時にするどい質問をする青年A 謎の事情通・初老のB氏


※解説12:

「そういえば、殖装時に筋力などは増幅されますけど、視覚能力などは増幅されているようには見えませんね」

「視覚を増幅するということは、例えばレンズ効果を上げて遠くのものを見たり、顕微的に小さな対象を倍率を上げて見るなどがある。今まで確認したところでは、それら機能はガイバーでもないようだ」

「筋力などでは、加算的に増幅できますが、視覚ではちょっと意味が違うということですね」

「視覚効果を高めるできる可能性があるとしたら、殖装発現で神経細胞を多くし、より鋭敏にするなどがある。だが、ユニットには頭部センサーがあり、これで事足りるのか、特に目のような感覚器官ではそれほど対応をしていない理由になっているのかもしれない」

「センサーがあれば、確かに視力の増幅はそれほど必要ありませんね。少しでも進化上で獲得した、物体を見る上で視覚情報の倍率を上げるような仕組みがあれば、それを引き出し増幅できる可能性があるとも考えてはみたのですが」

「それでも猛禽類のような特殊な視覚機能を持っているならともかく、人間ではそうもいかないだろうな。複数のレンズが元々あれば、それをスライドさせ倍率を調節できるが、人間が進化で獲得したのは一枚レンズで、ユニットでもレンズを増やすような発現はしないから、この方向での倍率効果も望めない」

「ユニットが外部情報を得る場合は、種族によって異なる感覚器官に頼るのではなく、これだけあれば十分事足りるレベルのセンサーを備え付け、確実かつ共通の情報を殖装者に与える仕様にし、不安定な外部情報はなるべく統一して感受させ、筋肉のような内部環境は調節可能として増幅もできる方向性を持っているということかもしれませんね」

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