「えええ、そんなあ〜」
リボンの可愛いくまさんを力を込めて抱きしめた。泣き出してしまいそうな彼女。あは、あははは、と笑うしかない私。
「なによここ。あたしの資料館じゃないわ! だって、道が違うし、もっとキレイで、モンスターさんだって〜・・・」
もっと優しい子だったわ・・・、とついに涙をぽろりと溢した。
「あああ、泣かないで、パメラ。しょうがないじゃない。学園の墜落で大分破損してて元通りにはできなかったんだよ」
泣かれると弱い。構わないようにしたって目についてしまって自然にポケットに手が入る。カリカリのハンカチに触れた。最後に使ったのはマナの力で浮かんでいた頃だった。洗いにいきたいのに水場が近くにない。
学園のどこぞの斜塔と比べ様もないほど傾いた財政ではいくらも直しようがなかった。水道も遠い。
「ごめんなさい、ちゃん。ちゃんはあたしが居ない間もずっと此処に居てくれたのよね」
「ううん。わたし、行くとこなかっただけだし・・・」
ふわっといい香り。暖かい心地に途惑う。抱擁。え、うわ。
「こんな奥に独りで居たなんて、かわいそう。これからは、あたしたち一緒にいましょ」
ね?
ぎゅ、と手を握られる。密かに堪えてたものが溢れ出す様に落涙した。
神さまこの手はあたたかい。


わたしたち生きている