暇だ。退屈だ。つまらない。面白くない。
脳裏をよぎる言葉はどれも辛気臭いものばかりで、大きな溜め息を吐き出したベジータは、 肌触りだけはいいシーツの上で寝返りを打った。寛大にもこのベジータ様が相手をし てやろうと思うときに限って、ナッパもラディッツも、あのいつも暇そうなバーダックで さえいないのだ。
昨日フリーザに手渡されたばかりのスカウターで、兵士たちのくだらない話を盗み聞くこ とにもとっくに飽きてしまった。人語を操ることの出来ないサイバイマンをわざわざ産み 出すのも面倒くさいし、基地の探検なんてとっくの昔に実行済みだ。
万策尽きてしまったベジータは、再びシーツの海をごろごろと転がった。
「くだらないけどトレーニングでもするか。」
雑音ばかりを吐き出していたスカウターから、聞き慣れた低い男の声が漏れてきたのは、 一人ごちたベジータが、伸びをしながらようやくベッドから立ち上がったときだった。






「おう、いい子にしてたか?」
「バーダック!?」
思っていた以上に嬉しそうな声が出てしまい、思わず内心で舌打ちをこぼす。王子が暇を 持て余しているなんて、けしてあってはならないことなのだ。ましてやそれを下級戦士に 悟られるなど。
「何だ?やけに嬉しそうじゃねぇか。」
「勘違いだろっ。」
「・・・・なぁ、暇で暇で仕方ねぇんだ。相手しろよ、ネコ。」
ふと、バーダックの声がわずかに低くなったような気がした。
ほのかにかすれた声がゆるゆると鼓膜を震わせ、脊椎を通ってじんわりと腰骨に反響する。 身体を重ねると、癖のようにいつも耳元で囁いていた声が脳裏に滲み、それとともに執拗 なほど与えられた快感がぼんやりと蘇る。
いつしかベジータの指先はピクビクと小さな痙攣を起こしていた。
「お、れは暇潰しの道具じゃないっ。」
「んなこたどうだっていい。俺がしろって言ってんだ。」
「・・・・・・、」
「ほら、俺のことは何て呼ぶんだった?んなことも覚えらんねぇくらいネコは馬鹿だった か?」
「・・・・・ん、ご主人、様。」
「そうだ。よく覚えてたじゃねぇか。」
何がご主人様だ、たかが下級戦士のくせに。胸中では確かにそう毒づいている筈なのに、 何故かこの男の声を耳にすると、喉を撫でられた猫のようにゴロゴロと鳴きながら擦り 寄ってしまうのだ。
バーダックに媚るつもりなどこれっぽっちもないのに、気付けば厭らしい声が吐き出され ている。毒づく余裕さえないなんて、まったく当のベジータにも信じられなかった。
しかし今のベジータに歯噛みしている余裕などありはしなかった。耳朶をかすめる、引き 攣ったような小さな雑音。やがてそれは、ぴちゃぴちゃというぬめった音に取って代わっ た。
「あぁんっ・・・は、アッ。」
「・・・・・ッ!」
不愉快なほど湿った女の声、バーダックの荒い呼吸、肉と肉がぶつかる乾いた音。
抱いているのだ、あの男の腕が、誰とも知れぬ柔らかな女の身体を。舐めているのだ、 あの舌が、滑らかな女の肌を。貫いているのだ、あのペニスが、濡れた女の肉を。あの 圧倒的な熱で。あの強烈な強さで。あの強引な快感を。
「ネコの尻に突っ込みてぇな、こんな弱っちい体じゃ物足りねぇ。」
「んぅっ・・・・ヒ、あん!」
「お前を俺でいっぱいにして、ぐちゃぐちゃに掻き回してやりてぇ。」
その時ベジータの脳裏を駆けたのは、紛れもない快感であり、優越感だった。






どこか遠くで聞こえる女の嬌声と、淫靡な雑音と、体内に染み込んでいく男の囁きと。 様々な音が耳の中で混濁と拡散を繰り返す。熱を持っているらしい後頭部が、じんと鈍く 震えた。
焦燥に焼かれたように戦闘服を捲り上げ、ぷくりと膨らんだ乳首を指の腹で押し潰す。こ ねる。挟む。ひっかく。口角からだらしなく伝う唾液が、首元の戦闘服にぽたぽたと溜っ ていった。
「あぁっ・・・・ん、ふ。」
朧げに聞こえた嬌声は、一体誰のものであったのか。湿り気を帯びた脳は快楽を追う以外 の何もかもを拒む。確かにベジータの喉から漏れた筈の空気は、耳元の機械に吸い込まれ るようにして、素知らぬ顔で消えていった。
「何してんだ、ネコ。」
「んんっ、ァ、くりくりして、る。」
「へぇ、どこを?」
「はぁっ・・おっぱい。」
バーダックはごくりと唾を飲み込んだらしい。いつも憎たらしい笑みしか見せないあの男 が、自分の言葉に確かに煽られているのだ。そう思った途端、往生際悪くベジータにまと わりついていた羞恥心が、見事に掻き消えた。
怒りにも似た興奮が腹の中で破裂し、背筋を伝う汗にさえぶるりと震える。ぞわりと音を たてながら、体内で何かが溶け始めたのを感じた。
「へぇ、俺はいっつもネコの乳揉んでたか?」
「んくっ・・・やだっていって、るのに・・・・ハァッ、してる、だろっ。」
「そりゃお前がしてって頼むからじゃねぇか。」
「ふぁ・・・ァ・・たの、んでない・・・・ッ。」
「認めとけよ。エロいお前は嫌いじゃねぇんだ。」
唾液を垂らした指で赤く腫れた乳首に触れると、それだけで腰が揺れる。シンクロするよ うに高まっていくベジータの声と女のそれ。自分がバーダックの肉棒に穿たれているよう な、バーダックとともに女を嬲っているような、混乱した感覚に、ベジータは溺れた。
「ア、ア・・・やあああぁぁ!」
「おい、俺はまだイッていいなんて言ってねぇよ。」
一際高くなった女の声、どこか不満げな、しかしからかうような男の声。どうやら果てた らしい女のすすり泣くような嬌声に、ベジータは凶暴な興奮とも殺意とも知れぬものを覚 えた。
体温が一気に上昇し、後から後から汗が噴き出す。気づけば下半身は先走りでぐっしょり と濡れていた。
「ごしゅじ、さまっ・・・・ふぁ、さわって!」
「どこを。」
「んくっ・・ハ、おち、ちんっ。」
「そうだな・・・いいぞ。自分で聞いてきたご褒美だ。」
笑いを含んだ男の声が耳に届いた瞬間、弾かれたように戦闘服をくつろげ、ぴくぴくと震 えるペニスに指を伸ばす。ぐりぐりと亀頭を弄ると、待ちきれぬらしい鈴口が収縮を繰り 返した。
「んぁあ・・・・い、いくっ。」
「ダメだ。俺が突っ込むまで大人しく待ってろ。」
「・・や、だぁ・・・ア、はやく・・・・っ!」
「ネコのケツは先に弄んなきゃなんねぇだろ。」
射精の欲求に埋め尽くされたベジータの身体は、自身でも驚くほど従順に動いた。陰茎を 戒める左手はそのままに、四つん這いになって尻に右手を這わす。強烈な快感とむず痒さ に、キンと意識が霞んだ。






気づけば、スカウターから聞こえてくる荒い息遣いが、その数を増していた。正体さえ掴 めぬ何人もの男たちがこの痴態を垣間見、そして興奮しているのだ。ベジータは羞恥を覚 えるどころか、どくどくと脳に響くような快感に、ぶるりと全身を震わせた。
「ひゃっ、ァ、ごしゅじ・・まっ・・・ね、もっ・・い、れて!」
「んっとにネコは耐え性ねぇなぁ。」
「・・・ふぇっ・・・も、がまんっ・・できな、からっ。」
「しゃぁねぇなぁ。分かったからケツマン開けてろ。」
そしてベジータの後孔に押し当てられたのは、自身の尾だった。入れやすいように先端を 舐められていたそれは、ぽたぽたと唾液を垂らしながらゆっくりと肉筒に突き立てられて いく。
くすぐったいような、どこかもどかしさを含む筈だった快感は、鼓膜を震わせる女のだら しない嬌声や、男たちのかすれた呼吸のせいか、ひどく現実味を帯びた熱を持つ、強烈な ものだった。
「・・ッ、ひゃぁぁああ!」
硬い毛に擦られた途端吐精してしまった瞬間の浮遊感も、休む間もなく分け入ってくる尾 の大きさも、どこか遠いところで異星人を抱いているのだろうバーダックの、体温や匂い までもが、いつも以上に生々しくベジータめがけて押し寄せてくる。
もはや自身が誰に抱かれているのかさえ曖昧になり始めた、ひどく濁った世界で頼りにな るのは、スカウターから聞こえてくるバーダックの低い声だけであるような気がした。
「コラ、ネコまたイキやがったろ。明日またお仕置きだな。」
「ア、ア、ごめ・・・なさっ、ハァ・・きも、ちいい、からっ。」
「ちょっとは我慢する・・っく、努力もしろって。俺がつまんねぇだろ。」
「やっ、ぅ・・あああぁぁ・・・・っ!」
あちこちから聞こえてくる、様々な嬌声や呼吸や、水音。ひどく近くにいるような気にさ せる、楽しげな男の声。声帯を震わせているらしい、己の甘えたような声。
急速に薄れていく現実感の中で、果ての見えぬ饗宴に抗う術もなく溺れていく。ふと、回 転しながらどこか奥深くへと、静かに墜ちていく自身の姿がベジータの脳裏に浮かんだか と思うと、それもまた、気づかぬうちにゆらりと消えて、失くなっていた。

かなり前から、考えるだけで何故かまったく書こうとしていなかったスカウターエロを、 やっとこ完成させることができました。DB独特のもので、何かエロに使えるものはないか なぁというのはずっと考えていたことなのですが、もし他CPなどで同じようなネタがあり ましたら本当に申し訳ない限りです!!そして久々のエロがヌルくて本当にすみません!!orz
とりあえず復帰第一作目です。これからも頑張ってまいりますので、皆さんどうか宜しく お願い致します♪