時にするどい質問をする青年A 謎の事情通・初老のB氏


※ユニットの医療効果について:

へっか
「ユニットの医療効果は、メタルが総合的に健康状態の最大値を記録している限りは、まず病気にはかからない仕様になっているはずだ」

質問者
「正常に成長して20代あたりの最も健康だった頃を記録できればそうですね。難しいのは、成長と病理的素因が絡み合っているとき、病的な部分だけを取り除けるかどうかですね」

へっか
「若い頃に重い病気にかかった場合、部位ごとに過去の記録と照合し、その部分だけは前に戻す。だが、器官形成状態を以前に戻していては成長ができなくなるということだな」

質問者
「遺伝的な疾患であれば特にそうですね。遺伝子レベルで押さえ込むことはユニットで許されているように思えませんので」

へっか
「個性として判断される病因は、まだかろうじて生きている場合にも適用される。殖装後にその病因が死に直結する方向に進む場合にだけ常時抑えていくぐらいしかできないのだろう」

質問者
「そうですよね。まあ、それでも生きながらえられることを考えれば、ユニットは十分役立っているかと。遺伝病以外なら、どのような病的要因も治癒可能なのでしょうけど」

へっか
「後付で治せる部類の病気はまさにそうだな。肉体のほとんどを失っても再生できるのだから、考えられる範囲で究極の医療と言っても差し支えない」

質問者
「交換して済む場合においてはまさにそうですね」

へっか
「遺伝病ではそれでも根治が難しいのは、個性と捉える範囲が広すぎるせいだ。これを狭めて健康の定義をメタルに植え込めるなら、その設計をベースに健康体に戻すことも可能だろう。それができるのは無論降臨者だけであろうがな」

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