太公望、ねえ太公望。音にしなきゃ気づいてもらえないのは百も承知、それでも気づいてくれないかなあなんて思ってる私はやっぱり馬鹿で自己中。口はパクパクと。太公望、太公望、太公望。ねえどうして気づいてくれないの太公望。太公望。王天君の言葉が頭の中で反復される。ああやめてやめてやめて。違うもの、太公望はちゃんと私を仲間と思ってくれているもの。ねえ、そうよね太公望。






「まあ老子、そんなとこで寝てたら風邪引くよ」
反応したのは老子ではなくて邑姜ちゃんがスーツがあるから平気よって。それから邑姜ちゃんは仕事が残ってるからと桃源郷に帰ってしまった。やっぱり可愛いなあ、なんて思いながら見えなくなるまで後姿を見つめた。もう、だいっきらい
「老子、風邪引いちゃうよ」決して起きないとわかっている老子の体を揺する。立体映像という手段もついこの前つかってしまったし、ねえ老子老子。風邪引くよ? わりかし暖かいここだって、少しは肌寒くなってきているんだよ。ねえ老子老子。「おーきーてー!!!」


[羊毛に沈む]ライムライト