時にするどい質問をする青年A 謎の事情通・初老のB氏


※火傷の復元の仕方:

「考えてみたら、火傷跡を復元するのはかなり難しいですよね。まさか、再生した跡に熱源をあてて火傷を作って形成はしないでしょうし」

「その作り方では、前と全く同じように復元させるのは難しいだろうな。何度もやり直せるのならともかく、一度の再生で熱を加えるという曖昧なやり方で熱しても同じような火傷跡は作れないだろう」

「さらに言えば、火傷跡というものは、そこに何らかの治癒が加わってもいます。それは焼いただけでは再現不能な部分ですよね」

「うむ、とにかく熱源は過去にどのような熱が加わったか、その分析はある程度可能でも、それをもって火傷跡を作るのは好ましくない。第一、火傷を負った時期まで再現はユニットでも不可能だからな」

「幼少時のことのなので、深町の今の年齢での再生では、厳密な意味での火傷形成は状況的に無理ですね。そうなると、火傷跡の再生はその部分にあった細胞自体の個性をそのまま記憶して再現したということになりますか」

「うむ、恐らくはそのような方式で個性を記憶しているのだろう。火傷跡といっても、一応細胞の活性が微妙に入り交じっている。垢とは違って分別はしやすいところだ」


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