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「よしてくれ」 「ゆっ遊星」 巨漢を前に堂々とした態度は、威圧感を物ともしていない様だった。 「、行こう」 遊星は巨漢に目を合わせ、引く様子がないと見ると、怒号を相手にせず私の手を取り引いた。 遊星は、いるだけで心強い存在だ。沈着としていて、考えもしっかりしていて、物事をおざなりに済ましたことはない。何かしら困った時には遊星に頼るのが手堅いと思う。 とは言っても私は頼ってばかり、助けてもらってばかりで申し訳ない。引け目すら感じる。彼ら、遊星と、クロウやみんなは相互的だけれど、私とのはそうではない。私が何をできたかって、思い出せる事は一つもなかった。 「ありがとう、遊星」 「いや、いいさ」 かといって何を返すつもりもない。ただご機嫌取りに、また私の良いように動いてもらえるように最小限の事をする。得を得るための支出。なんて利己的な人間だろう。 加えて猜疑心の強さ。この帰り際に、催しに誘われたって。私なんか要らないだろうに、絶対ではないんでしょう、居ても居なくても、賑わいのために誘うんでしょう。卑屈に考えてしまう。沸き立つ不愉快。嫌な感情ばかり。 こんな汚いの、見捨ててくれば、楽なのに。 でっちあげた理由で断って、一人の今寂しくなるなんてバカバカしい。いまもう一度誘われないか妄想する。でも、寂しくなったからやっぱり参加する、のは惨めだから同じように断るだろうなあ。不毛な妄想ばっかり。 |