危ないよ、といって先輩は私を下がらせる。うるさいんです。戦闘に出たいんです。 漏らさず攻撃を防御して無傷で反撃を繰り出す先輩の後姿を、恨みがましくおもい、睨みつけた。


「ヴェインくん、ここ掘れそうだよ!」
「わかった、すぐいくよ。」
背後でそんな会話。私の心情と反した明るさにため息がでた。雑草を掻き分けてアイテムを探す。ふさふさが落ちているのを拾って、籠に入れに立つ。腰が重い。振り返りたくない、一人で、一人でいたい。誰もみたくない。
「どうかしたの〜…、ちゃん?」
くまのぬいぐるみをぎゅっ、と抱きしめているパメラ。元気がないみたい、と指摘されて否定する。なんでもない、ちょっと疲れただけ。にこ、と笑んでみせるとほっとくまに込められた力を緩めた。
「こわーいかおしてたから、どうしたのかと思っちゃったわ〜。」
「しゃがみっ放しで腰にきたの。もう年だなー、私も。あはは。」


ははは。あんたなんかに解かるまい。



 「ねえねえ、ちゃん、元気ないと思わな〜い?」
てん、てん、てん、とアトリエで会話が続く。廊下側の扉にぴったりくっついて、聞きながら思った。案外安い代物なんだな、中の声が丸聞こえなんて、この扉は。
サプライズだそうです。そりゃ、どうもありがとうございます。私を励まそうとぱんぱかぱーん、を開いてくださるそうです。そりゃ、どうもありがとうございます。
彼らはそうして誘導するんだ。理由を言わなければならない場をつくろうとする。くそ、やめろ、やめろ。いらないぞそんなものは。音に気をつけて小走りに立ち去る。寮に戻って理由を造らないとならない。課題ができて、気だるさは増した。独りでいたい。