内臓に直接響く衝撃、鼻腔に充満する独特の青臭さ、眼前に広がる男たちの身体、室内にこ もる熱、鼓膜を震わせる水音とくぐもった嬌声。五感が少しずつ満たされていく。
男たちに 全身を貪られ、えも言われぬ充足感に酔いしれる。これ以上己に相応しい行為を、ベジータ は知らなかった。
「んん・・・・・・ハァ。」
「・・・・うっ。」
ぐちゅぐちゅと音をたてながら腰を揺すり、体内で蠢く肉棒を刺激する。根元をきつく締め てやれば、途端に四肢を固定された男の身体が跳ねる。予測できない痙攣がもたらす快感は 殊の外甘美で、ベジータは思わず鼻から抜けたような声をあげていた。






脚を大きく開かせ、軽く立たせた男の膝を掴む。背中や尻に突き刺さる下卑た熱い視線にす ら、ベジータは今宵限りの愛しさを抱いた。
四本の脚の間にうずくまり、上下に揺れる己のペ ニスを一心に舐める男の上顎をくすぐってやれば、彼の口腔がピクピクと震える。小刻みな戦きに思わず全身に力が こもると、秘所を突き上げている男の唇から自身と同じような嬌声が漏れる。
名も知らぬ男た ちの拙い愛撫にさえ、刹那的な恋慕の情が湧いた。
「ふぅっ・・・ン、あぁ!」
「・・くはっ。」
我先にと争うようにして肌に吸いついてくる男たちは、まるで餌を投げ入れられた猿山の猿 だ。ならば俺の身体は猿どもの餌か、とふいに脳裏を巡った想像にひっそりと笑う。
破壊と 快楽、それこそがベジータの全てだった。






快楽を追って、屹立した陰茎を生温かい口内で激しく揺さぶると、耐えきれなかった苦しさ に喉を押さえて男がむせる。途端に、ベジータを包みこんでいた胡乱な酩酊は儚くも空中 へと霧散していった。恐ろしい速さで訪れる、圧倒的な空虚感に小さな舌打ちをこぼす。
ふい に先程まで熱に潤んでいたとは思えぬほど冷ややかな黒瞳で、愚鈍な男を睨みつけたかと思 うと、彼の頭を鷲掴んだベジータは、首だけを残し一瞬で哀れな男の身体を藻屑に変えた。
「萎えさせるな、くそったれ。」
周囲の男たちが突然の出来事に身を竦めている姿を満足げに見やりながら、最後の別れを告 げるかのように、もはや瞬きすらしなくなった生首に口づける。
仄かな体温を残す舌を執拗 に啜られ、他に使い道のなくなった首は、ドサリと妙に大きな音をたてながら部屋の隅に投 げ捨てられた。
「ヒッ・・・・!」
「どうして、逃げるんだ・・・?」
夢中で吸いついていた乳首から離れ、一目散に逃げ出そうとした男の腕を掴んで満面に愉悦 を浮かべる。恐怖に彩られた表情は、ベジータを最も喜ばせるものの一つだった。
「これからが楽しいんだぞ?」
「う、ぁ・・・っい、嫌だ嫌だい・・・・・ッ!」
左胸を穿たれた男が、大きく胸を反らせながら床にくずおれる。じわじわと嬲り殺すような 真似はしない。愚者の耳障りな断末魔の叫びを聞く趣味など、ベジータは持ちあわせていな いのだ。
それよりも逃げることも、ましてやセックスを続けることもできず、ただ唇を震わせ ている子羊たちを可愛がることの方が、より強烈な快感をもたらしてくれるのだから。






突然ベジータを貫く肉棒が更に硬さを増し、やわやわと蠢いていた腸壁を震わせた。
「ぁんっ・・・焦るな、お前もちゃんと後で可愛がってやる。」
無理矢理身体をひねって、誰よりも蒼褪めている男にねっとりと唇を重ねる。弱々しさしか 感じられない男たちを一人ずつ消していくことへの興味など、あっという間に失せてしまった。
舌を絡ませたまま、手 当たり次第に気弾を投げつけることにしたベジータは、男たちの呻き声が聞こえる度に腸内でビクビクと痙攣する男根を、 貪欲な肉襞でうっとりと締めつけた。
「俺に殺してもらえるなんて、お前は本当に幸せ者だな。」
「・・・・・・ッ。」
言葉を発することもできず、ただひたすら頭を振り続ける男の胸に手を這わせながら、わず かに力をこめる。
「・・・・ヒ!」
「ハッ・・く、ああぁぁぁ・・・・ッ!」
男が掻き消える刹那、どくりと大きく震えた陰茎に直腸を擦られ、ベジータは思わず白い欲 望を吐き出していた。
「・・・・んん・・・っ。」
唯一形を残した陰茎を摘み出し、べっとりと付着した己の腸液を綺麗に舐め取っていく。た ちまち用済みとなったペニスは、やはり乱暴に床へと投げ捨てられた。ベジータしかいなく なった静かな部屋に、肉片が転がる音が妙に大きく響く。
まさに破壊と快楽だけが、ベジー タの全てだった。






今朝も主を起こすため、いつものように彼の部屋へと足を踏み入れたラディッツは、すやすや と無邪気に眠る主の姿に目を見開き、そして奥歯を噛みしめた。
清らかな朝の光に包まれた 裸身は、成長期特有のあどけない美しさに満ちているというのに、全身に散らばる鬱血がい っそおぞましさすら感じさせるほど明確に、その美質を裏切っているのだ。 どっと沸きかえる劣情に堅く拳を握りしめる。
自分だけを見てくれなどと、おこがましいこ とを願うつもりなどない。ただ、胸の内側でひっそりと燃えあがる感情を抱いている人間が いること、それだけは知ってほしいのだ。
「・・・・・ベジータ。」
それとも、そんな願いを抱くことすら自分には許されないのだろうか。
放っておけば際限な く沈んでいきそうな思考に微苦笑をこぼしたラディッツには、幸か不幸か慎ましい祈りを捧げる神さ えいなかった。

赤月の神野深司様に、 相互リンク記念としていただいたお話のお返しSSです。実は神野様は以前日記に載せた 女王様王子SSSを好きだと仰って下さった方でして、更にラディベジが一番お好きだと お聞き致しましたので、このような形になりました。
最後が中々まとまらず、強引に 終わらせてしまいましたが、大目に見ていただけると幸いです;;こんな不吉なSSを 貰って下さってありがとうございました!!これからもどうぞ宜しくお願い致しますv