)それでも魚人は帰ってこなかった。

おれはこわくなった。もしかしたらトムさんもココロさんも、ウォーターセブンを出て行きたいのかもしれない。もし二人がおれを置いて、どこかへ行ってしまったらどうしよう。そしたらトムさんは、笑ってこう言った。

「わしはな、このまちを出て行くつもりはないぞ」
「このまちはわしのふるさとだからな」
「そして、これはひみつだがな」
「大昔、このまちを生んだのは、ココロさんなんだ」

(20071119/1127改)

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