時にするどい質問をする青年A 謎の事情通・初老のB氏


※エンザイム3について:

質問者
「エンザイムは1、2を経て今は3になっています。対アプトム・ガイバーの天敵として対応措置を取られている点で、前のバージョンからかなり性能が上がっていますね」

へっか
「1や2はガイバーのみだったが、正規ゾアノイドというより実験体として存在していた。1→2では、バルカスが手を加えたオリジナル性が高く、それを基盤に3が作られた。ということは、エンザイム1は3とは大分かけ離れている可能性もある」

質問者
「2からは基本的に知能性が抑えられ、ガイバーが目に入れば襲うという単純反応を示すように改良されていますね」

へっか
「うむ、そこが、バルカスのオリジナル性が光っている部分でもあった。ただ、2までは3と違い特殊型として見ることはできない。酵素がある点以外は普通のゾアノイドであるからだ」

質問者
「エンザイム3では、アプトムに対抗する点でかなり特殊性が増しているんでしたね」

へっか
「これはネオゼクトールの性能を受け継いだ結果だな。さらに代謝機能まで高められ、肉体の大きな破損を修復まで可能になっている」

質問者
「本来なら、このレベルで能力を付加するとロストナンバー化しそうですが、エンザイム3ではそうならないのが不思議ですね」

へっか
「エンザイム3とネオゼクトールとの違いは、調製体としての根本が違っている。ハイパーゾアノイドかそうでないかだけでも、肉体的出力比率は大きく異なる」

質問者
「なるほど、ゼクトールの場合はすでに高いレベルの調製体だったので、この上にさらなる能力付加を行えば細胞負荷を超えてしまう可能性が高いわけですね」

へっか
「エンザイム3は、再調製でないこともそうだが、強さそのものはハイパーゾアノイドよりもかなり下がる。それでも、代謝性能を高めたせいか敏捷性は多少高まってはいるが、これだけでは調製体としてのバランスを崩しにくいと思われる」

質問者
「そういえば、同じく代謝を高められたリベルタスはロストナンバー化していましたが、エンザイム3はそうならなかったのは何故でしょう?」

へっか
「調製のバランスをこの場で問うのは難しいが、調製の設計において両者が大きく異なることは確かだ。リベルタスはロストナンバー化を狙っての調製だから、代謝速度を上げる=ロストナンバーとは言えないところもある」

質問者
「ロストナンバー化させないで代謝速度を上げるように調製したからこそエンザイム3として調製が成り立ったわけですか」

へっか
「リベルタスの調製では、さらに肉体の負荷を限界まで上げている。これはエンザイム3には無かったことも付け加えておこう」

質問者
「それでも、特殊である分思念波受信性能に影響はあると思うのですが」

へっか
「調製のバランスと思念波受信感度の関係もまた難しいところで一概には言えないが、可能性としては否定できないな。だからこそ、エンザイム3は知能性を低くされ、簡単な命令は受付ける程度にして思念波受信性能低下でも思念波支配が可能な調製体を脱しないようにしていたとも考えられる」

質問者
「確かに、過去の例でも難しい命令を与えられた感じはないですね。ゾアロードの命令で動いたというより、連携せずに個々が雑に戦っていた感がありました」

へっか
「エンザイム3の思念波受信性能はまだよくわからないが、ハイパーゾアノイドが連れて行っていたことがあった。知能性が低くされても全く知能がないわけではなく、かつ命令を受ける場合に思念波は必要ないこともここでは示されていた」

質問者
「いや、そこはゾアロードの誰かがすでにエンザイム3命令を与えており、ハイパーゾアノイドに従うように仕向けた可能性もあります」

へっか
「うむ、それも十分あり得るな」

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