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梅月の背中が、腰が動く。
時折、息遣いが聴こえる。よく聴けば、二人分だ。
梅月の体の下の陰はただ黒く何も見えなかったが、
「ふっ」と、息をついて、小さな手が脇の下を掴んだ。
やはり、この二人は、こんな仲だったのだ。
姉妹なのに。梅月にとって女なのは一人だけ、自分は違うのだ。
梅月が低く覆いかぶさる。下には人がいないようでいて、
しかし見慣れた小さな手が、今度は梅月の首の後ろからあらわれた。
かすかに笑い声を含んだ息が上がる。細い足が横に開かれる。
気付かれてしまうから、泣けない。
月光を浴びて、体が熱かった。