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※ロゼ性転換(男→女) ロゼほど綺麗な髪はないだろう。水色がいつでも鮮やかに映えているし、細くはないのに軽くてふわふわ。 それでたまに癖がついて、結局直らないで授業に出てくるときがある。親しくなってから気付いたことだけど、ロゼって、いつものすました顔をしていても心の内では気に入らなくてイライラしてるんだ。 座学の日は休み時間毎にお手洗いに行っては、櫛を通し通ししている。 頭で言った通り、ロゼの髪は綺麗な水色。知り合う以前からそれに釘付けにされていたから、ロゼの容姿をはっきり覚えていた。 あの子がまた頑張って撫で付けてる。 可愛いければ、なんとかしてあげたいと思うよね。 「ねえ、そこ小さく編みこんだら撥ねないよ?」 「え? ああ…」 私は割と、お手洗いで髪型チェックをしている方だから、ロゼも見覚えがあるくらいは認識してたはずだと思う。でも話すのは初めてだったから、ロゼは戸惑いがちに頷くだけだった。 本当はやってあげたいけれど、私なら初対面で触られたくはないし、私も自分のことが終わっていないから、言うに留めた。 また数回櫛を通すものの、今更直るわけもない。慣れない手つきで編まれていく。私が整え終わったときには、二度目が解かれるところだった。可愛いと思えば、だ。 「ねえ、やってもいい?」 「は? でも、悪いだろ」 「そんなことないよ」 「…頼む」 愛想のないところが可愛い。 「は、なに科なんだ?」 「わたしは普通科。ロゼは…」 「戦闘科だ」 「へえ、モンスターと戦うの? ぷにぷにとか?」 「ぷにぷにはあまりないな。あいつらが逃げていく」 「おー…。ロゼが強いってこと?」 「力の差が歴然だからな」 「凄いねえ、ロゼ」 「ぷにぷにで褒められても…。まあ、ありがとう」 普通科と戦闘科はほぼ接点がない。 話したことがなく、戦闘科については全く知らない。だからその分、ロゼの話は興味をそそる。 町にいたころは、町内でモンスターなんて見掛けることもないし、町から出ることもない。モンスターは図鑑の中の生き物で、縁のないものだった。 それが、アルレビス学園の周囲はモンスターの巣窟で、しかも多様な環境を有しているそうだ。 今日で一緒に登校するのは二度目だ。今日もたまたま寮エントランスで会って、それから朝食も一緒にとった。私もロゼも互いに互いの調子が掴み始めてきた。ロゼと話すのは楽しいし、もっと仲良くなりたいなあと思ったものの、約束もできずに教室棟で別れた。 淡藍色2 |