時にするどい質問をする青年A 謎の事情通・初老のB氏


※降臨者と比して増幅度の高い人類:

「人間は、戦闘生物として創造されたことで、ユニットはそれに過剰反応してこれまでになかったような増幅度になったということでしょうか?」

「ざっくり言えばそうだが、ユニットの装着発現については謎が多い。何に反応したかもよくわからないままだな」

「降臨者と比べると、人間は肉体構造が戦闘に向いていることは確かなようです。それが筋力によるのか、ガイバー1とUでの比較のように、鍛えた分の増幅はありました」

「筋肉量によって増幅するというより、筋肉量に合わせて発現量が多いだけというべきか。筋肉のキロ当たりの出力はそれほど変わらないはずだ」

「同じ人間で限定するならそうなるのでしょうね。降臨者では増幅度が見込めず人間の百分の一とのことで、それなら筋力もその比率ということになるのでしょうか?」

「さすがにそんなには単純ではないだろう。筋力の他にも、代謝率や生化学的な高エネルギーの使用や、筋力負荷耐性なども増幅には大きく関係するはずだ」

「それもそうですね。実際に他の生物にユニットを装着させ、その差を見れば一目瞭然なのでしょうけどね」

「他の生物の殖装形態には興味があるが、今はそれどころではないだろうな。差といえば、深町と巻島では殖装形態に大きな違いがある。人間としての種は同じなのに、これほど変わるのは、何か理由があるはずだ。最も考えられるのは、巻島が好戦的種であることでブレードの数が増えたとする説だ」

「ユニットの型の違いの可能性もありますが、それは置いておくとしても、同じ人間でこれほど形状の差が出るのは不思議ですね。それなら、より好戦的なゾアロード(ギュオーやカブラール)が殖装した場合はもっとブレードの数が増えるということなのでしょうか?」

「ユニットでも発現限界があるかもしれん。仮に増えたとしても、ブレード一本が細くなり強度が低くなったら意味がない。それよりも、ブレードを二本にして強度を上げた方が好戦的かつ人間よりも強力な調製体の攻撃出力に対応した方が武器発現としては優れている場合もある」

「このあたりは、ゾアロードの誰かが殖装したときのお楽しみということですね」

「あと増幅値に関わる事項として考えられるのは、元々調製体の素体として作られたから、筋力量の上乗せが可能なほどの筋力負荷耐性がある。ユニットがその分の増幅を上乗せしたとも考えられるが、ゾアノイドの筋力増幅度は様々だからこの説には無理があるな」

「調製によって耐性自体が上がる可能性もありますしね。調製後の増幅値をあるものとして発現させるのもどうかと思います」

「ゾアノイドの殖装形態も見れれば、判断の材料にはなりそうだな。そのときが来るとは思えないが」

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