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マリィが風邪をひいたというので,見舞いに行くことにした。

「マリィ,具合はどうだい?」
「ウン…,少し体がダルイの…」
いつも元気なマリィが少しグッタリ気味なのを見ると,思わず襲いたく…もとい,
抱きしめて頬擦りしてやりたくなるが,すぐ後ろに美里がいるので自粛。
「まぁ,1日休んでいればすぐに良くなるさ」
そう言いつつ,頭を撫でてやると,マリィは嬉しそうに目を細めた。
うーむ,美里がいなければもっと可愛がってやれるのに。
と,その時
「うふふ,ちょっとお茶を入れなおしてくるわね」
俺の心の声が神に届いたのか,美里が部屋を出ていった。
チャ〜ンス。
「なぁ,マリィ。早く元気になる為に注射をしようか」
「えっ,注射……?」
マリィが顔をしかめた。
「ああ,大きくて固いけどタンパク質たっぷりな白いお薬が出る注射だよ」
俺が何を言わんとしているのか気付いたマリィは,頬を紅く染めながら,
「ウン…,お兄ちゃんのお注射,ちょうだい……」
と,小さな声ではあるがハッキリと言った。
よしよし,お兄ちゃんがマリィの風邪を治してやるからな。

美里がいつ戻ってくるかわからないので,注射は上の口から注入した。
帰り際に玄関で美里が
「うふふ,私が風邪をひいても注射してくれるのかしら?」
と言ってきた。バレテーラ。
ていうか,玄関で下の口への注射を要求しないで下さい。
それに応える俺も俺だが。